k-239
俺たち左翼騎馬遊撃は敵の横っ腹に突撃した。
目指すはコボルトキングの背後だ。
俺たちは突撃の力を乗せて、敵の中を駆け抜けた。
俺のヘルファイアソードによる火球に加え、ハインリッヒの電撃魔法、ジルさんの二刀流、ジュノの騎馬用大剣とバランスがとれた攻撃にモンスターは道を開けた。
そして、ようやく敵の最前列が見えてきた。
俺はすかさず鑑定を発動した。
【コボルトキング:コボルト種が最終進化した個体。保有スキル、威圧、統率、騎乗。体力532、魔力265、気力463、力534、知能248、器用さ421、素早さ386。威圧:精神恐怖耐性のない者を硬直させる。統率:モンスターの集団を指揮、統率する。騎乗:モンスターに騎乗することができる】
【コボルトファイター・エヴィリオン:コボルトファイターが進化した個体。サーペント、コカトリスなどのモンスターに騎乗して操り戦う。保有スキル、騎乗。体力169、魔力78、気力134、力152、知能77、器用さ173、素早さ123】
コボルトキングの統率。
これのせいでモンスターがここまで大群になったに違いない。
それに威圧スキルのせいなのか、コボルトキングが吠えるたびに、近くにいる前衛中央部隊の動きが鈍っているように見える。
ステータスも異様に高く、これは覚悟しないといけないかもしれない。
すると丁度、右翼遊撃も敵の左翼に食い込み、若干遅れてこちらに合流しようとしているのが見えた。
コボルトキングを仕留める絶好のチャンスだ。
コボルトキングさえ仕留めれば、もう後は統率のないモンスターがそこにいるだけ。
少なくとも一丸となって、攻めて来るということはなくなるだろう。
「コボルトキングに突撃!!」
俺は、ここまでついて来ていた左翼遊撃に檄を飛ばしたのだった。




