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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-232

「メリークリスマース!」


「「「メリー《《ク》》リスマース」」」



 若干おかしいイントネーションの「メリークリスマス」とともに、ノンアルシャンパン(大人は普通のシャンパン)の入ったグラスをもって乾杯し、クリスマスパーティがスタートした。



 天幕用の薪ストーブは焚いているけど、一応風邪をひかないようにみんなモコモコに厚着して準備万端。



 なんか北海道札幌市の雪まつりみたいな感覚だ。


 巨大雪像はないけど、雪だるまを作ったからかな?



 クリスマスツリーにハッピーメリークリスマスと書かれた旗。緑と赤と布に金や銀色の装飾と真っ白な綿。



 うん、やっぱこの雰囲気いいな。テンションあがる。



 パーティは人数が多くなったので、大きなテーブルに料理をまとめて置いた立食形式にした。



 大テーブルの上には、出来立てのローストチキンにサラダ。魚介類のソテーや生ウニのパスタが大量に並べてある。


 大テーブルには二人ついて、ローストチキンを切り分けたり、飲み物のおかわりをついであげたりしていた。


 料理人のボクゼンさんは、調理場で追加のローストチキンや料理を作っているところだ。



 ちなみに今の俺は、会の司会進行役である。(通訳アシスタントはマヤ)




 その場にいた全員、ハーブ鶏のローストチキンと炭酸に衝撃を受けていたよ。




 設置した演目台で全員が順番に歌を披露して笑い転げたり。子供たちも俺が教えた「きよしこの夜」の合唱をしたりした。



 中盤で参加者が各自で持ち寄ったプレゼント交換をはさんだが、めっちゃ盛り上がった。


 子供の中でも人気の男の子女の子がいるようで、人気の子からのプレゼントが欲しくてモジモジしているのがわかって、めっちゃ可愛かった。



 絶対クリスマスとはかけ離れた会になるだろうなと思ってたけど、なんかちゃんとしたクリスマスっぽくなってきたぞ?



 終盤では司会をマヤに任せ、サンタコスをした俺(トナカイコスをしたアッシュも一緒)がデカイプレゼント袋をしょって、全員にプレゼントを配りまくった。


 プレゼント箱の中身はクリスマス限定版としてデザインした回復クッキーにしてみたよ。


 子供たちの目がキラキラしていて、こういうのは元の世界もこちらもあんまり変わらないなと思った。



 ラストはさきほど子供たちが合唱した「きよしこの夜」を全員で合唱してお開きにする流れだったんだけど、何度も何度も「モウイッカイ!」とアンコールが続き、中々終わってくれなかった。



 真夜中、異世界でのクリスマス。



 外に出て空を見上げれば、蒼い月と星屑の海、そして自分の白い煙のような息。



 降り積もる雪を連想する子供たちの可愛い歌声は、深い色をたたえた夜空へと吸い込まれていったのだった。

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