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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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モノローグ・ジュノ5

 邸宅に侵入した『蒼の団』は、無事バイエルン様を救出することに成功した。


 邸宅内に入るとハインリッヒの兵士たちは全員夢の中。


 俺たちはロープで敵の装備、手足の自由を奪って邸宅の一室に押し込み、ことが終わるまで監禁することにした。



 俺は、戦闘にならなかったことに、ほっと胸をなでおろす。



 敵とはいえ、レスタの町の住人であることには変わらない。無益な殺生はしない。団員全員で決めたことだ。



 なお、ハインリッヒの残りの私兵が様子を見にきてバレる恐れがあった。


 なのでカモフラージュでハインリッヒ陣営から寝返らせた者、団から数名をハインリッヒ兵の装備品に着替えさせ、さもバイエルン様を監禁している体で配置したのだった。




 俺たちはバイエルン様とその愛馬を護衛しつつ、アジトに戻ったのだった。



 こうしてバイエルン様を解放するという作戦の第一段階は成功した。


 バイエルン様より、邸宅の金庫から金品をこちらのアジトにある倉庫に移すよう命令があった。


 『蒼の団』に対する報酬、運営費用、有力者をこちらの陣営に引き込む工作費用に当てるようにとのことだった。



 ……



 さあ、ここからが勝負だ。


 電光石火。すぐさま俺たちは作戦の第二段階に向け動き出す。ここですぐに動き出さないと武力衝突になってしまう。


 それだけは避けないと。



 まず、冒険者ギルドマスターのシュラクをこちらの陣営に引き込むことにした。


 バイエルン様にお手紙を書いて頂き、シュラクをアジトまで呼び出す。


 シュラクはバイエルン様の説得の結果こちらの陣営につかせることができた。


 シュラクはバイエルン様に元々忠誠を誓っていた人物であること。ケイゴとも既知の間柄であったこと。


 ハインリッヒが私欲のために動く人間だとわかったこと。


 また多くの冒険者が『蒼の団』に所属し、バイエルン様の復権とケイゴを助けることを願っていることも大きかったようだ。



 俺たちは冒険者ギルドという大きな組織のバックアップを得ることに成功したのだった。



 その他の議員にもバイエルン様は直接会われ説得して回った。


 議員であるエルザの父バラック、シュラクにも同行してもらった。


 ハインリッヒが私腹を肥やそうとしていることを知った議員たちは、皆バイエルン様の復権に賛成してくれた。



 こうして作戦の第三段階は成った。



『蒼の団』は、ハインリッヒとの武力衝突を行わないまま、町議会の議員たちを説得することに成功したのだ。



 ここまでが電光石火で進め、バイエルン様奪還から1日弱。




 そして、作戦の最終フェーズ。


 町議会の定例会の日がやってきたのだった。

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