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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-24

 11:00

 自宅小屋に戻ると、武器防具店のマルゴが切り株椅子に腰掛け、ふあとアクビをしていた。


 「今日はどうした? 」とジェスチャーで聞いてみると、軒先に並べてあった、ファイアダガーを指差した。


 俺は、木のテーブルにゴトリと3つ、ファイアダガーを置く。マルゴはそれを木片に突き立て、問題ないことを確認。何度も首肯する。


 マルゴはファイアダガー3個を、金貨90枚で売ってくれと交渉してきた。俺は「イエス」と答え、商談が成立した。


 その後マルゴは、荷車から金属製のヘルムと銑鉄製のダガーを取り出すと、ゴトリとテーブルに置いた。


 ランカスタ語で、何かを言ったがわからない。が、オススメの品だということだけはわかる。品物を実際身につけて確認した俺は、有難く購入することにした。


 マルゴは俺に、町に住まないかとジェスチャーで誘ってきた。しかし、俺は「ノー」のジェスチャーをして断った。


 マルゴは心配そうな顔をする。申し訳ないが、俺は本当に、人間の「しがらみ」が苦手なんだ。


 俺は、「自分でも、ダガーや剣を作ってみたい」とジェスチャーでマルゴに言ってみた。


 マルゴは少し驚いていたが、胸をドンと叩いて「任せろ」のジェスチャー。「ハウマッチ」と俺が聞くと、少し考えたマルゴは「金貨60枚」と答えたので、俺はその場で支払った。


 鍛冶技術は、何も武器防具を作るためのものだけではない。例えば、金属性の調理道具なども、作れると便利だ。


 そうしていると、サラサが荷馬車でやってきた。今日は一人でやってきたようだ。危ないなあ……。


 今度から、きちんと誰かと一緒に来るように注意する。


 サラサとは、イレーヌ薬草の体力ポーションをペットボトル3本分。金貨45枚で取引した。


 ペットボトルは、後で返してもらうようにお願いした。


 また、コボルトファイターの毛皮を金貨1枚、ハーブ鶏の卵を銀貨6枚で売却した。


 彼女の荷馬車に積んである商品を確認。木材は全て買い取った。


 サラサ曰く、徒歩で一時間半かかる道のりが、馬だと30分。つまり三倍の速さで来ることができるらしい。是非欲しいものだ。


 前にサラサは、金貨100枚くらいだと言っていた。


 既に買える金額が貯まっているので、相談してみると、馬車は問題なく買えるとのことだった。


 俺は、サラサに前金で金貨50枚を渡す。「残りは、馬車を譲り受けた時に支払う」とジェスチャーで伝えた。



 そして、マルゴとサラサは町へと帰って行った。

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