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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-143

 ドンチャン騒ぎの夜が明け、俺はいつものベッドではなく、暖炉近くの床で目覚めた。


 体の節々が痛い。そういえば、ユリナさんにベッドを譲り、俺は雑魚寝をしたのだった。


 俺は掛け布団をはねのけ周りを見ると、マルゴとジュノが床で豪快に大の字になってイビキをかいている。


 サラサとエルザは、俺のベッドで倒れるようにして眠っていた。


 ユリナさんはすでに起きていて、身支度を整えているところだった。


 俺は、ユリナさんに「オハヨウ」と声をかける。なぜだろう、照れくさい。


 俺は冷えた室温に耐えられず、火の消えた暖炉に薪をくべ、ファイアダガーで火をつける。


 俺は急に風呂に入りたくなった。朝食の準備をしつつ、雪見風呂とシャレこむことにしようか。


 朝食のメニューはもちろんムレーヌ解毒草を使ったスープだ。


 塩とハーブ鶏の卵で味をつけ、野菜を適当に切ってサラダを付け合せにする。


 料理や風呂の準備はユリナさんも手伝ってくれた。


 流石はプロと言うべきか、彼女は二日酔いにはなっていなかった。



 外に出ると、すっかり一面の銀世界になっていた。


 料理の匂いに釣られてか、歓楽街のお姉さんたちが、あられもない姿で鍛冶小屋から出ててきた。


 俺は思わず首ごと目をそらす。ユリナさんが慌てて彼女たちに、服を着るように注意していた。


 歓楽街のお姉さんたちとユリナさんを、先に風呂に入らせた。俺は料理を人数分作って居間のテーブルに並べた。


 未だ青い顔をして倒れるようにして眠る、マルゴ、ジュノ、サラサ、エルザには解毒草のスープだけを飲ませた。


 俺はヤレヤレと肩をすくめ、朝食をとる。


 風呂から上がった歓楽街のお姉さんたちとユリナさんが居間に入ってきたので、朝食をとってもらった。


 入れ替わりで俺は、雪見風呂とシャレこむ。ふー。雪見風呂とはまた、風情があって良い。


 床で眠ったための、全身の凝りがほぐれていく。


 雪が暖かいとは矛盾した表現に聞こえるかもしれないが、本当にそのように感じる。心も体も穏やかになる。


 

 ◇◇◇



 9:30

 二日酔いで倒れるマルゴたちを待っていても申し訳ないので、俺は歓楽街のお姉さんたちを馬車で町へ送り届けることにした。


 馬車の上は寒いので、毛皮の掛け布団を持ち込んで体を包んでもらった。


 アッシュはユリナさんに預けおうちでお留守番だ。


 町へ向かう途中、シミターと盾で武装するコボルトファイター三体に囲まれたが、物陰から出てきたブルーウルフが加勢してくれた。


 俺はブルーウルフが足止めをしている隙をつき、弓でシャープシュートを放つ。


 コボルトファイターの頭を、次々と打ち抜き倒した。


 俺は寄ってきたブルーウルフの頭をなで、馬車に積んでいたシカの干し肉を食べさせ、ポーションで切り傷を治療してあげた。


 そして、ブルーウルフたちは去っていった。


 それを見ていた歓楽街のお姉さんたちは、あんぐりと口をあけて驚いていた。


 歓楽街のお姉さんたちを、無事町の門の中に入れ別れを告げた後、俺はギルドにコボルトファイターの爪を提出し討伐報告をした。


 討伐報告以外に特段町に用のない俺は、雪原につけてきた車輪跡を辿り、家路につく。


 道中、放置してきたコボルトファイター3体を空の荷馬車に乗せ、家まで運んだ。



 14:00

 家に到着した俺は、二日酔いから復活したマルゴ、ジュノとともに、コボルトファイターの解体を行った。


 肉を鑑定してみると、【コボルトファイターの肉:そこそこ美味】と出たので、ステーキにして食べることにした。


 とても食べきれる量ではないので、今日食べる分以外は干し肉にすることにした。


 コボルトファイターのエメラルドグリーン色の毛皮はサラサ、エルザ、ユリナさんがなめすのを手伝ってくれた。



 16:00

 俺たちは、コボルトファイターの肉を使った料理を食べ、お腹を満たしたのだった。

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