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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-98

 翌日、青い顔をした俺たち三人は、昼まで仲良く川の字になっていてようやく復活した。


 昨日は飲みすぎた……。


 俺は水を飲むと、昨日作ったムレーヌ解毒草のスープを温めなおす。


 同時に、家畜たちへのエサやりをする。遅くなってごめんよ。


 ロシナンテ(馬)がブヒヒンと鳴いた。


 俺たちはスープとパンを食べ何とか体調を元に戻した。


 マルゴとジュノは当初の予定通り、狩りに行くようだ。だったらと、俺も森の植物の採集がてら狩りに付き合うことにした。



 14:00

 ショイコを背負った俺は、デルーンの実など有用なものを採集していった。


 ヘルハウンドと遭遇したが、ブルーウルフ数匹と戦っており、横槍を入れる形でドヌール毒矢で倒した。



『個体名:奥田圭吾はLv14になりました。体力30→31、魔力20→21、気力24→25、力35→36、知能78→79、器用さ34→35、素早さ34→35』



 ブルーウルフたちはヘルハウンドが倒れるのを見ると、去っていった。


 俺たちはヘルハウンドを倒したところで帰ることにした。



 17:00

 鍛冶小屋の入口に採集物を入れたショイコを置き、休憩する。


 マルゴたちの荷馬車には狩ったモンスターと彼らの背負子が乗せられている。


 俺はヘルハウンドの皮を少々と火袋がほしいとマルゴに伝えた。装備作りに使いたい。


 また、今度来るようなことがあれば、食料とアンクルスネアを買ってきてほしい旨伝え、マルゴに金を渡した。


 疲れた俺たちは、焚き火を囲いながら切り株椅子に座りつつ、イレーヌ薬草のお茶を飲んで休憩した。



 18:00

 二人はレスタの町へ帰っていった。


 俺は採集した物のうち畑に植えなければならない物を植えたあと、昨日の牛肉料理の残りを食べることにした。


 焚き火の前で静かに食事を……と思ったら、アッシュが前足でタシタシとアピールしてきた。仕方がないので、アッシュのお皿に牛肉料理を入れてあげた。


 さすがに今日は酒はやめておく。


 俺は焚き火の火をボーっと眺めながら考える。


 マルゴとジュノがいて心が温かかった分だけ、一人になると急に心が寒くなる。


 楽しい時間はあっという間に終わってしまった。


 目の前の景色が滲む。何でだろう酒なんて飲んでないのに。


 一人が好きだなんて、本当に笑ってしまう。


 いったん温かい心の感覚を覚えてしまうと、もう駄目だ。


 心地よいはずの夜風も虫の奏でる音楽も全て、寂しく感じてしまう。


 寂しい。


 長い夜になりそうで怖い。


 こういう時はリラックスできる温かいハーブティを飲むと良く眠れる。俺は焚き火でお湯を作り、ハーブティを飲んだ。


 ふーっと長い息を吐く。少しだけ心が温まった気がした。



 20:00

 俺はふあとあくびをした。感情の揺らぎは何とか抑え込めることができた。まったく厄介な代物だ。



 俺はモフモフのアッシュを布団の中で安眠抱きまくらにしつつ、眠りについた。

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