第三話
「今回の臨時会議は話が冒険者ギルドのA+++ランクでもあり、メイリアの魔法部門の主席でもあるヴィルヘルム殿から緊急の要件とのことで集まってもらった……ささ、ヴィルヘルム殿どのような内容なのかお話いただけないでしょうか……ブヒ」
「えーっと、ご紹介に預かりましたヴィルヘルムです。実は塔の魔道具部門の主席が悪事を働いたということで、現在メイリアは政治に関係している塔の人たちが内部を改めています」
というと一番最初に反応したのはプッフェだった。だが、何かを言おうとして言いとどまった。そして次に反応したのはもちろん冒険者ギルドのギルドマスターだった。
「に、ヴィルヘルム殿!な、何をおっしゃっておるのですか!め、メイリアを。ば、ばかにするのですかな!そのように、メイリアを貶めるような発言は控えていただきたい!」
「残念ですが、事実です。そして、新たな事実が発覚しました。この国との癒着です」
すると全員が冒険者ギルドのギルドマスターを見た。
「な、なんだ!貴様ら!この冒険者ギルドのギルドマスターである私をなぜ見る!見るな!こっちを見るな!」
「周りも御本人もおわかりのようなので、ちゃっちゃと済ませちゃいますが、冒険者ギルドのギルドマスターが魔石の価格を操作し、メイリアに売っていたという証拠が出てきました。メイリアは研究することを生きがいにしている人たちが政治をしていたため、問題は起きていなかった。実際だからどうという話でも無い。
ですが、皆さん不自然だと思いませんか?魔石の値段を知っていますか?魔道具の値段を知っていますか?少し値段が高すぎやしませんか?私はこの世界の神様から頼まれて、人間の世界のある種の浄化を頼まれました。その一つがこれです。
私の提案は魔石の買取価格を低くするなら、それなりに低い値段で魔道具を帰るようにしたいのです。先程もいいましたが、メイリアは研究一筋の人間が集まっています。お金は二の次です。食えればいいんです。であれば、彼らに食べられるだけのお金をあたえて、魔道具の価格を安くする。
今回の癒着はとても大胆で金額にかなりの差がありました。一番小さい魔石一個で10リラ。人が一日で贅沢せず慎ましく生活すれば、1000リラあれば足ります。ですが、そうなると魔石を100個集めないといけません。その他に、冒険者は高価な魔道具を買わないと命に関わります。それを10万リラ、100万リラで売れば、どうなるかは明白です。冒険者が死にます。
だが、このダンジョンは小さな魔石だけじゃなく、他にも宝が取れます。その一攫千金を狙って冒険者をやっている人たちも居るわけです。だから成り立っている。だが、この国が多分一番死亡率が高いでしょう。そういう若者たちを死なせるのは皆さんの本望でしょうか?」
俺は一気にここまで言った。皆はやはり冒険者ギルドのギルドマスターを睨んでいる。冒険者ギルドのギルドマスターは顔を真っ青にさせブヒブヒ言ってる。
「試算しました。魔石の買い取り単価を10倍にして、魔道具を開発、生産している人件費を考えました。するとどうでしょう。数千リラで魔道具が買えてしまうのです。もちろん逆に買取単価を低くすれば1000リラもあればほぼすべての魔道具が買えるかと思います。もちろん技術料、作成が困難な魔道具は高くなるでしょうが、簡単な、生活に必要な魔道具は1000リラ以下で物を買えます。
どうでしょうか。この国の癒着、なんとかしたいと思いませんか?私の報告は以上です」
すると、商人ギルドのギルドマスターが最初に言葉を発した。
「では、申し訳ないですが、多額のお金を動かしていると自負しております私が、この問題を冒険者ギルドの“元”ギルドマスターに変わり務めさせていただきますが如何でしょうか」
というと、肉塊を除く全ての人達が異議なしと唱えた。
「それでは。冒険者ギルドのギルドマスターにはレノくんになってもらいましょう。そして、冒険者ギルドは次の定例会議の時までにサブギルドマスターを一人足しておいてください。そして、私が議長を務めるのはこの会議を含め、後5回とします。その後再度冒険者ギルドさんに議長の権限をお渡し致します」
というと、レノは
「謹んで拝命いたします」
と答えた。
そして、会議は今回のことによる国の行き先についての話し合いを中心に行われた。結果はもちろん俺の考えていた通りになった。魔石の買い取り単価を少し上げ、魔道具を安くするということをメイリアとの話し合いで決まった。
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