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声楽家のサモナーさんが異世界で謳歌します  作者: euch nicht
第六章 独立迷宮国家イシュタルテ
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第二話

「お久しぶりです!ゲオルグさん!実際に会うのは初めてですね!」


「おお!ヴィルヘルム殿!現在各都市急いでそのホールの作成に勤しんでおるぞ!」


「はい!出来上がるのを楽しみにしています!今日はよろしくおねがいします!」


「ああ、よろしく頼む!なんでもヴィルヘルム殿が今回の事の中心と聞いている。何が出てくるか楽しみだ」


 そう言うと、別な人のところへ向かった。そして、俺が一人になったとき、一人のドワーフが声をかけてきた。


「お主がヴィルヘルム殿か?儂は生産ギルドのギルドマスターをやっとるポラソという者じゃ。よろしく頼む。ヴィルヘルム殿あの短剣は本当に適当に作ったのか?」


「ええ、はい。特に特殊能力を付与したりはしませんでしたよ」


「その技術を教えていただけないだろうか。無論タダとは言わん。技術の向上にはこういう刺激が必要だと儂は考えておる」


「そのお気持ちはとても良くわかりますが、私は異世界人。この国の、いいえ、この世界の人々の生活にそこまで干渉するのはどうかと思うのです。なので私は技術を秘匿しています」


「……なるほど……そうか……いや、すまぬな。これは生産ギルドとしては聞いておかないと他の者達にも起こられるのでな。許してくだされ」


「いいえ、そういう事情があるのは察していましたので」


 後ろの方にサブマスターと思しき人達がこちらを見ている……というより監視しているようだ。


「はぁ、すまん」


「いいえ、お気になさらず」


 と会話をしていると今度はさっきとは違う肉塊が出てきた。


「お話中すみません。あなたがヴィルヘルム様でございましょうか?」


「ああ、俺がヴィルヘルムだ?あなたは?」


「申し遅れました。私は商人ギルドのギルドマスターをしておりますプッフェと申します。以後お見知りおきを」


 商人ギルド、俺が唯一加入していないギルドだ。


「はぁ、よろしくお願いいたします」


「はい。それでですが、先程の会話の中で出てきました異世界という言葉に私は興味を持ちましてですね」


「ああ、異世界のものは何も持ってこれませんでしたよ」


「……そうですか、それは至極残念です。ですが今度私の家へご招待させていただけないでしょうか?私はその異世界のお話が聞きたいのです」


「確約はできませんが、構いませんよ。時間があればですが。これから忙しくなると思いますし」


「忙しく……ですか……なるほど……ご自慢のドラゴンで、私達商人より早くメイリアから情報を持ってきた。と言ったところでしょうか?」


「なるほど。商人ギルドのギルドマスターなだけあって、色々とご存知のようで」


「いえいえ。私達は私達の仕事をするだけですので。何かお売りになりたいものがあれば話がギルドへ是非に」


「そのときにはそうさせてもらうよ。それと、本音で話してほしいのだが……あんたを信用してもいいか?」


「……商人に尋ねる言葉ではございませぬな」


「……」


「……少なくとも冒険者ギルドのギルドマスターとは格段の差があるとだけはお伝え致しましょう。ただしこの発言は非公式ということで一つよろしくおねがいしますよ」


「ありがとうございます」


 スキルを使った結果白だ。この人は信頼できる。というか、ほとんどのギルドを見たが、全員冒険者ギルドのギルドマスター、嫌ってるんじゃないのか?なんかとてもやりやすそう。


「それでは皆さん席に着いてください……ブヒ」


 肉塊がしゃべると全員が自分の割り当てられた席に座った。


「それでは、緊急臨時会議を始めます……ブヒ」

お読みいただきありがとうございます。

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