閑話三
将来
私達獣人は、子供が産まれると必ず母親が母乳をあたえなければなりません。これは種族の問題です。私達の血の中にはどのような種族の血が混じっているかわかりません。そんな訳で、確実に安全な母親の母乳が必要になってきます。
現在私達三姉妹はゲルギルグ王国に戻ってきています。
「なぁ、姉貴……暇だな」
「暇」
ティーファとフィリアは本当に……いいえ、学術国家メイリアに必ず行かせて、勉強させましょう。
「そうですか。では子供を連れて、今からでも学術都市メイリアへ向かいますか?」
そう言うと、ふたりとも顔をひきつらせた。
「い、いや、あの、あ、そうだ!俺、やることあったんだ!じゃあな!」
「暇、嘘。子供、見てくる」
そう言うとふたりとも逃げていきました。
「はぁ、子どもたちを連れて行くわけには行かないでしょ……魔族、神族との戦いがあるわけですし……それより、この子達の種族って一体どうなってるのかしら?」
(んーっとね、そのまんまだと思うよ)
いきなり頭の中に声が聞こえた。これは以前お話した神様です。
(神様ですか?)
(あ、うん。そうだよ)
(それで、そのままとは?)
(エルフのダンピールと君の場合虎の獣人の血が流れていると考えてもラテ構わないよ、妹さんたちも同じ。四分の一エルフ、四分の一吸血鬼、二分の一狐、または狼ってことになるかな?)
(やはり獣人の理から外れた存在なのですね)
(うん。普通獣人は必ず両親どちらかの血が発現するけど、今回は違うかな。そもそもエルフのダンピールの血が強すぎるんだ。だから、君と同じ、ダンピールで獣人種ということになるかな)
(なるほど……ということは寿命も)
(うん。君たちぐらい生きるね。死にたくないようであれば、僕が延命することも可能だけど、君たち三姉妹だけしか延命はしないよ。この先、生まれた子供が新たな種族として確立していったとして、どこまで延命させるの?キリがないよね?だから、君たちは特別なんだ。もちろん延命がいらないならそれはそれ。ただしニヒト君とその妻達は特例で延命させるよ)
(……)
(まぁ、どっちにしろ数百年あとの話だからそんなに気にする必要はないと思うよ。ただ、王家では大変な騒ぎになるだろうけど……具体的には3,40年後ぐらいに)
(どういうことですか?)
(老けないから)
(ああ、そういえば……)
(まぁ、その前に君たちのほうの異常性に気づいて、その後子どもたちも異常だと言うことに気づいて。って感じだろうね。それと世継ぎはどうするか、子どもたちが大きくなったら慎重に決めるように言い聞かせてね。君たちの子供は長生きする。だけど、結婚相手は普通に寿命で早く死ぬ可能性が高い。それこそ、エルフとかと結婚しない限りね)
(……そう、ですわよね)
(まぁ、当面は乳離できたらニヒト君たちと合流すると良いよ。あっちも色んな意味で混沌としているから。助けてあげてね)
(もちろんです!それは妻として必ずや)
(うん、ソレが聞けて僕は満足だよ。それじゃあ、またね)
そう言うと神様とのつながりが切れた感覚があった。
「子どもたちの……将来……」
色々と不安なことがあります……ですが、今を精一杯生きていこうと私は思います。
「グラティア様、お子様のお乳の時間です」
「わかりました。すぐ行きます。ティーファとフィリアは?」
「お二人とも既に」
「そう。ありがとう」
先程の神様とのお話、ティーファとフィリアにもちゃんとお話しないといけませんわね。
こうして、色々なことを考える機会をあたえてくれた神様に感謝し、ヴィルたちと合流するまで色々と考えさせられるのであった。
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