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声楽家のサモナーさんが異世界で謳歌します  作者: euch nicht
第三章 ゲルギルグ王国
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プロローグ

第三章の始まりです。

「おお!私は今ドラゴンに乗っているぞ!」


 キリエは大はしゃぎ。リリアは見た目ほどにはそれほど興奮していないように見えるが、多分同じくらい心の中では大はしゃぎのはずだ。


「次の街はどんなところだろうね?」


「次の街までは距離があります。なにせ、人種と獣人種、亜人種は住み分けをしていますので、結構な距離があります。不用意に互いの領域に入らないようにと」


「ちょっとまって、ってことは俺、かなり行動的にはまずかったんじゃないの?一応ハーフエルフで通しているんだけど?」


「ハーフエルフなら大丈夫なんです。亜人と人間のハーフなので、どちら側に居てもおかしくありませんし、ハーフエルフは旅をする習性といいますか、特徴がある方が多いので、どこの国にも大体一定数居ます」


「なるほど、じゃあ俺が居ても不思議じゃないのか」


「もちろん、ダンピールと知られると大変なことになりますが……なにせ半分魔族ですので」


「そういや、神様も言ってたけど、魔族ってどんな扱いなんだ?」


「破壊の権化と言っていいでしょう。あれは人の形をした魔物です。自分の欲望に忠実に、そして破壊を好みます。もちろん種族によりますが。吸血鬼なんかはおとなしいと言われています。実際ダンピールはある程度居るらしいですが、人の住む領域に来ることはまずありません。よくわからないのです。ただし、過去の例を見ると、魔族とはただただ生き物を殺すことを好み、破壊を好むと言われています。なので、正直ヴィル様がダンピールだと聞いたときは心底驚きました。ですが、その因子は神様によって創られたものなのですよね?」


「ああ、そうだよ」


「では、普通の魔族とは違うのかもしれません」


「確か、強くなるために真祖の吸血鬼とハイエルフの因子をかけ合わせて創ったとか言ってたな」


「でしたら、もしかすると魔族というものはそこまで凶悪ではないのかもしれませんね」


「いや、俺が例外なだけだと思うぞ。神様に魔族もなんとかしてくれって言われているから」


「……そう、ですか」


 二人共神妙な顔つきになり、うつむいてしまう。


「おい、どうした!ここからの眺めは絶景だぞ!それにドラゴンだぞドラゴン!」


 空気を読まないキリエがそんなことを言う。だが、そのおかげで変な空気は霧散した。


「そうだな。いろいろと見て回りたいな」


 そして、俺はふと疑問に思ったことを口に出す。


「そういえば、ギルドってどういう扱いになるんだ?」


「はい、それは全ての国がつながっています。人種だけでなく、獣人種、亜人種であれば横のつながりがあります。一応冒険者ギルドも芸能ギルドもその圏内なら活動できます」


「なるほど……ちなみに、魔族領や神族の住処はどうなんだ?」


「……あると思われますか?」


「……ですよね~」


 二人で再度重い空気になる。


「二人共空気が重いぞ。もっと楽しもうではないか!」


「そうだな……次の国でもたくさん歌いたいしな」


「そうですね。どのような国なのか私も行ったことが無いので楽しみです」


 こうして、獣人の国の国境までたどり着いた。俺たちはその近くに降り立って、兵士の方に声をかけた。もちろん最大の警戒レベルだと思われる。すっかり忘れてウルティマで降り立ってしまったからな。


「あの、すみません。あのドラゴンは私の使い魔です。獣人の国に行きたいのですがよろしいでしょうか?」


「……目的はなんだ!そのドラゴンで一体何をするつもりだ!人種がそんなドラゴンを手なづけたというのなら攻め滅ぼす気か!」


「いいえ、私の目的は獣人の方々と人種との和平です。そのために人種の国のお偉いさんを護衛中です。そのためのドラゴンです」


「和平……なるほど、要件はわかった。とりあえず、名前と……種族はハーフエルフか?それもこちらに記録させてもらうがよろしいだろうか?」


「はい、私の名前はヴィルヘルム・シュッツ。種族はご覧の通りハーフエルフです。そして、こちらのお二方はリリア・シュッツ・スグワルド。スグワルド王家の第三王女殿下です。そして、こちらはキリエ・シュッツ・フラガ。こちらはフラガ帝国の第三皇女殿下です」


「なんと!わ、わかりました。早急に報告させていただきます。ですが、すぐには入国の許可を出せないので、数日ここで待ってもらえないだろうか」


「どうしてですか?」


「流石にこれほどの戦力を獣人の国に入れるのには国の許可を求めないといけない。一応飛龍を使って最速で届けは出すつもりだ。だから許可が降りるか降りないか、それまでここにとどまっていただきたい。そちらのお二方が居ることをお伝えすれば悪い返事は来ないと思われるので安心してほしい。ここから馬車で半日ほどしたところに人種の街がある。そこまで戻って待っていてくれないだろうか」


「わかりました。ではその街でお待ちしています」


 そう言うと、兵士はほっとした顔をして、今度は急いで兵舎のようなところへ向かっていく。


「じゃあ、俺達は戻ってその街に行ってみようか」


 獣人の国へ向かうスタートとしては前途多難な感じがするのであった。

お読みいただきありがとうございます。

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