14 ミユル
いつもより短いです。
「やられたよ。まさかあの状況から反応してくるとわ」
彼女は、ため息と共に言った。
「少し聞いてもいいかい」
「ええ」
「最後の攻撃、あの攻撃がお前の本気なのか」
「うーん。まあ、本気の八割ぐらい?」
本気って言ったって基準が微妙だからね。イリスと模擬戦をする時を本気と考えるとやっぱり八割ぐらいが妥当なところかな。
「あれで八割か。……化け物だな、お前」
「私は化け物とか呼ばれるようなレベルでは、ないですよ。というか、私的に普通よりも弱いと思ってますし」
「それはない!」
即答されました。
でも、実際私そこそこの実力しかないのだけど。
まあ、いいか。
「で、聞きたいことそれだけ?」
「ああ。で、これから私をどうする気だ」
「そうね。とりあえずあなたには、死んでもらいましょう」
「まぁ、そらそうだよな」
彼女の声は、少し暗かった。
「はあ、あの時からもう仕事を失敗しないと決めていたのに結局失敗するとは、情けないな」
彼女は、呟くように言った。
「ふふふ。ねえ、貴方の名前は?」
私は、微笑みながら聞いた。
「お前、これから死ぬやつに名前を聞いても意味ないだろ」
「いいじゃない」
「分かったよ。私の名前は、ミユル」
「そう、じゃあミユル。貴方はここで死んで……」
私は、ミユルの首筋に添えていた剣を振った。
「私に仕えなさい」
「……は!?」
私の振った剣は、ミユルの髪を切り落とした。
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※今回は、短いの、二日続けての更新にします。




