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44話 色々とおかしいんだが。

 スーパーマーケットに行く道の途中、泉が言った。


「もう少しでスーパーマーケットに着くけど、姉さんが来るまで時間つぶしも兼ねて、少し自由時間にでもしようか。僕は所用があるから君たちは自由にしてくれたまえ」


 泉はチラチラとあたりを見回したあとにそう言った。

 少し郊外に出てきたけれども、さすが東京のベッドタウンだけあって松本に比べたら都会という感じだった。

 ……まあ、東京と比べればこれでもまだ田舎とか言われるのかもしれないけども。


「私、ちょっと見てきたいところあるから、傑は田所くんと二人で回りなさい」


 まあ、いいんだけどね。別にさ。俺がチラリと田所を見ると、なんかテカテカした顔で言った。


「拙者、ラーメンが食べたいですぞ」


 取手の名産は鯉とか聞いたような気がするけど、まあ、いいや。

 俺がそう思って頷いて答えると、様子を見ていた泉が言った。


「姉さんには僕から連絡を入れておくから、1時間半ほどたったら、またここに集合することにしよう」


 泉がそう言って、俺たちは一旦別れた。



 田所と一緒に別に名産でもなんでもないラーメン店でラーメンを食べた後、俺たちは、やることもないので集合場所へと戻っていった。

 すると、遠目から見ると、()()()()()()()()()()()()()がチャラそうな男たちに絡まれている様子が確認できた。

 横目で田所を見ると、田所もその様子に気づいたようで、鼻息を荒くすると、突っ込むようにその美少女モドキに近づいていった。


「この子は拙者の連れでござる。離れてもらえるかな?」


 本人自身は決まっていると思っているであろうセリフに俺は吹き出すのを我慢しながらゆっくりと近づいていった。


「おい、お前この子の何なんだよ? アッ!?」


「ひッ」


 田所が情けなくそんな声を出すと、その美少女モドキは声を上げる。


「お友だちよね?」


 なんだろう、中身男のくせに可愛いのやめてもらってもいいですか?


「そう、拙者はこの子の友達です」


「あの~今男友達求めてないんで~」


 そう言って笑っているこの男二人組に本当の事を教えてあげた方がいいのだろうか。

 そんな哲学的なことを考えながらゆっくり近づいていくと、ついに美少女モドキと田所に合流してしまった。


「あっ、すーくん。助けて! ガラの悪い人たちに絡まれてるの!」


「あぁ!? 誰がガラが悪いって?」


 しがみつかれた右手に泉の体温を感じながら、それはあんたらだよと内心でツッコむと、俺は落ち着いて声を出す。


「そいつら俺の連れなんでもうどっかいってもらっていいですか?」


 俺がそう言うも、ガラの悪い男二人組はなおも言う。


「なあなあ、俺たちと来た方がこんなヒョロヒョロと遊ぶよりも楽しいぜ」


「そうそう、一緒に来なよ~」


 頭の悪い人とは話ってできないんだなあ。とか意味のないことを考えながら、次どうしようかと思っていると、今度は本当の美少女と美人お姉さんがやって来た。


「あの、迷惑なんでどっか行ってもらっていいですか?」

 

 翼さんとやってきた彩が氷点下の顔つきでそう言った。


「「ヒッ」」


 と、ガラの悪い男たちは情けないことに彩の言葉に生理的な恐怖を感じたのかそんな声を出した。


「ボクぅ? 迷惑だからもうやめようね?」


 と、翼さんが男二人組に対して舐めきったことを言うと、男たちは。


「「すみませんした!」」


 あっと言う間にしっぽを巻いて逃げていった。


「彩、お前いつもナンパされたらああやって追い返してるのか?」


 俺が彩に聞くと。


「まあね」


 と彩は笑う。


「お前、見てくれは良いんだから、気をつけろよな」


 俺がそう言うと、


「あら、傑くん。彩ちゃんにナンパ?」


 翼さんの言葉に俺と彩は顔を真っ赤にしながら否定するように首を振った。


 ……というか、女装の泉をガラの悪い男二人組がナンパして、中二病と一般人が仲裁に入って失敗。本物の美少女と美人お姉さんが撃退って、おかしいよな? いや、絶対におかしいわ!



「泉、お前。休憩はわざわざ女装するためだったのかよ……」


 男たちを撃退した後、スーパーに向けて歩きながらそう泉に尋ねると、泉は魅力的に笑いながら言った。


「ふふ、私はこっちの方が人とうまく会話できるの」


 そう言って、泉はクルリと回ってスカートをふわりとさせる。

 どうしよう。すごくタイプなんだが。俺がそんなことを思っていると、彩がどこか不機嫌そうに聞いた。


「でも楓さんはどこで着替えたんです? 男子トイレで着替えるにしても出てくるときに女の子になってたら問題ですよね?」


 俺も気になっていたことを聞くと、泉は笑いながら言った。


「アパレルショップで買った服をすぐに着たいって言って、試着室を借りたんです」


 そう言って、泉はニコッと笑った。俺は切実にやめてくれと思いながら言った。


「アパレルショップの店員はさぞ驚いただろうな」


「面白い顔だったよ!」


 自重してください。

評価ポイントありがとうございます。最新話にしかボタンはないのでちゃんと読んでもらえてるんだなとすごく励みになります!

あと、話別につけられる「いいね」ボタンなんかも嬉しかったりします。読者様はこんな話が好きなのかという指標になったりするので! こっちは総合ポイントに影響しないので、完結していない作品にポイントはあげねえぞ。というスタンスの読者様もお気軽にしてもらえると嬉しいです。

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