表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/122

22話 襲来

 コラボ配信も終わり、ちょっとした事件どころではない烏城女の子疑惑騒動もいったんは収束し、俺と彩は泉が立ち上げたバーチャル技術の会社『メタガラス』に参加することになった。

 と言っても、俺たちといえば、以前とやることは変わらず、ただメタガラス所属VTuberとして配信を行うだけなのだが。


「ねえ、最近さ。驚くほど泉さんに会わないんだけど、もしかして私避けられてない」


 休日の昼下がり、リビングでのんびりしていると、俺の妹の梓がそう言って、話しかけてきた。


「アホの子でも流石に気づいたようなだな」


 そう言って、梓の方を振り返ると、梓はまるで人でなしを追求するような表情で俺に迫ってきた。


「お兄ちゃん! 泉さんに頼まれてるのか知らないけど私の予定を泉さんに教えないでよ。私も泉さんと遊びたい!」


 避けられているのにアタックをやめないとは自分の妹ながらなかなかガッツのあるようで。


「一応、言っておくが、俺からはお前の予定を流したりしてないからな」


 そう、俺が言うと梓はキョトンとした顔で見返してくる。


「うそー。それにしては全然泉さんと会わないもん。泉さんって結構な頻度でお兄ちゃんと彩ちゃんと打ち合わせするためにうちに来るじゃんか」


 俺は、遠回しに答えを伝えようと梓が現在進行形で手に持っている()()()()()()()()タブレット端末をわざとらしくじっと見る。


「お兄ちゃんどうしたのそんなにタブレットを見て……あッ!」


 梓はなにかに気づいたようにタブレット端末を机の上に置いた。


「もしかして、ずっとこのタブレットから私のことを監視してたの!? もうお嫁に行けないよう」


 梓はそう言うと、よよよと床に崩れ落ちる。


「流石にカメラで盗撮はしてないと思うぞ……。観覧履歴なんかは知らんがな」


 そう、俺が指摘すると、梓はさらに崩れ落ちる。兄としては妹の純情さを信じたいところだが、一体このアホっ娘妹はタブレットで何を調べていたというのだろうか……。


「天才の落とし方とか、天才を手球に取る方法とかを検索したのがバレちゃったよ」


 俺は、その言葉に呆れた面持ちで梓を見る。


「お前が避けられてるのって、それのせいだろうが……」


 そう突っ込んでから、少なくとも手玉に取るという点についてはもうすでに達成しているのではないかと、我ながら妹の将来が心配になった。



 そんなしょうもないやり取りをしていると、玄関のインターホンがなった。


「彩と約束でもしてるのか?」


 そう、すっかりケロッとした様子に戻った梓に尋ねると、梓は首を振って否定する。


「してないよ」


「そうか」


 宅急便でも頼んだっけと自分の記憶を漁りながら、泉がなにかを送りつけてきたのかと思い、玄関の扉を開けた。そしてそこには。


「あ、どもども~ここでメタガラス事務所に所属するための面談をやるって聞いたんですけど、一般のお家でやるんですかね?」


 俺の目の前では、横に小学生と思しき女の子を連れた涙子お姉さんが立っていた。

2章開幕です! 

引き続き読んでもらえると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ