『遥か彼方の声を聞きながら……、2年目』51話「天才たちと文化祭へ」
「もちろん、まだ決まったわけじゃない。ただ、俺たちがどこまで蓄魔器に人生の時間をかけるのかを問われている気はしている」
駅伝の選手選考会から帰ってきたミストとグイルに向けて、俺は蓄魔器会社についての行く末について大人たちがどう考えているのかを話した。
「確かに、私たちの組織力は足りないと思う。販売だけでも、魔道具の発展を遅らせてしまうかもしれない。でも……」
「蓄魔器会社の後ろ盾に魔族領が名乗り上げてくれているってことだろ? それはわかるが、俺たちは駅伝の選手だ。今は聞かなかったことにしてもらえるか? 魔族領を贔屓してしまうかもしれないから」
ミストとグイルは微妙な立ち位置になる。どこの国の選手たちとも同じ距離感でいたいのだろう。
「すまん。俺は隠し事が苦手で、今だって駅伝のルートを教えそうになっている。その上、蓄魔器の会社について2人に話さないことはできなかったんだ。どうせいつかバレるなら先に言っておきたかった」
「それでも隠しておいてよ。駅伝の前に迷いたくないから」
「でも、これは文化祭に出す蓄魔器に関することでもあるんだよ。たった4人のラジオ局で違う国の選手が2人も出るなんて嬉しいけど、総合学院の学生でもあるんだからね!」
ウインクが2人に言った。
「それを言うなら俺たちは駅伝の主催者だぜ。ウインクだって駅伝の実況をするんだろ?」
「そうだけど……」
「俺たちは立ち位置や肩書が多すぎるんだよ。もっとシンプルな方がいい。他人に自己紹介するときに何て言う?」
「アリスポート総合学院の学生のミストです」
「アリスフェイ駅伝選手のグイルです」
「駅伝実況担当のウインクです」
「そして俺は、ラジオ局員のコウジです」
これが俺たちの今の肩書だ。意外にも学生でもあると言ったウインクも駅伝の実況であることが本人の中で大きいようだ。
「ということは、少なくとも蓄魔器の担当はいないってことでいいか?」
「「「ん~」」」
「二人にとっては駅伝は一番大きいことなの?」
「それを言うなら、選手に選ばれたっていうのにミストは学生であることの方が重要なのか?」
「私は一番多くの人に関わることだし、パーソナリティを理解してもらうのに手っ取り早いと思ったからよ」
「コウジはラジオの局長じゃないの?」
「いや、別にラジオができればいいから局長じゃなくていいよ」
「でも、それじゃあ駅伝のルールが定まらないんじゃないか?」
グイルは不思議そうな目で俺を見てきた。俺も不思議な感覚になっている。
数秒部屋中に「はてなマーク」が出たところで、ミストが笑い始めた。
「やっぱりこの学校に来てよかった。コウジはグイルが何を言っているのかわからないし、グイルは誰を信じればいいのかわからないし、ウインクは二人が誰の方を向いて仕事するのかわからないって感じじゃない?」
「ミスト、どういうことだ?」
グイルは最高に困った顔でミストを見た。
「グイルに衝撃的なことを言うと、コムロカンパニーって社長が一番偉いわけじゃないのよ」
「へ!? どういうこと?」
ミストは当たり前のことを言っているが、グイルは俺を見た。
「ミストが言った通りだよ。別に親父が社長だけど、偉くはないよ。そもそもそれぞれが仕事をしているし。何かあった時に責任を取るのが社長って感じかな。方向性を迷った時とかは調査したりもするけど。ああ、でもゼット先生は偉いよ。竜を束ねてるし……、そういうことじゃなくて?」
喋りながら何を聞かれているのかわからなくなってきた。
「これがコムロカンパニー社長の息子の考え方。別に社長がすべてを決めているわけじゃないのよ。コウジ、グイルは封建制度のある社会で生きてきて、お店の経営もすべてお父さんが決めていたのよ。そうでしょ?」
「まぁ、そうだね。いつ何を売って、何を仕入れればいいのかは親父が決める。あとは商会に言われた品物なんかも取りそろえるけれど、あんまり利益にはならないかな」
「つまり決定権は権力のある人物が決めれる社会で生きてきた。ここに違いがあるわけ」
「でも、その権力を持つ人が間違えたら、終わりじゃない?」
「損はするけど、一家離散にはならないよ」
「もしグイルに女兄弟がいて、貴族に結婚してくれと頼まれたら、どうする?」
ミストがグイルに聞いた。
「そりゃあ、するんじゃないの……?」
「コウジは?」
「逃がす。別に俺は女兄弟じゃなくても、ウインクでもミストでも逃がすよ。その貴族に二人が惚れているなら応援するけど」
「コウジは自由な民主主義のもとで育ったから、選択肢が多いのよ。だからコウジは駅伝においても蓄魔器についても、自分が絶対的な存在で権力を持っているなんて全く思っていないでしょ?」
「思ってない。というか、駅伝の実行委員は俺だけじゃなくて、ウタさんもいるし、セーラさんたち勇者一行もいるんだから、その人たちと一緒に考えて、ルールは決まるよ。俺はルートを担当しただけ。それもマルケスさんとソニアさんと一緒に考えたし」
「それって責任を分散させてるんじゃない?」
「そうかも。あ、もしかしたら親父が付き合いとか責任とかを取らされている姿を見てきたからかもしれない」
幼少の頃、深夜に親父が悲しそうな顔で出ていく姿を思い出した。
「私の疑問はどうしてわかったわけ?」
ウインクはミストに聞いていた。
「ウインクはモデルをやっているから、人に見られるのが染みついているのよ。もしかしたら他人が自分をどうやって評価するのかとか、他人の目を気にしていた時期があるんじゃない? だからこそよく通る声で話すし、明るく司会もする。サービス精神が自然と身についているんじゃないかな」
「ああ、そうかもしれない。でも、メルモさんからやめなさいって言われてる」
「他人の評価を気にすること?」
「そう。でも、駅伝も蓄魔器も多くの人のためになることでしょ?」
「自分が一番人気者になれるチャンスだから実況をするの?」
「うん……。それって、いけないこと?」
「いけなくはない……」
ミストがすぐに答えたが、その後どう言えばいいのかがわからないのか俺を見た。
「自分が楽しんでいればいいんだよ。ただ、危ういってやつじゃないかな。例えば、お金をくれたとか、甘いものを渡されたから、この人にサービスをしよう。この人のために実況をしようってなると公平性を保てなくなる。それがウインクの弱点」
「私の弱点?」
「前期に食事会をしただろ?」
「皆、頑張ったしきれいになった」
「でも、それだけじゃダメだ。正直に自分を出すことが最も重要なことじゃなかった? 少なくともパレードの時に来たモデルの先輩たちはそうだったよ」
「わぁ~、そうだ。また人に合わせる思考になってたぁ~。そうだったぁ~。忘れてた~。私、選手のいいところも悪いところも全部実況する! やりたいからやる! わかった?」
本人が思い切り自己主張をしたので、こっちは頷くしかない。
「わかった。よくミストは皆のことを見てるな」
「見てるよ。そりゃ。ずっと一緒にいて飽きないもの」
そう言われると悪い気はしない。
「さて、学生のミストから提案なんだけど、文化祭を全力でやらない?」
「いいね! やろう!」
「なんだよ、急に? いつも全力じゃないのか?」
「なんか情報が入った?」
「うん。今回の文化祭は後期の終了時期でもあるし、各国の駅伝の選手たちも含めて、実は外部からのお客さんが多く来ると思うのよ」
「そんなことはわかってるよ。それで?」
「ほとんどのお客さんは蓄魔器を見に来るんじゃない?」
「そのはずだけど……?」
「なんか忘れてる?」
「この学校には天才が何人かいるのよ……」
「あ。やべぇな……」
「蓄魔器以上に面白い物を見つけられちゃうってわけ?」
「その通り!」
「持ち運びダンジョンはやべぇよ!」
「エリザベスさんの冬に食べる氷菓子は出店するの!?」
「鍛冶屋連合の罠だって、どの国でも使えるから汎用性高いぜ」
「いや、蓄魔器作って浮かれている場合じゃなかった」
「だいたい駅伝の選手は俺たちだけじゃないしな。ここの学生は何人か出るだろ?」
「貴族連合のヒライも受かったんでしょ?」
「そうなの!?」
「エルフの留学生も受かってるし、アーリム先生とソフィー先生も出るって話だけど……?」
「え……!?」
知らぬ間に知り合いたちが続々と駅伝の選手になっていた。
「その人たちも、各国に支援してもらうために、文化祭では出展するんじゃない?」
「ライバルだらけじゃないかよ! 大丈夫か!?」
「大丈夫じゃないから全力でやらないといけないのよ!」
早速案を出し合おうとしたところで、全員が気づいた。
「もしかして難易度高くないか?」
「そうなのよ! 蓄魔器自体はできているから、これ以上技術を向上させることができないし、売り方しか工夫できないの!」
「大きさも決まっているし、どういう商品なのかも皆知ってるのか。え? どうやって目立つの?」
「ん~……、皆に使ってもらう? いや魔道具の工房に行って、何かないか探そう」
「塔の魔女たちにも聞かない? コウジは前期にラックスさんを手伝ったし、エルフたちだっているよね?」
「早く気付くべきだった」
「文化祭で、他の団体と協力ってできるの?」
「できるはず……」
「できるよ! 俺たちだってラジオで宣伝したりしているじゃないか」
「本当だ。とにかく動こう。ミストたちは塔に行って魔女に蓄魔器の使い方を聞いてみて。俺とグイルは工房に行こう」
「「「了解」」」
ようやく文化祭の重要性に気づいた俺たちは、動き出した。
魔道具の工房に行くと、アーリム先生が腕を組みながら、魔道具を選んでいた。
「駅伝の選手になったから、どれを持って行くのか決めてるんですか?」
「あ、コウジ。なに? もう選手になったことを聞いたの? 実はさ……」
「悪いんですけど、蓄魔器の説明をしたいので、その辺にある魔道具を文化祭で使わせてくださいね」
「え? あの……」
なるべく自慢話はスルーして、とっとと使えそうな魔道具をピックアップしていく。
「勝手に触ると壊れるんだけど……!」
「いいえ、壊れているものはただの失敗作です! グイル、どんどん試していこう!」
「了解!」
「学生たちの作品だけは保管しておいてよ」
「わかりました。仕分けしますね! 奇妙な形の魔道具がアーリム先生のだから。あと波の模様とか独自のマークを作ろうとしているから、すぐにわかると思う」
「ああ、こういうのか」
「そうそう」
「ちょっと人を奇人扱いしなかった?」
「自覚って大事ですよ。どうせ駅伝になったら蓄魔器の使い方は覚えないといけないんですから、試していいですか?」
「仕方ないわね」
アーリム先生の許可を貰い、天井から吊るすモビールや果物を絞るジューサーなどを使ってみた。
「悪くないんだけど、インパクトがな……」
「先生、爆発するような魔道具はないんですか?」
「そんな魔道具があったら工房が壊れてるわ!」
「そりゃそうか。これなんですか?」
「ああ、それは本を大きく壁に写せる魔道具ね」
「これは便利ですね。この鳥の模型は飛ぶんですか?」
「飛ぶけど、せいぜい校舎内くらいの範囲しか飛べない」
試しに飛ばしてみると、ちゃんと部屋を一周して止まり木に戻ってきた。
「おお、これは良さそう。コールドボックスは駅伝で使わないでしょ?」
「使うかもしれないじゃない」
「冬ですよ」
「ああ、そうか……」
「文化祭で飲み物を入れて売りましょう」
「この大きいヒートボックスは持って行かないですよね?」
「ええ? 無理かなぁ?」
「小さい魔道具のフライパンでいいでしょ。料理というか保存食を温めるだけだと思いますよ」
「ああ、そうか」
「作り置きした揚げ物を温めよう」
「いいね」
「これ、全部蓄魔器と一緒に展示してくれるの?」
「そのつもりです。魔力を補充できるようにちょっと改造してもいいですか?」
「いいわよ。ほこりを被っていた魔道具も表に出せるなら仕方ないわ。でも、いいの? ラジオ局の学生たちは皆駅伝に関わってるのに文化祭でうつつを抜かしていて」
「いえ、文化祭こそ現実です。ではちょっと借りていきます!」
「はーい!」
俺たちは工房から魔道具を運び出しラジオ局に持って行き、蓄魔器の試作品をいくつか持ってダンジョンへと向かった。
「お、アリスフェイの駅伝代表選手ではないか」
「コウジより先に声をかけられると悪い気しませんね」
グイルはダイトキと握手をしていた。
「ダイトキさんも駅伝に出るんですか?」
「無論。シェムは出られないらしいから、俺だけでも出るのでござる」
ダイトキはアペニールの駅伝代表選手になったようだ。
「シェムさんはレベルで切られたんですか?」
「いや……、私の場合は国がわからないから……」
赤道のダンジョンだとどこ出身になるのかわからないのか。
「育った駆け込み寺のあった国でいいじゃないかと言ったんだけど、面倒だからというのでござる。いいところまで行くと思うのだが」
「国を背負うのは無理。無国籍の代表団があるなら出るけれどね」
「世界樹の代表があるはずですけど……」
「うそぉ、世界樹でレベル50以下なんているの?」
「さあ、わかりません。入場した時点で失格になるかもしれません」
「じゃあ、ダメじゃない。で、なんの用で来たの?」
「ああ、蓄魔器を使ってもらおうと思って」
「え? いいのでござるか?」
「文化祭で初披露するんじゃなかったの?」
「だから文化祭で、学生たちがどうやって蓄魔器を使いこなしているのか見せられればいいなと思ってるんですよ」
「ああ、そうなんだ。なるほど。じゃあ、もう試していいってこと?」
「そうです」
「シェム!?」
ダイトキが興奮したようにシェムを呼んだ。
「コウジ、確認するけど、蓄魔器って安定して魔力を魔道具に補充できるってことよね?」
「そうですよ。ダンジョンにいくつか使いますか? お二人なら自分で魔力を補充してもいいですけど、竜の駅で補充できますからね」
「え!? いくつもいいの!? じゃあ4つ!」
俺とグイルが持っている蓄魔器を4つ渡した。
「補充しに行くときは気を付けてくださいね。全部割れて魔石がくっつくと結構な事故が起きると思うので」
「わかった。これでだいぶ人工ダンジョンの研究が進むわ」
「そうなんですか?」
「魔力を安定供給できるから、ダンジョンコアの維持もかなり楽になるのでござるよ」
「体育祭では負けたけど、文化祭では負けないからね」
「ええっ! ほどほどにしておいてくださいよ。蓄魔器を売らないといけないんですから」
「いいや、ここのところコウジにばかり注目が集まっているのでござる。この辺で、先輩としての威厳を保たないと。上級生の追い出しもあることだし、駅伝まではラジオ局は大人しくしておいてもらおうか」
「「そんな……」」
俺もグイルも、楽しそうな先輩たちは止められない。
「お互い頑張りましょう。結局、世界に打って出るのが早いか遅いかの違いだけよ」
シェムはそう言って、蓄魔器を見て笑っていた。
俺たちはダンジョンから出て、互いを見合わせた。
「ヤバい人たちに蓄魔器を渡しちゃったかもな」
「うん。でも、蓄魔器が広まれば、出てくるから仕方ないよ」
「もし、蓄魔器の会社を売るにしてもタイミングを見計らって売らないと、広まった後だと価値が低くなるかもしれないぞ」
「そうだよなぁ。いやぁ、つくづくいい学校に入ったな」
「本当、それだよ。こんなことに悩むなんて思いもよらなかった。俺なんか、いつか自分の店を持ちたいくらいの夢しかなかったのに」
俺たちは食堂の厨房にも持って行って、蓄魔器の魔力補充の方法から、魔道具の調理器具の使い方まで料理人たちに教えた。
「ああ、ここにいた!」
「コウジ、グイル、ちょっと来て! 魔女たちに蓄魔器を渡したらおかしなことになっちゃったのよ」
「「ええ!?」」
俺たちは、ウインクとミストに森の奥へと連れていかれた。
「なんだ、あれは?」
「いや、間違ってはいないんだけどね」
魔女たちは蓄魔器を背負えるようにして、ロープと杖を組み合わせたような魔道具を突き刺し、そのまま正面に向けて火炎を放射していた。さらにその正面では同じような形状の魔道具で水の盾を作っている。
もくもくと白い蒸気が空へ立ち上っていた。
「何をしているんですか?」
俺は素直に聞いてみた。
「いや、野焼きとかで使えないかと思って。あと病気になった作物を焼くのにこういう魔道具はあった方がいいんじゃないかなって作ってたのよ。せっかく蓄魔器ができたんだからさ」
「私は火事になった時、生存者までの動線確保に使えないかと思って作ってた。やっぱり蓄魔器があれば、結構いろんなことができるわ」
蓄魔器を使ってもいいことがわかり、予定していたより早く実験ができると喜んでいるらしい。
「魔道具を作り始めてたんですか?」
「そりゃそうよ。ラジオ局が蓄魔器を売るんだから、こっちはどう役に立つ物を作るのかを考えるのが普通じゃない? これ見て。馬要らずの耕運機。どんな固い土でも、ほら、耕せちゃうってわけ」
他の魔女たちも、やっぱりロープから魔力を供給して土魔法で耕す魔道具を作っていた。
「そのロープは何です?」
「魔水を染み込ませたロープにキングアナコンダの表皮を薄く伸ばした物を巻いてあるの。魔力を通さない素材で巻くことによって、魔力に方向性を付けてるのね。あとは先を変えるだけだから、汎用性があるのよ」
魔女たちは何でもないことのようにどんどん案を出してくる。
「もしかして、考えている魔道具はこれだけじゃないんじゃないですか?」
「もちろんよ。自動水撒き装置に温風冷風装置、それからマジコと一緒に本の読み上げ装置も開発中ね。あと、ラックスがヤバい物を作ってる」
「え? そんなことないでしょ」
ラックスが気配もなく木陰から現れた。
「何を作ったんですか?」
「いや、皆と同じような物よ。ただ、こうやって光を向けることができるってだけで……」
蓄魔器からロープを伝い、細い筒状の魔道具から光を放っていた。光は近くの木の幹に当たっている。
「こうやって狙いが定まるじゃない?」
「何か出すんですか?
「ああ、うん」
パスッ!
細い矢が発射された。光魔法と風魔法を同時に使えるようにしている。
「毒矢よ。麻痺毒でも塗っておけば、たいていの魔物は痺れて動けなくなるじゃない?」
「そんなの作ったら冒険者の商売が上がったりじゃないですか?」
「いや、こんなの使う機会は限られているでしょ。でも、まぁ魔物とか街中に入った泥棒とかを捕獲したい時は便利だよね」
「それ文化祭で出すんですか?」
「うん。あ、大丈夫よ。ちゃんと蓄魔器の宣伝もしておくから」
魔女たちは、すでに時代の先を行っているようだった。




