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世間知ラズ(谷川俊太郎、思潮社)
朝の微睡み覚めやらぬままに
手に取ったその詩集を作っていたのは
迷い、悩み、疲れ、
苦しみとも呼べぬ些細な苦しみ。
つまりは面白きことなきモノを
飾った言葉で面白くもなく書き連ねたのだ、と
若き日の彼の瑞々しい感性と清新な言葉に魅せられていた
やはり若かった私は 「年取ったらダメだな」 なんて舌打ちをして書棚に仕舞い込んだのだ。
だが
それでも
詩のイデアの周りを舞う蝶の
憧憬を執着を
描かれぬ理想を
今の私は
美しい、と思う。
朝の微睡み覚めやらぬままに
手に取ったその詩集を作っていたのは
迷い、悩み、疲れ、
苦しみとも呼べぬ些細な苦しみ。
つまりは面白きことなきモノを
飾った言葉で面白くもなく書き連ねたのだ、と
若き日の彼の瑞々しい感性と清新な言葉に魅せられていた
やはり若かった私は 「年取ったらダメだな」 なんて舌打ちをして書棚に仕舞い込んだのだ。
だが
それでも
詩のイデアの周りを舞う蝶の
憧憬を執着を
描かれぬ理想を
今の私は
美しい、と思う。