クライマックス突入! これまでのあらすじとキャラクターのおさらい
皆様今晩は。作者のシサマです。
いきなり20000文字超えの第1話から始まり、現在までに75話まで投稿された本作品『バンドー』。
1話あたりの平均文字数は未だ17000文字レベルを維持しており、恐らく私以外の誰ひとりとして、この物語が順調に継続するとは思わなかった事でしょう(笑)。
文字数が多いだけではなく、複雑に絡み合うキャラクターとストーリー、長過ぎる完全版武闘大会など、明らかに『小説家になろう』サイトのセオリーを無視した本作品を読んで下さる方、また、チラ見だけでもしてくれた方、誠にありがとうございます!
とりわけ評価やブクマ、感想を入れてくれた方々は神認定として、『うま○棒』1本ずつ贈呈しても私の財布は困りません\(^o^)/!!←そんなに少ないのか
……さて、本作品はキャラクターが多く、三人称視点の作品でもある為、多分に群像劇の要素を含みます。
従いまして現在、クライマックスに突入したこのタイミングで今一度「これまでのあらすじ」と、「キャラクター紹介」をおさらいさせていただきます。
かなりの大ボリュームですので、コアな読者様はサラッと確認程度に、初めて本作品に触れる方には「何か凄いな(俺には読めねえな)」とかつぶやきながら、このサイトの多様性を楽しんでいただけるとありがたいですね!
★これまでのあらすじ
2045年、世界的な大災害により地球はダメージを負い、アメリカ、カナダの北米大陸、日本、韓国、北朝鮮の東アジア3ヶ国は、核兵器や原発の暴発によって壊滅してしまう。
生き残った民は他国に移住し、人口と文明を半減させた人類は自然環境との共存を目指した統一世界を立ち上げ、資源と軍備が残ったロシアを拠点としたEONPをスタートさせる。
銃器が軍と警察に集中し、復興中の治安の悪化からヨーロッパ古来の剣術が見直され、新世代に自然と会話して得られる特殊能力『魔法』を操る者が現れた事により、治安維持を目的とした新たな職業である『賞金稼ぎ』が生まれた。
時は流れて2099年。
ニュージーランドに移住した日系人の3世、レイジ・バンドーは24歳の農業青年。
彼は若いうちに農業以外の人生経験を積む目的と、幼馴染の元軍人シルバを探す旅に出る為、単身ポルトガルへ。
治安が安定しており、剣と魔法にも無縁だったオセアニアを飛び出したバンドーはヨーロッパで揉まれ、シルバと再会した事をきっかけに賞金稼ぎの剣士として自身の可能性を試す事に。
更なる仲間を得て『チーム・バンドー』を結成し、武闘大会での優勝やシルバの両親の仇討ちに尽力した経験により、彼は心身ともに成長していく。
そんなバンドーのとある仕事で悪事に関わっていた、イスラエルと旧アメリカ系財閥の末裔による大企業『フェリックス』。
彼等はスーパーマーケットをはじめとする経済支配のみならず、武器やドラッグの密売にも関わりながらロシアが主導する統一政府の転覆を目論む、疑惑の企業だった。
その一方で、統一世界の軍部の強硬派、ジルコフ大佐を中心とした一団が、ロシアとヨーロッパの権力を強め、他地域や他人種を締め出そうと画策。
統一世界のイニシアチブを巡って、フェリックス社との冷戦状態が続く。
フェリックス社は密売用の武器やドラッグの隠し場所を兼ねて、世界中で謎の倉庫を建設。
その真意は、人里離れた地層プレート付近で大規模な掘削工事を同時展開する事による、「人工地震」を発生させる事にあった。
その野望は徐々に形となって現れはじめ、遂にヨーロッパ、そしてロシアにまで地震が到達。
混乱に乗じて、ロシアに救援物資と子飼いの賞金稼ぎを送り込むフェリックス社。
全面戦争すら厭わない、暴走する軍部強硬派。
両者の激突を防ぎ、法的に悪党を裁こうと試みるバンドー達賞金稼ぎと警察特殊部隊。
統一世界の命運を懸けた三つ巴の争いが、遂にその幕を開ける。
★メインキャラクター紹介 (第75話終了時現在)
【賞金稼ぎ】
○レイジ・バンドー……25歳。本作品の主人公。農業で鍛えた体力があり、そこそこの規模の農場の次男坊として育った為、良く言えば気は優しくて力持ち。悪く言えば流されやすく天然気味なキャラクター。
様々な経験を積む事で自主性と責任感が増し、若い頃はオセアニアの格闘女王だった祖母仕込みの格闘センスと、旅の途中で能力が開花した魔法を活かして未熟な剣を補い、総合力の高い賞金稼ぎに成長する。
アニマルポリスのメグミと長い時間をかけて交際が始まり、家族やパーティー以外にも守るべきものを得た。
○ケン・ロドリゲス・シルバ……23歳。バンドーの幼馴染で無二の親友。ブラジル系の父と日系の母の間に生まれるが、無差別テロにより両親を失い、軍人ロドリゲスの養子となって軍に入隊。
若くして中尉にまで昇進し、次代のホープと期待されていたが、自身の生き方に迷い、最終的には両親の仇討ちにこだわる形で除隊する。
格闘技と武器の扱いに優れ、冷静な分析能力も突出。性格的には真面目で堅物だが、時に融通が利かない時も。
両親の仇討ちを終えた後、パーティーの魔導士リンと公認の仲となった。
○マーガレット・クレア……23歳。ブルガリアのクレア財団長女だが、斜陽の財団を継がずに剣士への道を許される。
女性剣士としては世界屈指の実力を持つものの、その出自と美貌が逆に災いし、初心者故に謙虚だったバンドーやシルバと出会うまではチームメイトに恵まれなかった。
明るく世話焼きで社交的なキャラクター。その感情の豊かさで、後に感情の高まりを利用した「火炎魔法」を習得する。ワインとお菓子が好き。
○ティム・ハインツ……24歳。チェコからドイツに移住するも、父親の死や移民差別に苦しみ、幼くして剣に全てを懸ける人生を選択する。
類まれな才能を努力で伸ばし、世代屈指の剣士となるが、自分にも他人にも厳しく、曲がった事を許さない性分から仲間がいなかった。
クレアとは剣術学校時代からの腐れ縁で、自分の気持ちに素直になった後はパートナーとして不動の存在に。動物が苦手。
○ジェシー・リン……23歳。中国系料理人の父、アイルランド系モデルの母、モデルから格闘家に転身した兄とパリで暮らす統一世界の申し子。
読書好きが高じて魔法学校に通うも、自身に秘められた魔力の恐ろしさを知り、魔導士としてチーム・バンドーに加わる前は図書館司書として働いていた。
性格的には優しく穏やかだが、喜怒哀楽や主張はハッキリとしており、人質に取られても自力で脱出する行動力を持つ。
互いに常識人であるシルバとは相性が良く、彼の想いは素直に受け入れている。
○フクちゃん(フクコ)……1級女神。フクロウの姿で人間界での昇級試験を行っていた時、アニマルポリスに保護され、森に返す条件つきで動物好きなバンドーに預けられる。ジャンクフードが好き。
自然の守り神である15神族の14番目で、既に200歳近い年齢なのだが、人間の姿になった時は東洋系の女子中高生に見える為、便宜上バンドーの妹として行動していた。
普段はクールで悟った様な話しぶりだが、パーティーで特に仲の良いバンドーやリンとは家族の様なやり取りも。
人間のスケールを超越した魔力と感性を持ってチーム・バンドーに同行しているものの、自然の摂理を捻じ曲げたり、死者を蘇らせたりする事はしない。
○バシリス・カムイ……ギリシャ出身の剣士。チーム・カムイのリーダーとして、武闘大会でチーム・バンドーと激闘を演じ、後に仲間となる。
2メートル近い巨体と長いポニーテールは侍を思わせ、そのキャラクターは時に粗野な印象も与えるものの、基本的には仲間思いの熱血漢。
○レディー・ニニス……ギリシャ出身、チーム・カムイの格闘家。
小柄で内省的な少年時代、ストリートギャングから身を隠す為に、両親から女性として育てられた。
両親を殺され、命の恩人であるカムイに付き添いながら格闘技を学び、オネエキャラの格闘家としてチーム・カムイの家事もこなす。
オネエキャラに振り切れた後は自信と社交性を身につけ、チーム・バンドーとの橋渡し役となる。
○アリ・ハッサン……サウジアラビア出身、チーム・カムイの魔導士。魔導士としての実力は勿論、格闘家としても一流。
普段は飄々としたキャラクターで、豊富な人生経験とユーモアで場を和ませる大人の男だが、時折油断やサボり癖を見せるのが玉にキズ。
○アレクサンダー・ミューゼル……ドイツ出身の剣士。メンタル面の弱さを理由にチーム・ルステンベルガー入りを逃したが、その技術をカムイに見込まれた。
基本に忠実に一歩一歩腕を上げる成長株で、武闘大会の新人賞を得てもその謙虚な姿勢は変わらない。
○イブラヒム・ゲリエ……フランス出身の剣士兼格闘家。両親はアフリカ系移民で、人種差別に翻弄されてプロラグビー選手から転職した過去を持つ。
そのパワーと裏腹に敬虔なイスラム教徒であり、同じくイスラム教徒のハッサンのプッシュもあってチーム・カムイのメンバーとなった。
ラグビー好きのバンドーとは仲が良く、コンビネーション攻撃もお手のものである。
○ニクラス・ルステンベルガー……ドイツ出身の剣士。チーム・ルステンベルガーのリーダーとして、剣術の名門一家の暖簾を守り続ける。
整ったルックスだが、シルバをも凌ぐ真面目な堅物であり、剣術のみならず社会問題や人間関係に高い意識を見せていた。
1対1の真剣勝負で、バンドーに唯一の黒星をつけた男が彼である。
○カルステン・ヤンカー……ドイツ出身、チーム・ルステンベルガーの剣士。被爆2世として生まれついでの眉毛なし、スキンヘッドの風貌だが、190cmを超える長身で威圧感は抜群。
性格的には裏表のない爽快な男で、殴り合いのタイマン勝負を見せたバンドーとすぐに仲良くなり、両チームの橋渡し役となった。
○マティアス・バイス……オランダ系ドイツ人、チーム・ルステンベルガーの格闘家。受けたダメージを相手を問わず返せる特殊能力『レセプター・リフレクター』の使い手。
堅気の社会人経験から、分別を持って正しく能力を使える気さくな男だが、稀少な能力を持つが故に警察の参考人にさせられたり、武闘大会でリンに酸欠責めされたりと不憫な所も。
○ティム・シュワーブ……ドイツ出身、チーム・ルステンベルガーの剣士。まだ10代だが、才能を見込まれてチームに抜擢。
テストに落ちたミューゼルとは対照的に、お調子者と言ってもいい図太いメンタルを持つが、武闘大会ではいい所がなかった。
人間の姿になったフクちゃんに好意を持ち、彼女の兄だと信じているバンドーとも近い距離を保つちゃっかり者。
○バーバラ・フィッシャー……オーストリア出身。大学に進学した頭脳派剣士、ドミニク・シュタインの代わりに熱望されていた実力派魔導士。
父親の冤罪を晴らす為、バンドーやルステンベルガーと共闘した事がきっかけでチーム・ルステンベルガー入りを果たす。
魔法学校の教官をしていただけに、堅実な価値観に基づく女性である。
○ジェイムズ・ハドソン……チーム・HPの双頭リーダーで、多彩な格闘技にも対応出来る万能型剣士。
旧アメリカ合衆国の財閥の末裔だが、フェリックス社のビジネスに呼んで貰えなかった理由を「自分が黒人だから」と判断し、逆恨み的にフェリックス社に対立している。
奇抜な風貌と奔放な言動が時にトラブルを呼ぶものの、人間味があり、相方のパクとは芸人並の名コンビだ。
○ソンジュン・パク……チーム・HPの双頭リーダーであり、元テコンドーチャンピオンでもある朝鮮系の格闘家。普段は落ち着いた常識人だが、一度危害を加えられると野獣の様なファイターに豹変する。
特殊部隊のキムとは幼馴染で、彼との縁に加え、イングランドでの親友、ハドソンの逆恨みに巻き込まれる形でフェリックス社に対立する事となった。
【警察・特殊部隊関係者】
○メグミ・オリベイラ……動物の保護活動を行う半官半民組織『アニマルポリス』に所属。日系とポルトガル系のハーフで、結婚適齢期である為に周囲から現場引退を勧められている。
黒髪ロングに眼鏡の落ち着いた女性で、仕事への責任感と情熱はピカイチ。
チーム・バンドーと同じ地域での仕事が偶然多く、交流を重ねるうちにバンドーとの仲を深めた。
○ルアーナ・ガウティエリ……本名シンディ・ファケッティ、アニマルポリス所属。メグミの後輩でありパートナー。
フェリックス社の名誉役員であるレオン・ファケッティの孫娘である為、身の安全を重視して一時的に改名している。
元来芸能人志望で、金髪のツインテールに間延びした喋り方から天然キャラと思われがちだが、頭の回転が速く、機械にも強い。
テロリストに拉致された経験があり、命を救ってくれた軍隊時代のシルバを慕っていた。
○ターニャ・ラド……セルビア出身の東欧担当アニマルポリス。
獣医学を学ぶクレアの妹、ローズウッドの大学の先輩だったが、家庭の事情で中退。アニマルポリスに就職し、長身を活かして格闘技も学び始めた。
年齢に似合わぬ姐御肌で、歳上のバンドーも君付けで呼ぶ。
チーム・カムイのミューゼルに興味がある様子。
○アキンフェエフ警視総監……統一世界の警察最高責任者。ロシア出身だが、政府がロシアやヨーロッパ主導になり過ぎる事を懸念する、いわゆるハト派。
軍の強硬タカ派、ジルコフ大佐によって失脚させられたシルバの義父、ロドリゲス参謀を警察に招き、特殊部隊の隊長に任命した。
○ロベルト・ロドリゲス隊長……ウルグアイ出身でシルバの義父。若い頃は鬼軍曹として知られていたが、それはヨーロッパ以外の人種の勢力を強める為。
テロリストに両親を殺されたシルバを引き取り、軍人として育て上げる。
普段は冷静で話の分かる大人だが、武器を持つ悪党を素手で倒すなど、特殊部隊隊長としてまだまだ現役だ。
○クリスチャン・ガンボア……コスタリカ出身の特殊部隊隊員で、軍隊時代のシルバの部下。温厚なキャラクターで情報処理に優れるが、格闘技や銃の扱いもお手のもの。
シルバより歳上だが、軍隊時代の上下関係そのままに「中尉」の呼称と敬語は変わらない。
○ドンゴン・キム……特殊部隊隊員で、軍隊時代のシルバの部下。同じ朝鮮系のパクとは幼馴染みだが、イングランドでのアジア系差別から抜け出す為に軍隊に志願した。
地理をはじめ記憶力全般に優れており、建物の構造から安全地帯を探し出すなど、危機管理能力にも秀でる。
ガンボアと同様、シルバには「中尉」の呼称と敬語で接する。
○ゴンサロ・グルエソ……特殊部隊隊員で、ボリビア出身。
元レンジャー隊員のエリート軍人だったが、親友が謎の宗教団体に洗脳されてクーデターを起こし、結果半身不随に。その謎を突き止める為、特殊部隊に合流した。
爆弾のスペシャリストだが、陽気で親しみやすい性格で、クレアとハインツとは仲が良い。
【軍隊・政府関係者】
○ジルコフ大佐……階級は大佐だが、その強引な手腕で実質的な軍のトップに君臨する、強硬タカ派な軍人。
大災害以前、過去の歴史により世界から落ちぶれていたロシアの栄光を取り戻す為に、統一世界をロシアを主体とするヨーロッパが支配する野望に燃えている。
その実現の為には、選挙結果を無視した議会クーデターや、票の買収費用の為に剣士や退役軍人を捨て駒にする事も厭わない。
○レブロフ司令官……名義上は軍の最高責任者。
両親がウクライナにルーツを持っていた為、統一世界でロシアの権力が強まらない様に苦心しながら、軍の多地域、多民族化を目指す穏健ハト派の軍人。
自身が目をかけていたロドリゲスが参謀の地位から失脚させられた事を期に、彼とアキンフェエフ警視総監を含めた3頭体制で、ジルコフ派の粛清を目指す。
○ユーシェンコ大統領……統一世界の現大統領。
多彩な人種と価値観をまとめるリーダーシップは不足しており、軍部の決定に従うだけの「風見鶏大統領」と揶揄されている。
○ユスティン・キリチェンコ……ロシアのトップ剣士で、ランキング第1位のマラート・イグナショフの事故死によって暫定の世界最強剣士となる。
実力は確かだが、ジルコフ大佐の一味による策略によって競争を免れた「疑惑の王者」であり、その背景からジルコフ大佐の命令に逆らう事が出来ない。
【フェリックス関係者】
○デビッド・フェリックス……イスラエルに本社を置くフェリックス社の創始者であり、85歳の現在もビジネスの最終決定権を持つ会長。
旧アメリカ財閥の末裔であるレオン・ファケッティとともに、旧アメリカ合衆国の末裔とユダヤ系による経済支配を目指す。
更に加えて、武器やドラッグビジネスに手を染めてでもロシア主導の統一世界の転覆を目論んでいる。
○レオン・ファケッティ……イタリア系アメリカ人。大災害で故郷を失うも、ユダヤ系協力者の援助を受けてイスラエルに移住。ルアーナ(シンディ)の祖父。
デビッドとともにフェリックス社を立ち上げ、世界トップレベルの企業に成長させる。
○デューク・フェリックス……フェリックス社の現社長で、デビッドの息子。
典型的な仕事人間で、会社の本業に専念してはいるものの、対外イメージの為にアラブ系の妻をめとり、ビジネスの為には災害につけこむなど、狡猾さも持ち合わせている。
○ナシャーラ・フェリックス……デュークの妻であり、フェリックス社長夫人としてサイドビジネスの新興宗教団体『POB』の教祖でもある。
人並み外れた強大な魔力を持つが、戦い以外で無闇にその力を誇示する事はなく、その妖艶な美貌と柔らかな物腰で相手を懐柔するカリスマ性の持ち主。
○ヨーラム・フェリックス……デュークとナシャーラの間に生まれた、フェリックス社の第1御曹司。
デビッドの後継者として、24歳の若さでフェリックスの裏稼業を統括する。
しかしながら、冷徹なエリート育ちで現場を軽視する為なのか部下からは慕われず、あと一歩の所で作戦は失敗続き。正念場を迎えている。
○メナハム・フェリックス……フェリックス社の第2御曹司。剣の才能に恵まれ、ストイックに努力を重ねながら剣士ランキングの第2位まで上昇した。
21歳という年齢らしいヤンチャさや強引さはあるものの、汚い手は使わず、人情と他者へのリスペクトを持っている為、兄のヨーラムにはない人望がある。
○アロン・ザハビ……フェリックス・グループの剣術師範。幼いメナハムの才能を見抜き、彼を世界トップレベルの剣士に育て上げた。
性格は寡黙な職人肌で、現在は職業剣士を引退しているが、メナハムの頼みでシドニーに赴いた時はハインツと引き分けの名勝負を演じている。
○アルモグ・コーエン……フェリックス社の運転手から、ブカレストのフェリックススーパーの店長に就任したヨーラムの腰巾着。
富裕層のわがままに振り回され、あらゆるスキルを身につける事には成功したものの、その代償に30代で頭髪を失った。
部下に恵まれないヨーラムに忠誠を誓う貴重な存在。
【その他の主要人物】
○ダグラス・スコット……大災害の2045年に生を受けた「レジェンド3剣士」のひとり。
剣士ランキング1位の最長記録を持つだけでなく、第一線を引退後は建設会社と孤児院を設立して運営するなど、文武両道のナイスミドル。
人間性はいいが剣の腕にやや不安のあるバンドーに、剣術の稽古と心得を叩き込んだ。
○ダニエル・パサレラ……「レジェンド3剣士」のひとり。人生の大半を打倒スコットに費やす執念の男。
胃ガンを押してまでスコットに勝つ事を人生の目標に掲げていたが、歴代最多の悪党退治の実績をリスペクトしたメナハムから治療費を渡され、現在はガンの治療に専念している。
○アーメト・ギネシュ……「レジェンド3剣士」のひとり。武闘大会でチーム・バンドーに敗れた後、膝の怪我により引退。
現在は魔導士である娘のメロナ達を育成しながらマイホームパパに転向しているが、バンドー達の動向は気にしており、困った時は頼りになる相談役だ。
……その他にもバンドー達の家族、オセアニアの賞金稼ぎ、剣士を引退したかつての仲間など、クライマックスに再登場する可能性のあるキャラクターは沢山います。
しかしながら、全てを書いてしまうとウィキペディアになってしまいますよね(笑)。
いや、完結後は仮想ウィキペディアを書いてみたいものですが、今回はこの辺で……。
これからまた、クライマックスを迎える『バンドー』の執筆に戻ります。
よろしければ、過去のエピソードなども読み返していただけると幸いです。
それではまた次回!




