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82.後宮の異世界人と私1

「じゃあ、私は今から、私のお婆ちゃんになります」

そういうと、昔話をしたことのあるリーナさん

カールさん、ティエリさんはくすくすと笑う


お婆ちゃんは、家にいることが多くて

お母さんより私をきっきり躾けしてくれて、育ててくれた人なんだよね

孫は目に入れても痛くないぐらい可愛いと、世間では言うけど

可愛いからこそと、しっかり躾けてくれた


甘やかすことが可愛がることではない

きびしくともやさしかったし、一緒にいたい人だった

もちろん尊敬できる人でもあった

それに、今も祖父母に感謝することは多い

むしろお父さんやお母さんのほうが甘くて、

二人に躾けしてもらわなかったら、私こちらの世界で生きていけなかったかもしれない


自分の食べるものだから、お膳を運びましょう、作りましょう

机を綺麗に拭きましょう

ものを大事に致しましょう

使ったものは定位置にお片づけ致しましょう

年を取るごとに、1つずつできることを増やされ

自分の事は自分でしましょう

できない時は相談しましょう

みんなでやれば、早くおわりますよ

と、家族全員で、自分の洗濯ものをたたんだり、みんなで食器洗いをしてたりした


なので、全員できないことはないですよ、なうちの家

あの時代なのにお爺ちゃんまで、しっかり料理できたもん


と、いうことで、後宮のことりさんこと、異世界人たちを鍛えましょーの会なのです


向こうの方からお茶会に誘われたので渡り船ということで、さっそく行くことにしましたー

え、今でいいの?な王様側の人たちと

私のことを良く知ってる人たちの反応の差が面白いぐらい分かれてて

いや、頼んだことですよね?とか思っちゃうけど

本当に手を焼いてるんだなぁっていうことが分かる


「ようこそ、私たちのお茶会へ」

くすくすと、甘い笑い方だけど、うーん、透けて見える腹黒さとか言うべきなんだろうか


「いきなり追い出されるなんて思ってもみなかったわ」

なんて、いきなり発言されて

うーん、本当にわがまま放題してるんだろうなーなんて思っちゃった


それに、お茶をくれるのはいいんだけど

明らかにみんなと種類の違うお茶を頂戴した


「ありがとうございます」

ちゅと、ルレン(オレンジ)を絞っちゃいますよ

ラムムンたち皆にわけわけして、はい、手も綺麗だし

お茶もおいしくなった


このお茶すごく渋いんだけど、ルレンをいれることによって

丁度よくなるんだよね

濃いなら牛乳でしょ、と思っていれた私は、あまりのまずさに目を白黒されたのは

いい思い出だよねー


「なにー?」

「このお茶には、ルレンが合うんですよ~

 地球のレモンティみたいなものですよ」

と私は答える

この、は強調させて頂きましたよ

数人のちょっと大人しそうな子がおろおろしてる

わかっててやってますということが、その行動でばれちゃったし

うーん、ごめんという気分になるけど

長いものに巻かれちゃって、行動できてないのはこの子も同じなんだよね


えーと、私街では皆さんに助けてもらってますが

私も、運動部で、体育会系なんです

上下の差や、いじめに近い扱きもなんのその

わきあいわいから程遠い殺伐とした部活環境もありました

なので、こんなものではへこたれないのですよーっ


だから、王様たち心配しなくていいのに、と思うけど

その原因を次から作らないように

王様にもあとで無茶ぶりしよう


そして、なんか中学生の気分になってくる

こんな環境久々だよねー

小さな枠組みの閉鎖空間でのルールと上下関係

いつからか自分が王様より偉いと勘違いしちゃったのかな


「私たちにもわけて頂戴」

にこりと、一人が笑う

「そのお茶には合いませんよ」

と私はにこりと答える

「え」

という顔をするぐらい、腹の探り合いには慣れてない

うーん、ほんとに中学生な気分だよね

自分たちが攻撃されるとは思ってない

常勝だと勘違いしてる子供


王様に異世界人の後宮について教えてもらった

ほとんど何するのも自由

出て行くこともできる

だけど誰からもそういう意見がないので内に置いて

誘われることが多いので、兵士や王様とかみなさんが手を出すことはある

だってねー、こちらの常識的なもんだもんね

よっぽどの事がないかぎり、男の人は断らないもんね

もてる証明みたいな感じで


妊娠したりして、兵士さんが忘れられないとかで

後宮から出ていく人は多いし

最初から囲いたいってつれていく人もいるぐらいで

それ以外はないらしい

勉強的な意味で教師をつけたら、泣かれたとか

うーん、何がしたいか不明なんだよね


ただ、甘やかされた環境の中、わがままし放題ってことかなってことはわかった

そして、王様たちは、その暴走を止められなかったっていうのも

ふー、ほんと、お婆ちゃんモードでいくしかないよね

これは・・・


「これから、ここで暮らすんでしょ?」

なのに私に逆らっていいと思ってるの?

そういう声が聞こえてきそう

私は首をかしげるに留める


「私たち王様の寵姫なの」

・・・あー、自分で言っちゃうんだね

頭痛い、という気分に久々になった

○○先生のおきにいりなんだからね

××先輩の・・・とか

うーん、うーん、なんかほんとごめんなさいって言いたい

常識のずれっぷりに私も大概迷惑かけてるけど

ほんとっ今までごめんなさいってみんなに謝りたくなってきた


「今頃わかったの?最初が肝心っていうのにあなたときたら」

と言われ、私はもういいかと反撃にでることにした

たぶん、いいよね

と思うとラムムンもぷよとゆれた

なんか、もう呆れちゃうわ的な白い核の色だよね


「そうですね、始めが肝心ですよね」

私は席を立つ

すると、メイドさんたちがびくっとした

うんそれくらい虐げられてたんだよね

そして、その痣とか傷、この人たちのせいだよね


「な、なんですの

 行儀が悪いっ」

「そうだね、人に対して暴力を振るったり

 知りもしないし、何もしないのに

 口だけ達者なのは本当に躾けが悪いね」

私は、メイドさんの一人ににこりと笑い手を取る


フィルルンをとりだし、そっと治療させてねと囁いてかぶせる


「きゃっ」

と身を寄せる気の弱い子たち


「なっなによ、脅す気なの

 私たちを殺したら王様が黙ってないんだから」

うーん、なんだろう、そういう常套句ってあるのかな

ってぐらい昔から使われてるよね


「あ、ありがとうございます、お姫様」

「異世界人のアンっていいます、異世界人ですがいろいろ頑張って

 使役獣使と冒険者をしてます

 今日は、異世界人の人たちの『躾け』に来たんです」

というと、メイドさんは驚きに目を見張る

そしてメイドさんや兵士さんたちが集まってきた


不満鬱憤がたまってますな表情と、治療してほしいという人たちだ

古い傷はどうにもならないけど、今のなら治る

血がでてる人もいるし、なんかすごいことしちゃってますね

この人たちはっ

結構重体な人が奥から運ばれてきた

なんか、殺してそうな感じ

死んでないのはむしろ運がいい感じの重体具合だよね


「ね、こんなことしたの誰?」

私は振り返る

フィルルンたちがみんなを治療してくれてるから

私が見てる必要はない

「わ、私じゃない」

か細い声で縮こまって言うけど、貴方は何もしなかった


「止めなかったのは誰?」

そう言うと、固まり、涙を浮かべた

泣きたい気持ちもわかるけど、もっと泣きたい人はだれだろうか


「ね、みんな

 みんなってかなり贅沢なんだよ」

そういうと、顔が朱に染まる

だから、分かってるということだ


「ここは後宮の一部だけど、王様専用の後宮じゃないよ?」

「え・・・」

と次は顔が青くなった

「ここは異世界人を集めた後宮なのはわかってるんでしょ?」

「そっそうよ、私たちの後宮よ」


「うん、女の人が多いけど、男の人もいたよね」

「そう・・・だったわ・・・」

うーん、これはいびり出したのか・・・

「王様は昔の王様の言葉を守って有る程度の便宜を図るのと

 この国になじんでほしくて、ここを作ってるの

 異世界人のハーレムが作りたいわけじゃないの」

「だ、だけど私彼に抱かれたわ」

「うん、貴方が誘ったからね」

そう言うと、また赤い顔をした


「誰かいますか?王様から手を出した人は?」

そう言うと、しんとした

そう、そういう所ははっきりした王様なんだよね

話に興味はあるけど、王様って妃さんラブなんだよね

だから、後宮はあるけど、人数は少ないし

むしろ、妃さんのお友達の為につくってるって感じ

なので、妃さんに何かあれば、すぐに後宮から追い出されちゃうの知ってるから

へんな争いもない世にも珍しい後宮らしい


あとは、王様は他のことに興味がありすぎて

女の人ばかりかまってられないから

したい時に誘われたらのるんだって

だから、タイミングがあえば、妃さん以外でもしちゃうらしいということを

あっけらかんに言われたけと

みんな普通な顔してたから普通な事みたい


あと、妊娠は王様の場合はしないらしい

むしろ、王様が人権侵害だと言いそうな感じだけと王様の場合は相続問題に発展するから

魔法を解除しないと、妊娠させられないとか

魔法って便利だなぁと思うけど、ちょっと怖いと思うところでもあるよね

地球にもあれば、便利なのかな?


「こちらの世界の常識、私もまだまだ勉強中ですが

 ちゃんとお部屋付きのメイドさんからでも、護りさんの兵士さんや

 王様が送ってくれた先生たちから学びましたか?」

ふるりと首をふって反応してくれる子が出てきた

うん、よかった


「私もそうでした

 最初はこの世界にきてびっくりして怖かったです

 いやな目にもあいました

 だけど、私はここで生きてます

 そして、貴方達も」


「もう、逃げさせません

 異世界人という理由で」

私が言うと、皆の顔が真っ青になる

追い出されると思ったのだろう

いつかは追い出しますよ


だって、貴方達何もしてこなかったし

むしろ、浪費しかしてこなかったじゃないですか

あと2話かな・・・3話かな・・・それくらいでおーしまいっ

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