9.初めての外出
つっついにお気に入り2,000件超え、累計はたぶん五万超えました(二時間遅れ計測推測) 感謝感激っ
土日はギルドのお仕事はお休みと伝えて
おにーさんに何するの?と興味津津されちゃいました
今度、教えてね、とお出かけの約束を確約できたので
なんかチビムン様効果がっ
おにーさんもギルドの仕事が忙しいので
なかなか会える時間が作れないけど、降ってわいたように
外で会える約束ができて嬉しい
それまでに、山先生と話煮詰めとかないとねー
と、いうことで、ラムムンと最初の頃来た場所めぐりです
「懐かしいねー」
ラムムンとのほほんとしてます
チビムンたちは、おっかなびっくり外の世界を楽しんるけど
二日目となると個性が出てきて
攻撃的な子や、保守的な子
回復が得意な子とはやスタイル確立
それがまた十匹で分かれてるのが楽しい
残り五匹に関しては、ラムムンの希望もあり
黒スライム、そうポイズン(毒)スライムを作ることにしました
現在ラムムンの中で養成中
なので、絶対に死なせないという約束でがんばってもらってます
舐め舐めでも血でもあげるから頑張ってねっと言うと
意外とみんなやる気満々でぴょんぴょん跳ねたり、ぷるるんっして
びっくりした
よくよく聞くと、やっぱり万能スライムっていうことで
ラムムン自身が悔しい思いをしてるぽい
私的には全然いいけど、他のスライムと触れあうようになると
ピンクのヒールスライムなど特化能力がうらやましくて
仕方なかったらしい
なので、スタイルに合わせて、各自特化してもらおうということになった
今ぐらいからすると、初級種族に勝らずとも劣らずな状態まで持っていけると
ラムムンが自信満々に言ってるから
絶対できるだろう
たしかに、治療院につれていく子がヒールに特化すると
かなりいいしね
治しきれないのはお互いつらいもんね
あと、うちのお風呂モードや掃除モードは基本的にみんな得意みたい
親の遺伝というのか
受け継ぎ中です
ただし、まだちっちゃいけどねっ
ということで、
回復特化が十匹
戦闘特化が十匹
お風呂掃除 所謂宿特化が十匹
まだまだ先の話だけど、羽付きになって伝言配達特化が十匹
ラムムンと同じ万能のまま特化なしが十匹
そして、残る五匹は毒特化
みんな自分の希望がもうあるらしく
ラムムンと私の説明に、ふんふん頷いて
ぷるぷると揺れながら移動してた
そして、今もしっかり、それに特化できるようなご飯をもんぐり食べて
帰りはラムムンの中で爆睡
もう、限界までがんばるよっていう姿勢がすごい
ラムムンていうゆりかごがあるからこそできることだろうから
ラムムンはやっぱり凄い
お家に帰ると、全員でお風呂タイム
ぽよぽよマッサージは気持ちいいです
舐め舐めタイムは、私の舌がちょっとばかになりそうです
三十匹ぐらい舐めてると舌が乾いてきます
ごくっと水を飲んでしばらく待っててもらって
再開です
さーて、明日は、前後ともお仕事はいってるので
ギルドのお仕事は簡単なのにさせてもらって
山先生とかといろいろお話しよう
あと、カトリーナさんにデートの相談乗ってもらわないとっ
「おはようございます」
と、がらりと教室に入る
みんな、こちらを見て、おはようございます
きゅるるっとか、使役獣たちも思い思いに鳴いて御挨拶
今日は一学年さんが午前中
午後は五学年さん
一学年さんは、もうひたすら交流
「生物学と重複することがありますが、それほど大事だと思ってください
わかり合うというのは、友人、親子関係でも大事で
特に、これから生涯の相棒となる使役獣とは最初が特に肝心です」
「まず、そっと触ってあげてください
使役獣の様子はどうですか?
恐がってますか?喜んでますか?ちょっと複雑そうですか?」
複雑そうといった時に、生徒さんの気配がゆるんだ
複雑ってなんだよってつっこみが内心はいったはず
うんうん、それでいいの
リラックス大事だから
「解り合えなくても、心は繋がってます
緊張して触ると相手も緊張します
なので、好きよーってよろしくねーって触ってあげてくださいね」
私は、定位置の左肩にラムムンをのせてぐるりと教室を回る
仲のいい子、お互いおっかなびっくりな子
いろんな風に向きあって、だけど、やっぱりお互いは大事な相棒で
私なんて目もくれない
「あら、ちょっとお腹すいてる?」
あぎあぎと甘噛みするライオンもどきさん
「はい、なぜか全然食べてくれなくて」
「うーん、なに食べさせてるのかなぁ」
「肉を」
うん、それはあってる
「もしかして調理済みのお肉かな?」
「はい、僕の好物をあげました」
うん、だめでーす
君の好物が何かは知らないけど使役獣は加工食品は基本的に食べません
「午後に入る前に、図書館で自分の使役獣の種類を調べてみてね
人間にはね、調理済みのご飯はおいしいけど
使役獣や、君の種族の子には、生肉のほうがおいしいの
調理してる時、がるがる怒らなかった?」
「いえ、ローデンヌがもってきたものをあげてますから」
うっこれはメイドか執事とかお手伝いさんの名前かな
これもぶっぶーばってん印です
使役獣のご飯は自分であげましょうなのです
大事な交流の時間なんだから、人任せにしては駄目なのです
彼にとってそれがあたりまえなんだろうけど
使役獣にまで給仕させちゃ駄目なんだよね
「はい、この肉、あげてみて
ちゃんと、使役獣に自分からあげてますよって
食べてほしい、大きくなってほしいって思いながらだとなお良しだよ」
生肉をべろんとラムムンの中から出す
ちらりと興味を示したけど、やっぱり使役獣は食べない
私からだと、何があるかわからないからだ
自分を生み出した人からじゃないと食べない
それか暴走して自ら攻撃し、奪い取るかどちらか
ライオンくんは、かなり消耗してるのに耐えてる
うまく育てるとかなり強い使役獣になる子だ
「あ、はい、ラーグテウス、喰ってくれ」
彼は懇願した、お前が大事だと私に響くぐらい心配してる
はっとしたように、ライオンくんは、その生肉の匂いを嗅ぎ
そのおいしそうな匂いに目の色が変わった
あぐりと食べる
一口食べると後はとまらなかった
まさにがつがつ、と食べて、彼は安心したように息を吐き出した
「用意してもらうのはメイドさんたちからでもいいけど
あげる時は、ちゃんと手であげてね」
「はいっ」
元気のいい返事だ、ちょっとまだ足りないとしっぽを左右に振るけど
ずいぶん落ちついた
指についた肉汁をんべんべと舐めて、びっくりさせてる
うんうん、いい交流だ
「他の子は大丈夫かなー」
というと何人か手が挙がった
問題があっても恥ずかしくて手をあげてない子はいないと思うけど
地球の癖で、一応全員に気を配り声をかけつつ手をあげた人の所に回る
そうすると瞬く間に一時限は終了
「しっかり自分で調べ物もしてね
今日の授業を終わります」
そういうと、皆がありがとうございましたと言ってくれておしまいだ
私がどんな時にもありがとう、さようなら、など挨拶をするようになったら
みんなが自主的にしはじめてくれて嬉しかった
「質問いいですかー」
ばたばたと、何人かが駆け寄ってくる
あとは、前後の扉からみんなご飯や図書館へと走るのだろう
こらこら走っちゃだめだよーと思いつつ
気持ちはわかる
おいしいものが食べたいし、そして、しっかり調べ物がしたいもんね
「はい、どーぞーまずはだれから?」
私は、にこりと笑って囲んだ生徒さんに向きあう
他の学年の子も入り混じって
その先輩からも教えを受けてる
うんうんいい感じ
「あら、いそがしいかしら?」
後ろから声、この声はカトリーナさんだ
「お昼ですか?」
嬉しい、たまにこうやってお誘いしてくれる
リーナさんのほうがかなり変則的だから、図書館の司書室でお話するか
仕事後に小一時間会うか、夜に宿で会うかのどれかになってしまう
だから、この昼の御誘いは今日の私にはかなり嬉しい
「あ、司書さん」
「こんにちは、がんばりやさんたち」
くす、とあの時と変わらない感じに皆に話しかける
「相談はあと数人にしてちょうだい、私とアン、一緒にお昼したいの」
そういうと、はいっと皆返事して
私急ぎじゃないから、午後に相談に行きますとか
みんなばらばら離れて、誰も残らなかった
私とリーナさんは笑う
もう、空気よみすぎだよ、みんな
ちびちゃんたち、しっかり役割分担しました、そして先生仕事もやりおるでしょ・笑




