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第十二話 少しでも支えになれたら

こんばんは。五月雨葉月です。


今回はさらに百合成分増強でお送りします!

 アリスが泣きつかれて私に寄り掛かって寝てしまった後、そっとアリスが起きない様に枕のある所にまで移動させた。


 愛おしい寝顔を見ながら、シルクの毛布を優しくかけ、アリスが眠るその右隣に仰向けになって寝転んだ。そして左手で上半身を軽く持ち上げ、アリスの顔がよく見えるように上から覗きこんだ。


 寝るのに楽な姿勢になるよう、ポニーテールにしている青の髪についたリボンをほどくと、普段は凛とした感じのアリスが、若干幼くなった感覚にとらわれた。そんなアリスがさらに愛おしい。


 移動する時にかかってしまったのであろう、顔に乗った髪の毛を摘まんで払ってあげる。と、少し手が可愛い顔に触れてしまったのだろう。んーっとちょっと苦しそうな顔をした。


  もうっ! なによこの()。本当にいじらしい。


 こんな調子で何時間経っただろう。ずっと寝顔を見つめ続けていると、アリスが起きた。


 初めは、ボーッとしていたけれど、次第に見慣れない天井に気づいたのだろうか。顔を動かさず、キョロキョロしていた。


 そこへ、


「おはよう、アリス。よく眠れた? 」


 と声をかけてあげた。


 すると。まだまだ眠そうだった目がパッチリ開き、可愛い顔が羞恥に真っ赤に染まっていった。


 そして上半身を起こすと、


「お、おはよう。ミラ」


 と恥ずかしそうに返事をしてきた。


 そんなアリスに、またも抱きつく。


「も、もう。ミラったら……」


 そんな事を言ってくるが、アリスもちゃんと手を回して、ぎゅっ♪としてくれる。


 何なんだろう。この()は。

 何でこんなに可愛いんだろう。


 しばらく抱き合っていた後、私たちは少し寂しいけれど、手を離した。


 そして、上半身を起こし、正座して向かい合う。


「アリス、とりあえずさっき言った通り、ここが私の部屋よ。で、今日はここに泊まって行きなさい」


 本当は恥ずかしくて仕方がないのだけれど、淡々と、何でもない事のようにアリスへ告げた。


 アリスは、すごいなぁ……と感想を漏らしていたが、私の最後の言葉を聞いた瞬間、


「えっ? ミラ、何て言ったの? 私の聞き間違えかしら。うん。きっとそうね。泊まって行け、なんて」


 何やら戸惑いながらあわあわとしはじめた。


「聞き間違えじゃ無いわ、アリス。ここで、今晩、私と、一緒に、寝るの」


 アリスにしっかり理解してもらえる様、ゆっくり、はっきり言った。


 しかしアリスにとっては余計に戸惑いを募らせるだけであった様で、早口で色々な事を聞いてきた。


「お、お泊まりなんて…………着替えもないし」

「私のがあるわ」


 予備の寝間着なんて、余るほどある。


「お風呂……」

「一緒に入りましょ♪ 」


 王城(うち)のお風呂は百人が一度に入っても十分な広さがある。


「お、お食事は…………」

「ここに持ってきてもらって、一緒に食べよう? 」


 ユリアーナもそろそろ帰っている頃だと思うので、持ってきてもらえばいい。


「そっ、そもそも、お父さんやお母さんに……」

「大丈夫。ユリアーナが説明しに行ったわ。きっと許可も貰ってきているでしょう」


 その辺はしっかりとユリアーナに徹底させておいた。


「うっ、ううう? 」


 ついに何も思い付かなくなった様だ。


 そして、改めて私とアリスは、好きな人とお泊まり、という事を実感させられて赤くなるのだった。




 しばらくして、時計を確認すると、まだ午後四時だった。

 基本的に夕食は六時過ぎからなので、まだ時間が余っている。


 その事を告げ、今私が最も知りたいことをアリスに聞くことにした。


 アリスが傷つくかもしれない。アリスが今までを思い出して怖くなるかもしれない。

 でも、私ははっきりと知りたいのだ。


 私の好きな人がどんな事を思ってきたのだろう、と。


「アリス」

「な、なあに? 」


 まだ恥ずかしがっているのか、声が上擦っていた。

 でも、真面目な話がしたい。その思いが伝わったかは分からないけれど、アリスも真面目な顔になって聞いてきた。


「どうしたの? 」


 何やら心配そうに見つめ返してくるアリス。


「あのね、アリス。私は、何故あなたがいじめられていたか、知りたいの」


 その言葉にスッとアリスが息を飲んだ。


「あなたが傷つくかもしれない。あなたが傷つくかもしれない。あなたが怖がるかもしれない。でもね」


 不安そうに私を見つめてくるアリス。

 一旦言葉を止め、私の左手をアリスの右頬へそっとそえる。


 途端にアリスの顔が赤くなる。

 私自身、頬が赤くなっているのを感じながら、私の想いが伝わってほしい。そう思いながら、一生懸命、私の気持ちを伝える。


「私にとって、アリスは本当に大事な存在なの。だから、心にずっと嫌な気持ちを背負わせたくない。私に話して、少しでも楽になってほしい。辛そうにしているアリスが見ていられないの」


 言葉を紡ぎながら、私は手を膝の上に戻す。そして、目をつむって下を向いた。


「ミラ。私はね、ミラが助けてくれただけでもう救われたの。これ以上感謝してもしきれないほどの恩がある。ううん、恩なんてどうでもいいの。ありがとう、ミラ。私は、あなたに全部を知ってほしい。大したことじゃないんだけれどね」


 アリスの言葉にハッと顔をあげる。


 そして、


「ありがとう」


 もう一度アリスが言った。


「……いいのよ。それくらい」


 そして、アリスは私に全てを話してくれた。何が発端で、どういう経緯があったのか。アリスの視点で知ることが出来た。


 この話し合いで、アリスの心の重しが少しでも軽くなってくれたら、嬉しいなぁ…………


ここまでお読み頂き、ありがとうございます!


これからもっと、徐々に百合成分を増やしていって、最終的?にあんなことやこんなことをしてもらうつもりですので、お楽しみに!


ブクマ等、ありがとうございます!

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