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私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!?  作者: さいとう みさき
第九章お兄ちゃんは妹の為に看病しなきゃいけないよ?
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9-2迫りくる恐怖

長澤由紀恵15歳(中学三年生)。

根っからのお兄ちゃん大好きっ子。

そんなお兄ちゃん大好きっ子が学校見学で兄の高校に行くと‥‥‥


「私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!」


ここから始まるラブコメディー。

さいとう みさき が送る初のラブコメ小説!


手洗いうがいマスク着用よ!(由紀恵談)


 勉強会で高橋静恵の代わりでお兄ちゃんが紫乃に勉強を教えてくれたおかげで何とかなった。


 これで紫乃が出来なかった所が出来るようになればさらに合格率が上がる。



 「ねえ由紀恵ちゃん、高橋さん大丈夫かなぁ~?」


 「寝込んでいるって言っても抗生物質の薬飲めば五日くらいで大丈夫になるんじゃなかったっけ?」



 以前私もインフルエンザで寝込んだ時にはお医者さんから薬をもらってそれを飲んで三日もしたらほとんど治ってしまった。

 その時は大事を取ってさらに二日様子見で家で大人しくしていたけど通常は薬飲んで五日くらいで治るらしい。



 好い時代になったもんよねぇ~。



 その時あたしたちはそう思っていたのだった。



 ◇ ◇ ◇



 「まさか隣のクラスまでこの時期に閉鎖とは‥‥‥」



 思わず絶句する私。

 高橋静恵がインフルエンザで倒れたと聞いてから早一週間。

 今度はうちの学校でインフルエンザが流行り始めた。


 既に下級生の吉野君のクラスは学級閉鎖に陥りしばらく自宅謹慎になってしまった。



 私たち三年生だって気が気じゃない。


 だってもうじき私立高校の入学試験が始まる。

 そしてそれが終われば公立の高校の試験が一斉に始まる。


 そんな大事な時期にインフルエンザが学校で流行り始めたのだ。



 「やばいわね、紫乃もちゃんと手洗いうがいを忘れずにね!」


 『大丈夫だよぉ~ これが有るからねぇ~』



 見れば毒ガスのマスクの様な物している‥‥‥



 「いやそれは行き過ぎじゃぁ‥‥‥ って、紫乃流石にそのマスクはダメでしょ!?」


 『んじゃぁ、これはぁ~?』



 いや、そっちはもっとやばい!

 何その喋らない時には必ずコーホーコーホ―って呼吸音が聞こえそうな黒いマスクって!!



 どっかの映画で出てくるマスクを紫乃は取り出していた。

 

 「まあそれは冗談で~、一応予防接種受けてるよ~」


 紫乃はマスクを外し自分のロッカーにそれらをしまう。

 ちらっと見たロッカーには他にも変なものがいっぱい‥‥‥



 学校に何持って来てんのよ!!



 軽いめまいを感じながら私はカレンダーを見る。

 もう少しで私立高校の試験。

 そして約十日後に公立高校の試験がある。



 なんとしてもそこまでは!





 私はそう自分に言い聞かせるのだった。


 

 

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