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私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!?  作者: さいとう みさき
第八章お兄ちゃんは妹と今年もよろしくしなきゃいけないよ?
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8-7お年玉回収だよ

長澤由紀恵15歳(中学三年生)。

根っからのお兄ちゃん大好きっ子。

そんなお兄ちゃん大好きっ子が学校見学で兄の高校に行くと‥‥‥


「私はお兄ちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ!」


ここから始まるラブコメディー。

さいとう みさき が送る初のラブコメ小説!


お餅なのね!!!?(由紀恵談)


 「あけましておめでとうございます」



 私たちはおじいちゃんの家に来ていた。

 毎年お正月とお盆はここへ来る。



 そしてもちろん恵姉や唯ちゃんたちも。


 「あけましておめでとう、はい由紀恵ちゃん」


 おじいちゃんや伯父さんは私にお年玉をくれる。


 「ありがとうございます、おじいちゃん、啓一伯父さん!」

  

 私はお礼を言いながら恵姉や唯ちゃんを見る。

 二人はにっこり笑ってお兄ちゃんを見ている。



 むう、相変わらず大きいな、恵姉。


 

 「友ちゃん由紀恵ちゃんあけおめ~。ねぇねぇ友ちゃん彼女とかできた?」


 「いきなりだな恵。あいにく俺は大学まで彼女作らない事になった」



 それを聞いた恵姉は変な顔をする。

 そしてすごくうれしそうにする。



 「もしかして私が一緒の大学行くまで待っていてくれるの?」


 「なんだよそれ? と言うか、恵も地元大学行くつもりなのか?」


 「うん、お父さんが『一人住まいするような大学は許さん! 家から通える大学にしろ!』ってうるさいんでね。それに由紀恵ちゃんから聞いたけど友ちゃんも地元の国立大でしょ? なら私も自宅から通えるしね」



 そう言ってお兄ちゃんに近付く。

 私はすぐにその間に入り恵姉の胸がお兄ちゃんに当たるのを阻止する。



 「はいはい、恵姉もおにちゃん誘惑しない!」


 「あれ? 由紀恵ちゃん友ちゃんとの間を応援してくれるんじゃなかったの?」


 「誰がしますか! とにかくお兄ちゃんにその凶器をくっつけないでください!!」



 私は恵姉の胸を押しやる。



 ぽよん。



 うっ、やわらかい。

 ちょっと気持ちいいかも。

 そしてでかい!



 「あんっ、由紀恵ちゃんたらいきなりぃ~。でも気持ちいいでしょ?」 


 「なっ! 何言ってるの恵姉ぇっ!」


 「まさか由紀恵ちゃんこの半年で同性愛に目覚めたの? めくるめく百合の花園!?」


 「唯ちゃんそこっ! なんでそうなるのよ!!」



 いかん、どうもこの姉妹のペースに巻き込まれる。




 「友兄ぃ、対戦やろうよ! あ、チーム組むのもいいな」


 私が恵姉たちとボケと突っ込みの漫才を続けていると裕ちゃんがお兄ちゃんの所へスマホを持ってやって来た。


 おじいちゃんのお家にはWi-FIがあるからネットにつなげてゲームが遊び放題だ。


 「お、いいねやろうか!」


 お兄ちゃんはそう言って裕ちゃんとゲームを始める。  



 「みんなお餅食べるかい?」


 おばあちゃんがこっちで遊んでいる私たちに聞いてくる。

 そう言えばおじいちゃんの所のお餅は自分の所で作ったやつなのでとても美味しい。



 「あ、おばあちゃん食べます!」


 「あ~私も」

 

 「食べる食べる!」


 「俺も」

 

 「勿論俺も~」



 みんな一斉におばあちゃんに食べる旨を伝えるとおばあちゃんはにこにこしながら準備のため向こうへ行った。




 「そう言えばさぁ、おばあちゃんのお餅食べると胸大きくなるんじゃないかと思うのよね?」


 「あ、そう言えば私もここで一昨年お持ちたくさん食べてから急に大きくなった」



 「え”っ!?」



 いきなりそんな事を言い出す恵姉と唯ちゃん。

 

 そう言えば一昨年はお節料理がおいしくておばあちゃんのお餅食べなかった‥‥‥



 まさか!?



 「お、おばあちゃん! 私手伝う!!」



 慌てて台所のおばあちゃんの所へ行ってお餅を焼くのを手伝う私だった。

 

 


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