よろづ先生も進化している。
絵を見るたびに感動するので、こっそりここに感謝をつづります。
『魔術師の杖』を書き始めて4年、本も発売されて3年たちました。
……大変だったー!
これを書いているのは、8巻の校了作業中です。
チェックしながら息抜きに書いています。
書籍化、うれしいです。
『書籍化されたら、たくさんの人に読んでもらえる』
みなさんはそう思うかもしれません。
けれど販売サイトや書店に並んだとたん、作品は厳しい競争にさらされます。
月に何十冊とラノベの新刊が出て、そのどれもがなろうでも、ランキング上位にいる人気作品、有名作品です。
……ぴえー。泣いて逃げだしたいです。
なろうでも目立たない無名の新人作家が書いた、『魔術師の杖』など読まれるどころか、手にとってもらうことすら難しく(汗
そんな私に手を貸して一緒に戦ってくださったのが、イラストレーターのよろづ先生です。
『ラノベは顔が命』
表紙は読者さんたちを、物語の世界へいざなってくれる扉です。
『魔術師の杖①』が売れたのは、イラストレーターのよろづ先生が手がけてくださった表紙の力!
それと2021年はコロナ禍により、書店の来客数が減ると同時に電子書籍がグーンと伸びました。
ついでに女性向けもグーンと伸び、たまたまうまく時流に乗れたのです。
初刊のヒットはまさしく他力本願でした。
他の作家さんたちにも、めっちゃうらやましがられましたよ。
よろづ先生は最初、話が来たとき断るつもりだったそうです。
けれど試しに読んだなろう版『魔術師の杖』4章までを、徹夜して一気に読み切り、それで話を受けることを決められたそうです。
『徹夜するほど面白かったです。表紙は読者さんを物語へ招きいれる扉です。力を尽くします』
書籍化までは個人の戦い、本はチーム戦です。作家も戦いますが、イラストレーターさんだって、編集部だって戦うのです。
今回お見せする2枚のイラスト。
1枚目のイラストも優しいタッチで、ネリアが可愛くて大好きですよ?
このネリア、本当に大好きなんです。
でも2枚目、これ見た時「やっぱりよろづ先生も戦ってきたんだ……」と思いました。
転載の許可はよろづ先生よりいただいていますm(_)m
2021年5月にいただいた『魔術師の杖①』発売記念イラスト。
2023年11月に描かれたもの。
……この変化、凄くないですか?
『新しい塗りかたにチャレンジしました』
ベースは変わっていない、どちらもネリアだし、間違いなくよろづ先生の描かれた絵です。よく見ると塗りかたが変わっただけで、線にはそれほど変化はないのです。
まるでキャラクターに魂が宿ったみたい。
もともと上手な方で、デッサンのしっかりした絵を描かれます。ラノベの表紙が初めてだっただけで、ずっとイラストレーターとして活躍されてきた方です。
いや、1巻の時だって「持てる力をすべて出し切りました!」とおっしゃられて、じゅうぶん綺麗な表紙を描いてくださいましたよ。
本当に真面目な方で、いつも何かしらコツコツ努力されています。
『私はプロのイラストレーターとしてやっていくには個性がないので、技術を磨きました』
……プロの技術すげぇ。どんな世界でもプロとしてやっていけるのは、努力を当たり前のようにできる人間です。
『本を読んでいただけたなら良かったです。表紙は客寄せパンダとなれれば、それでいいと思っていますから』
……よろづ先生、格好良すぎです(T_T)
これだけ上手なのに毎回反省して、いろいろと工夫して……彼女なりにかれこれ3年間、ネリアたちと真剣に向き合っていただいて感謝しかないです。
連載を書きつつ書籍の用意をするのは本当に大変でした。それでも書き続けたことで、次から次にキャラクターたちのいろんな表情を見ることができました。
そしてそれが出来るように、応援してくださった読者さんたちへ。
本当にありがとうございますm(_)m
これからも新しい楽しさをお届けるよう、精進してまいります。
昨年『とりあえず何か書く』に書いたものを、手直ししました。









