サブキャラ服装図鑑(よろづ先生の美麗イラスト集)
短編集などネリア以外のキャラの服装について解説。
【短編集①】
ヌーメリアの毒入りペンダント、アレクの魔石がついた腕輪など、細部にこだわってキャラデザしていただいた。
貴族のお嬢様ということで服装にレースを取り入れたのはよろづ先生のアイディア。
「大人しくて控えめな、優しそうな女性。灰色の髪と瞳。イメージモデルは『カリオストロの城』のクラリス」
これだけの情報で、ひと目でヌーメリアのキャラクターが伝わるデザインが描けるというのは本当に凄い。
ヌーメリアの過去エピソードが出てくる『ヌーメリアの帰郷』は、文章量と「内容が暗すぎるかも」との懸念から2巻に収載されず、書籍本編からは省かれている。
『ネリア以外の女性キャラを表紙にしたい』
そんな気持ちからとった短編集の表紙アンケートで、ヌーメリアが1位を獲得。
『彼女の生い立ちを知るエピソードは欠かせない』
表紙にヌーメリアを起用することにした時点で、書籍からは省かれた『ヌーメリアの帰郷』を、短編集にて復活させることにした。
・アレクを救いだす緊迫感あふれるシーン
・大団円で花火を打ち上げるシーン
などを候補としてあげた他、『ヴェリガンの研究室でアレクとヌーメリアがピクニックをしている』も表紙案として提出した。
結局、『3人だとゴチャゴチャする』という意見により、『ヌーメリアとアレク』ふたりに落ち着いた。電書のサムネイルはちっちゃいので、あまり人数を増やせないのだ。
ヴェリガンのキャラクターデザインはコミカライズに乞う期待!
【短編集①お祝いイラスト】
こちらは錬金術師のローブを着たヌーメリア。お守りがわりの毒入りペンダントを持ち、茶目っ気たっぷりにポーズをとる。
『お相手にはどのような死に様をお望みですの?』
しれっと聞けちゃう彼女は、本当は怖い魔女かもしれないけれど、アレクを見捨てられずネリアの相談にも乗り、オドゥ少年の境遇にも同情するところは、包容力もあって穏やかで安心できる。
首元にはやはりレースをあしらってあり、元気の良さを前面にだしたネリアよりもフェミニンな印象。
気弱そうな下がり眉と優しそうな目元に、自信なさげなあいまいな微笑みを浮かべる口元。よろづ先生のキャラクターデザインに関しては、「これは違うなぁ」と思うことがない。ほんと凄い。
【コミカライズお祝いイラスト】
読者さんにアンケートをとったネリアとレオポルドの服装でダントツ1位は、やはり仕事着である白と黒のローブ姿。
書籍化スタートの際にばっちりデザインしてもらったのに、レオポルドのローブ姿は1巻の挿絵③でチラッと。2巻の挿絵①で横向き、6巻でようやく表紙に登場。読者さんをお待たせしたぶん、7巻は気合いを入れてレオポルド尽くしにした。
7表紙はドアップ、挿絵①では三つ編みの貴公子姿、挿絵②は7巻のラストシーンを黒のローブで。表紙の衣装は「林業従事者が着るようなカナディアンコートで」とお願いした。
連載時は「イイネ」が少なかったにもかかわらず、表紙アンケートで『もっとも印象に残った場面』として選ばれ、連載時「心臓が止まりそうになった」と読者さんに言わしめた場面を、「美形は緊張します」と言いながら、よろづ先生見事なイラストを描ききって下さった。感謝の舞を捧げたい。
しかしこの男、表紙に登場するのはようやく5巻でしかも横顔。ラノベの主役を張る気があるのか何なのか。読者さんを混乱させてしまい、深く反省している。
5巻はネリアのドレスを見せたかったんや!
でも横顔だってよろづ先生は美麗に描いて下さっている。感謝しかない。
ダンスに合わせ広がるふたりの髪、ひるがえるドレスやマント、画面にはエクグラシアの国花スピネラの赤い花びらまで散っている。
わずかにほほえむレオポルドの口元としっかりした太い首。線が細いと長髪のレオポルドは男か女か分からなくなるため、あえて大人の男性らしい骨格にこだわって描いていただいている。
【8巻表紙】
タクラ編は改稿の予定があり、表紙だけ『港町タクラを歩くオドゥとユーリ』と決めていた。
よろづ先生は「表紙に夜の場面が続いたので、8巻は港町らしい明るい昼の場面にしたいですね!」と張り切って下さった。
港町らしい異国情緒あふれる市場は露店で。
ミッラの実を持って笑顔の眼鏡ユーリ。
もっさりした素朴な感じと、お坊ちゃまらしい育ちの良さ、まっすぐな視線……まさにユーリである。マフラーを巻いた姿に、「おっきくなって……(@_@、」とオカン魂が刺激される。
赤い髪と瞳をオドゥと同じ、こげ茶の髪と深緑色の瞳に変えている。
〝王族の赤〟になる前の彼は、リメラ王妃と同じ榛色の髪に琥珀色の瞳なので、本来の色味はこちらに近い。
王太子として行動するときはカッコつけて、ふだんからスタンドプレーをしがちだけれど、素の彼はあまり目立つのが好きじゃないかもしれない。
そしてオドゥ……いい人オーラ全開!
道案内とかサポート役とか向いてそう!
こういうお兄さんは身近にいてほしい。
怪しいけど!裏の顔ありそうだけど!
ふたりとも、「港にたむろっている若者のイメージで」と服装をよろづ先生にお願いした。仕事を探したり、街をうろついて時間を潰したり……うまく街に溶けこめる服装をしている。でもキメキメな衣装よりカッコよくて好き!……という方は多いはず(グッ
ネリアは私が「画面のすみにちっちゃく描いてほしい」と言っていたのを、よろづ先生が覚えていてくださったらしい。
ちっちゃい!かわいい!背景の一部になってる!
でも存在感が抜群!わーい♪
【8巻お祝いイラスト】
今回のお祝いはメレッタちゃん!
紫の瞳はお母さんのアナ譲り。茶髪はカーター副団長と同じ。
短編集の表紙アンケートでは1位をヌーメリアに譲ったメレッタ。
(もしもメレッタが表紙だったら、短編集の内容はまた違うものになっていた)
8巻の挿絵アンケートでは、カディアンとともに堂々1位を射止めた。
なんと8巻ではメレッタとカディアンの制服姿にローブ姿、コートを着たニーナのキャラクターデザインが公開!そちらも見てほしい。
「載せるのはどれにしましょう?」と聞かれて。
「読者さんというものは、見られるものは全部見たいんです!」と答えて全部載せてもらった。
よろづ先生から上がってくる、美麗なキャラクターデザインに、毎回「これ、私ひとりで見るのもったいない。読者さんと共有したいぃ!」と身悶えしていた昔の私がようやく浮かばれる。
キャラクターデザインを公開してもらえるまでに本7冊、2年半かかった。
何でこんなに時間がかかったのかわからないし、理解したいとも思わないが、読者さんのためにひたすら辛抱し続けた自分をほめてあげたい。本当に私偉い。
コミカライズでは絵が主役なうえに、キャラクターたちの色んな表情をお見せできる。楽しみでしかたない。
【9巻表紙】
ブラックオドゥ。これはもう錬金術師のローブでばっちり!
8巻表紙の、さわやかお兄さん風オドゥはどこ行った⁉
ダークな雰囲気にした狙いとしては、「これまで〝魔術師の杖〟を素通りしていた読者さんに本を手に取らせたい」というもの。
黒薔薇なんて、私では全然思いつかなかった。よろづ先生すごい。
黒縁眼鏡の鎖が、インテリ感でている。
【9巻挿絵②】
今回特別に「SNSで拡散していいよ」と、ヴェリガンとヌーメリアのキャラクターデザインを用意してもらった。
うれしいけれど、書籍には載せられなかった。なんか微妙。
まぁでも、完成した挿絵が素晴らしいので、そちらで楽しんで頂けると思う。
気弱そうで頼りないけど、ヌーメリアにふさわしい男になろうと、努力しているヴェリガンの雰囲気がよく出ている。
ヌーメリアの服にはどれもレースがあしらってあって、元々令嬢らしい彼女の気品とかが表現されている。ヴェリガンにちなんだ花の装飾も素敵で、ニーナやミーナが大騒ぎしながら作ってるところが想像できる。
書籍公式サイトへはページ下部あるリンクから飛べます。
表紙と挿絵担当のよろづ先生より、SNS用画像の掲載許可をいただいています。
よろづ先生、ありがとうございます!









