ネリア服装図鑑(よろづ先生の美麗イラスト集)
毎回、どんな格好をさせようかと頭をひねるものの、とくに服装のセンスはないため連載中の服装描写はあっさりです。(男性キャラもそう)
よろづ先生に描いてもらって「可愛いぃ~!」と本文を書き換えることが多いです。
・王都へ向かう時 焦げ茶のズボンに生成色のチュニックを重ねてベルトを締め、茶色のショートブーツ。お洒落心など皆無のグレンが調達してきた服を、自分の体に合わせて工夫して着ていた。グレンから譲られた三枚のプレートがついた首飾り。シンプルな肩掛け鞄はよろづ先生のデザインでお洒落になった。
1巻発売時のWEB用広告バナー。
書籍ではタイトルに隠れてしまったネリアの髪飾りが拝める一枚。
ネリアはクセっ毛の扱いに苦労していて、編んで束ねることが多い。
・仕事着 ぶっちゃけ白衣。実験着として使われる白いローブだが、王城の服飾部門が製作したため刺繍は豪華。器具をいれるポケットや留めるためのボタン、袖口をしぼるベルトなど機能優先なつくり。王城内で仮面をつけて過ごすのは顔バレを防ぐため。有名人にはなりたくない。それと自分の素顔では師団長としての迫力がないと思っているから。
・初めての街歩き レース襟のついたミントグリーンのストライプワンピース。スソにこまかな術式の刺繍が、模様っぽくあしらってある。同色のストラップつきのサンダル。
・『竜王神事』等の式典時 光沢のある白い生地、ローブの背中には、青の彩色で魔法陣と、錬金釜と天秤をあしらった錬金術師団のマーク。裾や飾り帯には精緻な刺繍が銀糸でほどこされている。
1巻の挿絵3で小さく描いていただいている。ラフがものすごくカッコよかった。
・海猫亭では『グリドル』と染めぬいたハッピ姿。
2巻でついにネリアの師団長姿がお披露目。ネリアの表情がとくによくて作者はものすごく気にいっている。もちろんどの表紙も素敵だよ!
ネリアの髪が赤茶なのに対しユーリは鮮やかな緋色なのだけど、奥にいることや表紙の色味自体が抑えてあることから、彼の髪の色はトーンを落としてある。よろづ先生の気づかいと色彩感覚に脱帽するしかない。
・七番街の工房に通うようになり、ニーナに注意されて服装に気を使うようになったネリア。夏らしいワンピースをよろづ先生がデザインして下さった。全身バージョンもお見せしたい(涙
・レイバートでのディナー 淡い水色から黄緑のグラデーションになるよう、蜻蛉の羽のような透ける素材を重ねたドレス。背中はぱっくりあいているがウェストマークのリボンが愛らしい。光の加減でビーズがキラキラとする。チョーカーはネリアの瞳と同じペリドット。
2巻とは別人のようにおすまししている。
≪マウナカイア≫
・人魚のドレスは現地で人気のサマードレス。海水に濡れると人魚になれる魔道具。男は腰巻。魔力持ちでないと着こなせない。ネリアが選んだ赤いドレスは赤地に白い花が染め抜かれたもの。
連載当初はアリエルみたいなエメラルドグリーンのドレスにしていたが、表紙になることを考えて「やっぱ〝ポニョ〟にしよう!」と赤いドレスに変更。「イメージは〝赤い金魚〟です!」といったらよろづ先生がええ感じにデザインしてくれた。感謝しかない。
4巻表紙ではネリアが左腕にはめているライガの腕輪が、はっきりと描かれている。
カイお手製の貝殻と珊瑚の髪飾りは、観光客がいない冬にせっせと手作りするらしい。
・海王妃のドレスは真珠色の光沢がある白で、どっしりとしたデザイン。イメージは深海にたゆたう〝クラゲ〟。
スピード重視ではなく、海中にひろがる存在感のあるドレス。
水中では蛍光色の明滅するラインが綺麗。
おかげでネリアはラプラたちから逃げるのに苦労した。
・逆さ砂時計のある古書店
活動的な街歩きスタイル。ブラウスにサロペットのついたハイウエストなズボン。色は水色にしよう、とよろづ先生が提案してくれた。ところが5巻の挿絵ではレオポルドが自分のベストを着せてしまい、服が隠れてしまった。(そう書いたのは私……)
せっかくのデザインなので6巻の表紙で着せてもらうことに。
6巻表紙ではようやくレオポルドの魔術師姿もお披露目できた。
背景のヴェルヤンシャ山も3Dで作っていたような気がする。
・夜会 ニーナがデザインした灰色のドレス。ヘッドドレスと靴はミーナが製作。マウナカイアの真珠に七番街のガラス工房に依頼したクリスタルビーズをあしらったモノトーンの装い。
表紙を元にしたバナーだけど、よく見ると表紙ではカットされたナナの毛先まで、よろづ先生はきちんと描かれていることがわかる。
5巻発売記念イラスト、背景のバラはよろづ先生が3Dで作り、散らしたそう。
「いちど作ってしまえばその後の作業が楽だから」と、ヒマな時はもくもくと何かしら作ってらっしゃる。すごすぎる。
・秋祭り 収穫祭でもあり定番の装いがある。大きな白い襟がついたブラウスに、花の刺繍をあしらったベスト、裾にラインのはいったスカートに編み上げブーツ。
6巻の挿絵でオドゥと踊るときに着用。
・王太后の茶会
女性らしい細身のラインでウェストを絞ったデザインの白いローブ。2巻の表紙よりはエレガントに。7巻で公開するキャラデザインや挿絵で見られる。
・エルリカの街
ラベンダーメルの毛皮でつくったポンチョともこもこブーツに手袋という雪ん子スタイル。よろづ先生がすごく可愛くデザインしてくれて、イヤーマフもつけてくれた。
7巻制作時にレオポルドのカナディアンコート姿もリクエスト。
ふたりの衣装は表紙とキャラデザインで公開。
ずーっと本の発売前から「キャラクターデザインのラフ絵だけでも公開してほしい」とお願いして、2年半かけて実現。7巻でようやくその一部を公開することができて、それが決まった時は号泣した。時間はかかったけれど、辛抱強く実績を積み重ねた結果だと思う。
が、レオポルドのドアップで攻めたら、一部しか画面に入らなかった(涙
このときのポンチョを着たネリアは、8巻の表紙にリクエストして、ちっちゃく入れてもらった。うれしすぎる。
・ジェラピケ
ミシュランタイヤみたいなあったかモコモコ着ぐるみを想像していたら、「ちがう!」と読者さんたちに全力で否定された。
文章を書くにあたり、ジェラピケ店舗に取材をしにいった。
休日のせいか混んでいる店は、女性客のほかに男性客もかなりいて。〝彼女にプレゼントでジェラピケを買うオシャレ男子たち〟をナマでみた!
みなさん店員さんに頼んで在庫を確認してもらったりと、彼女のために真剣に選んでいて……創作意欲がめっちゃ刺激された。
ちゃっかり作者も肌ざわりや着心地を表現するために、ジェラピケデビューをした。
ジェラピケあったけぇ……アンケートに答えてくれた読者さんには感謝しかない。
読者さんの想像を上回る、甘ったるいレオポルドを書くぞ……と決意を新たに、来年の抱負とすることを誓います。(キリッ
ローブを着て仮面を持つネリア。
2巻の発売記念イラストと題材は変わらないけれど、髪が伸びただけでなく王都にきて色んな人とふれ合い、キャラクターの成長も感じられる絵を描いていただいたm(_)m
2023年秋に描かれた、よろづ先生のX用バナーイラスト。
バナーの方はさらに手を加えられて、目の周りがくっきりして唇がぷるっとなっている。
線は変わらないけれど塗りがだいぶ変化し、表情にもぐっと深みがでた。
2年半キャラクターと向き合ってこられたからだと思う。
この絵が見られただけでも、小説を書き続けたかいがある。
【2025年の抱負】
本とは関係なくよろづ先生が描いて下さった、2025年巳年年賀イラスト。
金運上昇というか、キラッキラのネリアさんが眩しい。(☆。☆)
彼女はこっちの世界で成人式ができなかったので、着物姿がより感慨深い。
これまで「読みたい人が読んでくれればいいや」ぐらいの気持ちで書いていたのが、コミカライズの話を持ってきて下さったマッグガーデンの方に「粉雪さん、私たちはひとりでも多くの方に作品を届けたいと真剣に頑張っています。マスを目指して下さい!」とハッパをかけられ、ようやく2024年末に決意。
・コミカライズ成功!
・100万部達成!
・『このライトノベルがすごい』ランクイン!
これらを2025年の抱負として掲げた。すぐに実現するとは思ってなくて、そっちの方向に舵を切る……ということ。
もちろん道のりの遠さは自覚していて。やらなければならないことがあまりに多く、3月末で退職して執筆に専念することに。
本を出すごとに扉が開いていく。最初は「5巻まで行けば満足」だったのが、7巻を出して「凄いトコ来ちゃった……」と呆然として。
10冊目となる9巻が完成したら、7巻の時ともまったく違う世界が、目の前に広がっている。この景色を見られるのは、商業作家さんでもそう多くはないだろうし、本当に貴重な得難い体験をさせて頂いている。
なろうの読者さんには感謝して最後まで連載をきちんと続け、堂々とこの作品を完結させたい。
(よろづ先生から頂いたコミカライズ決定お祝いイラスト)
短編集①で『レオポルドとネリアにどんな格好をさせたい?』とアンケートを取ったら、ダントツでいつものローブ姿だった。作者としてはつい、いろんな格好をさせたくなるけど、こういうのは読者さんが正しい。
書籍公式サイトへはページ下部のリンクから飛べます。
表紙と挿絵担当のよろづ先生より、SNS用画像の掲載許可をいただいています。
よろづ先生、ありがとうございます!









