第36.5話 暗躍する《邪神兵団》
第35話を割り込みました〜。
本日二回目の更新〜。
スランプ? お疲れモード? による遅筆状態発生中〜。気長にお待ちくださいませ〜。
それでは今後ともよろしくどうぞ!
薄暗い地下深くに存在する……地下神殿。
その最奥に存在する聖堂の中で、フードを被った彼らは言葉を交わしていた。
「ねぇ、団長〜? なぁーんで召喚師ちゃんを奪いに行かないの〜? もう五年も経っちゃったよ〜?」
朽ちかけた長椅子に寝転がった傀儡師は、祭壇の上に座って足をぶらつかせていた団長に声をかける。
しかし、それに答えるのは一番最前列に座っていた女性。
五年前ーールイに殺されかけた傀儡師を救った女性であった。
「馬鹿ね。あの保護者を名乗る男が貴方を傷つけたから、下手に手出しができなくなったのでしょう」
彼らには精霊術が効かない。物理攻撃ならば通るが、それに関しては魔道具で対応しているため……実質、無敵同然である。
だと言うのに、あの男ーールイは魔道具の防御を簡単に貫いた。
《ドラゴンスレイヤー》と名高いルイン・エクリュの攻撃をも防いだ防御を、だ。
ゆえに彼らは準備をすることにした。
生半可な準備ではあの保護者を名乗る男を突破できない。
それと同時進行で……《邪神兵団》はゆっくりと、その手を。様々な方向に伸ばし始めていた。
「でもさ〜時間を置けば置くほど上手くいかない場合もあるじゃん? また襲ってみようよ〜!」
「…………一度死にかけたってのに、酔狂なことね」
「今度はもうちょっと上手くやるって!」
ケラケラと傀儡師の笑い声が響く。
その声はとても楽しげで……とても不気味だ。
傀儡師の主張を聞いていた団長は肩を竦めて、口を開く。
「……まぁ、傀儡師の意見も一理あるけど」
「でしょおっ!?」
「団長!!」
「でも、今はまだ駄目かなぁ。そう易々と仲間が殺されるのは見過ごせないし」
その言葉に傀儡師はつまらなそうな雰囲気を出す。逆に、もう一人の女性の方はそんな団長に陶酔したような笑みを向けた。
二つの異なる視線を受けながら、団長は考え込む。
そして……一つの決定をした。
「でも……そうだな。五年も経ったし、ちょっかいぐらいは出してみようか」
その決定に異を唱える者は、誰もいなかった。
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