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相棒が現代の乗り物に変形できる【万乗ビークル】でした!~剣と魔法の異世界で、今日は何に乗ってどこへ行く?~  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第46話 次の目的地


「大変申し訳ないのじゃが、材料がなくなったのでここまでなのじゃ」


「うわあ~マジか! くそっ、もうちょっと早く並んでおけばなあ……」


「マーテルさん、本当にこの屋台は今日までで終わっちゃうの?」


「うむ、ブラックコンドルの肉をたまたま手に入れただけじゃからな。値段が安いのもそのためじゃ」


「う~ん、残念ね……」


 屋台を初めてから3日目の午前中、無事にブラックコンドルの肉がなくなって屋台の営業を終了した。マーテルに並んでいる人の列を区切ってもらったところ、食べられなかった人はとてもガッカリしている。3日間限定の営業ということもあって、毎日来てくれている人もいたからちょっと申し訳ない。


 マーテルはAランク冒険者だけれど、この辺りではそれほど活動をしていなかったので、あまり冒険者として知られてはいないようだ。どちらかというとエルフの可愛らしい女の子ということで、女性のお客さんに人気があったな。


「よし、これでブラックコンドルの肉をほとんど消費できたな。あと冷凍庫に入っている分はゆっくりと消費するとしよう」


「うむ。それにしても肉を一月ほど保存できるとはこの冷凍庫とやらはすごいのじゃ」


 無事に営業を終え、キッチンカーでマーテルと一緒にあとかたずけをしている。


 肉は冷凍庫に入れておけば結構もつからな。またブラックコンドルの肉を食べたくなったら解凍して食べるとしよう。


「この3日間で金貨160枚くらいの利益か……。原価がほとんどかかっていないとはいえ、屋台にしてはすごい売り上げだな」


『ええ、これで資金にもだいぶ余裕ができましたね』


「……う~む、あれだけ働いている割には少し少ない気もするがのう」


 俺とノアにとってはかなりのお金を得られたと思っていたのだが、マーテルにとってはそうでもないらしい。


 Aランク冒険者として活動しているみたいだし、その依頼料と比べたらそこまで多くないのかもな。とはいえ、冒険者として活動するためには先日の件でも分かるように危険すぎる。俺は安全にある程度のお金が稼げればいいのだ。


 ちなみにこの得た利益はマーテルとしっかり半分にわけた。マーテルは全部くれるというのだが、ブラックコンドルを仕留めたのはマーテルだし、普段の食費も払ってもらっているのでさすがにそれは断固として断った。


 ノアにも普段お世話になっているから、なにか買ってあげたいところだけれど、食べることや触れることができないのは寂しいところだな。マーテルだけでなく、ノアとも一緒に食べ歩きができればより楽しいのだが。


「さて、次の目的地はどこにするか迷うところだ。街で集めた情報だと、大きな湖のある街や滝のある村なんかが面白そうかな」


 目的のお米を手に入れることができたし、この辺りで販売していることもわかった。お金にも余裕ができたことだし、そろそろ有名な観光地を見て回りたいところだ。


「マーテルはどこかに行きたい場所はある? ルーガロの街は俺の希望で来たことだし、せっかくなら次はマーテルが行きたいところにしようか」


「妾の? よいのか?」


「ああ、俺はほとんどの場所に訪れたことがないからな」


 マーテルと一緒に行動をしているわけだし、相手のことも尊重しないといけない。どちらにせよ、マーテルが行きたい場所に俺は訪れたことがないからちょうどいい。


「……ふ~む。それじゃったら、大きな湖のあるマイセンの街にしてもらうかのう。そこは少し遠いのじゃが、様々な魚貝類が獲れると聞いており、いつか行こうと思っていた場所なのじゃ」


「マイセンの街か。いいね、肉もおいしいけれど、そろそろ魚貝類も食べて見たかったところだよ。場所は遠くてもノアがいるから問題ない。走行ポイントも稼げるから一石二鳥だ」


『街には干した川魚や塩漬けにした魚ばかりでしたからね。大きな湖が近ければ、これまでに見たことのない食材がいろいろとありそうです』


 これまでに食べた魔物の肉は非常においしかったけれど、そろそろ魚の方も食べたくなってきたな。新鮮な湖の幸を楽しめる街か、次の目的地はそこに決定だ。


「ああ~それともしもソウタがよければなのじゃが、その途中にあるウィストラルの森という場所にも寄ってもよいかのう? 実はそこには妾の故郷の里があるのじゃ。里の中心にはとても大きな木が生えているので、そこそこ見ごたえはあると思うのじゃ」


「エルフの里か。すごく行ってみたいけれど、俺が言ってもいいのかな?」


 エルフの里なんて行ってみたいに決まっている。その大きな木というのはもしかしたら世界樹の木というやつかもしれない。


 だけど人族である俺が一緒に行っても問題はないのだろうか?


「うむ、近くの村の者とも交易は行っておるし、何度か人族の者が迷い込んだこともある。妾の友人と言えば問題はないのじゃ」


「それならぜひお邪魔させてもらうよ」


 どうやら人族が訪れても問題ない場所らしい。


 もしかすると俺が若くして死んでこの世界へ転生してきて故郷の話ばかりしていたから、マーテルも自分の故郷のことが気になったのかもしれない。エルフはとても寿命が長いと聞いているけれど、人なんていつ死ぬかわからないものだ。特に命の危険のあるこの世界ならなおさらのことだろう。


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