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理想の島/運命の赤い糸  作者: 大和香織子
運命の赤い糸
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 飲みに行きませんか、だって。今週、残業頑張って休日出勤にならないようにしなくちゃ。

 冷蔵庫からビールを一本取り出し、プシュッと開けてぐーっと飲みながら蓮さんからのメールをもう一度見る。


結婚したらさ、こんな風にビールを自由に飲むことも難しくなっちゃうのかな?でもさ、でもさ、そんなの全然いいよね。あのイケメンの蓮さんと結婚できるだけで幸せじゃない!

キュンキュンする毎日が始まるんだよ⁈そう思っただけで鼻血が出てきそうだ。


「もちろんいいですよ、予定はないです。どこに行きますか?」そう送り、幸せに再び浸った。


取材先で貰ったパンフレットの「結婚してからも仕事をしよう!うちの保険に入ろう亅という文字が目に入る。

 仕事かあ。仕事をやめろなんて事は言わないよね?他は我慢できても、仕事だけは無理だなあ仕事は生きがいだから。


 あぁ、結婚かあ。二人で過ごすってどういうことかなあ?家族が増えるって事なんだよね?なんかさあ、考えるだけでくすぐったいよね。うへへへ。


「大島駅前の『ひなり和食』って所はどうですか?金曜日の7時に」

ひなり和食って、超高級店じゃない!あそこ予約していかないといきなり行っても入れてもらえないんだよね!とか思いながら

「もちろんいいですよ。金曜日に七時で」と送信完了!


「金曜日が楽しみで仕事を頑張れます。可憐はいつも何時に寝るの?」

え、もしかして私に興味もってくれてるって事だよね?しかもしかも、可憐って呼び捨てだし。


「バラバラだけど、仕事が終わる時間帯が違うし、だけど休みの日には9時には美容の為に寝るようにしています。蓮さんは何時に寝るんですか?」


聞いてくるって事は聞き返してもいいって事だよね⁈


「僕は0時に寝ています。休みの日に9時に寝ているなんて、女子は美容の事で大変だね、でもそういう所もすごく素敵だと思った」


 どうしよう、褒められちゃった。蓮さんってさ、蓮さんって言うか可愛い感じだから蓮君って言う方がしっくりくるなあ。

 蓮君って褒め上手だよね。もうキュンキュンが止まらないよ。


 会社ではバリバリに働いているのだろうか、それもあの有名企業のKATURAGIで、とか思うとその姿を想像してしまって私の顔はつい緩んでしまう。


 イケメンな上に身長も高いし、おまけに声もかっこよくて、その上有名企業で働いている上に裕福そうなご家庭で育って。

 本当に、普通の私にはもったいないほど。

 幸せすぎて怖いくらい。でも、大丈夫、この左の赤い糸はきちんと蓮君に続いているもの。


「ありがとう、あのね蓮さんじゃなくて蓮君って呼ばせてもらうね。そうそう、ひより和食、私予約いれとうこうか?」

 少しお節介な感じだったかな。お節介っていうのもまた違うけどさ。


「僕が入れときますよ。蓮君って呼んでください。蓮って呼び捨てでも。本当に好きなように呼んでください」



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