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理想の島/運命の赤い糸  作者: 大和香織子
第六章 理想の島
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2

神様2


 夫の島に来た時に、随分と自分はよそ者扱いされた。夫の事を知ったのはインターネット上だった。

 インターネット上で夫の存在を知った時に、何故だか分からないけど、この人と自分は結婚するってそう感じて、気が付いたら、必死に自分をアピールしていた。


 普段自分に自信がないけれど、夫の事だけは逃してはならないと思って自分から積極的に近づいた。


 夫のいう事ならなんだっていう事を聞けたし、自分には夫の考え方が全てだった。だけど島まできたときに島の人の陰湿さや色々な事になじむことが最後まで出来なかった。


 スカートを履いただけで結婚した女が履くものではないといわれ、男をそそのかすつもりか等と噂を立てられた。

 そういう下らない事が続いて、とうとう耐え切れなくなった時に、私は神様の地球づくりの本を眺めながら自分の夫の畑作業と似ていることに気が付いた。


 夫は自分で作る野菜が成長していく姿をいつも楽しそうにしていたし、自分はその幸せそうな夫の顔を見るのが幸せだった。


 しかし、この島の人たちが鬱陶しくてしかたがない、この島の人たちさえいなくなれば自分と夫の二人だけで暮らして行く事が出来ると言うのに。


 そう思えて仕方がなかった。


二人だけで過ごしていくと言う事は、自分を監視するものもいなければ自由そのもので、夫としても自分が思う様に世界を作り出せて、畑以上に楽しみがあるのではないかと言う事に気が付いて自分はそれを夫に話した。


 夫は少し考えた様なふりをしながらもすぐに賛成してくれた。


 その後、夫の計画通りに自分は動く事に努めた。


 


             *





 我に返った俺は、竹藪を出てそして自分の家へと急いだ。


 しかし、その途中に後ろから包丁で背中を刺されてしまった。


 「まだ死ぬわけにはいかない」そう思いながら後ろを振り返ると、そこに立っていたのは渡山博だった。


「お前が殺人鬼だったのか⁈」


 俺は最期の力を振り絞り「hw」と自分の血で地面に書いた。



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