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理想の島/運命の赤い糸  作者: 大和香織子
運命の赤い糸
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20

「本当に?やったー。ありがとう。可憐はゲームなんてしてくれないから、いつか一緒にやってみたいなー」って思ってたんだよ」

「本当に少しだけだよ?前にねゲームした時にヨッシーに乗れなくてすごく笑われた事があってね……それでっていうわけでもないけど、ゲームは苦手なの」


「うん、でもそれなのに、一緒にやってくれることにして僕は嬉しいよ」

「それじゃあ、玉ねぎと人参を冷まさなくちゃいけないから、先にゲームしようか?」

「いいの?やったー」

 子供の様にはしゃぐ蓮を見ながら、本当に可愛いなあと思った。

ソファーを背もたれにして、ゲームを始める。


 蓮は楽しそうにしているけれど私はやり方が分からなくて……沢山ボタンがあるけれど、一体どこが何のボタンで蓮がやっているジャンプはどこを押したらそうなるんだろうか?

 蓮が楽しそうにしている横で本当にその楽しさが分からなくて、私これゲームの中でただ迷惑かけているだけで足手まといなだけでは?なんて思っていた。

  

 玉ねぎと人参が冷えたのを見て、こねたひき肉が入ったボウルにそれを入れ、卵や味噌やマヨネーズやらいろいろな調味料を入れてもう一度ゆっくりとこねた。

 そして、焼く前に真ん中をへこませてからやき始めた。今日のハンバーグのつけあわせはマッシュポテトにした。


ハンバーグが焼き上がってから、料理をなるべく美味しそうによそおい、それからテーブルに並べた。

コンソメスープと野菜サラダをつけて、それからさっき冷蔵庫に入れた伊予かんをプレーンヨーグルトと混ぜてそれも一緒に食卓に出した。

 赤ワインを蓮がグラスに注いでくれた。


「今日の日に乾杯」と言って蓮はワイングラスを回してから口に入れた。私もそれを真似して飲んでみたけれど、赤ワインはあまり好きじゃなくて、その一口だけ飲んだだけで後は飲まなかった。


 そしてサラダを口に入れる。

 その瞬間に、あれっ!?と思った。どうして?

そのサラダには味が付いていなかった。焦った私はごめんドレッシングを掛けるの忘れたと言って冷蔵庫からドレッシングを取り出す。


 だけど、ドレッシングの中身はほとんど空っぽだった。その場でごま油と醤油と塩とコショウでドレッシングを作って、蓮のサラダと自分のサラダにかけた。


「可憐って、そういう所あるよね」なんて蓮は楽しそうに笑っている。

「ごめんね、多分他のは大丈夫だから」そう言ってハンバーグも口にする。

え!?なんで!?

「どうしたの?」蓮が心配そうに聞いてくる。


「このハンバーグも味がしなくて……なんで?しっかり塩とコショウもいれたし、ナツメグだって少しいれたのに、どうして?」

「え?そんなことないよ?僕にはきちんと味があるし、美味しいよ?風邪気味だからじゃないの?」


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