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出し抜かれる姉 4

 風呂から上がり、個室の休憩所を借りていた。なぎささんの髪は、ドライヤーを使ったには違いないがまだ湿り気を帯びていて、彼女の雰囲気をより高次な大人のそれへとさせていた。それに、彼女は今はジャージ姿で、背中をよく見れば下着のラインがうっすら。

「……やっぱりのぼせていませんでした?」

「い、いえ、少しだけですから」

 適当に言い訳をし、俺は近くにある売店のメニュー表を見る。小腹がすいたから、フライドポテトを頼んでいたんだ。あ、でも、フライドポテトはもう机の上に乗っかってる。

「将さんがぼーっとしている間にポテトは来ましたけど……」

「え、あ、すいません」

「大丈夫ですよ。将さん……」

 なぎささんは少し長めのフライドポテトを取ると、それを自分の口に少しだけくわえた。俺の肩をしっかりとつかみ、じっと見つめてきた。

 無言の圧力。俺がフライドポテトを口にくわえると、彼女はポテトを食べながら接近してきた。俺が何も出来ないでいると、彼女の口が俺の口元へ到達する。そして唇が重なり、彼女の腕が俺の背中へと回り込んできた。口の中で舌が絡み合い、お互いの中で舌が暴れ回る。なぎささんとのファーストキスだった。

 そのまま俺たちは床に倒れこみ、俺がなぎささんの上に乗る形になった。一度俺はここでやめるつもりだったが、彼女の風呂上がりで上気した顔を見ると俺はどうしても興奮を抑えきれなくなってしまい、そのまま彼女を床に押し付けるような形で強引なキスをしてしまう。

「んっ……んんっ……」

 彼女の声が漏れる。腕を床に固定すると、彼女の目がうつろなものになった。もっと、もっとだ。彼女の目が俺の心をさらに駆り立て、彼女から自由を奪うように俺は襲い掛かってしまう。なぎささんの脚が俺のに絡みつく。

「将さん……んっ、大好きですっ……」

「俺もです……なぎささん」

 部屋の中で、欲望にまみれた二人がお互いの心を求めあっていた。


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