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はかる姉 5(終)

 百合姉が紙袋を両手に持って帰って来た。なんかたくさん買い物をしてきたらしく、玄関に俺が出ると、愛理を呼んでと言う。愛理姉を呼ぶと、百合姉はたくさんある紙袋のうちの一つを愛理姉に渡した。

「ちょっとお店で衣装買って来たんだ」

「なんの衣装なの?」

「これこれ。一人じゃ着れる自信ないから、愛理に手伝ってほしいの」

 百合姉が取り出したのは、悪魔のコスプレの衣装。結構細部まで細かく作りこまれていて、安っぽいような雰囲気ではない。どこか高貴な悪魔になれそうである。

 百合姉は愛理姉を引っ張ると、そのまま自分の部屋へ向かっていった。


 しばらくしても帰って来ないので、こっそりと百合姉の部屋を覗いてみた。中では百合姉が悪魔の服を着ていて、後ろから愛理姉がいろいろと調整をしている。

「ちゃんと胸の所は合ってるわね。測った甲斐があったわ」

「う、うん」

「どうしたの? そんなにこっちを見ちゃって」

 愛理姉ははっとすると、百合姉から恥ずかしそうに目をそらした。そんな愛理姉の動揺を見逃さなかったのか、百合姉が素早く愛理姉の両腕をがっしりとつかむ。そのまま愛理姉を押し倒すと、百合姉は不敵な笑みを浮かべ愛理姉の首元にかぷりと噛みつく。

 百合姉が悪魔のような姿をしているためか、その姿はいつもよりも妖絶に見える。

「お姉ちゃん……ふぁぁ」

「大丈夫、私に任せて……」

「んあぁぁ」

 愛理姉の服の中に手を入れ、胸の辺りをまさぐっている百合姉。愛理姉の気持ちよさそうな吐息が漏れ、同時に気の抜けたような声も出始めた。愛理姉は最初こそは涙目で百合姉を見ていたものの、どうにもならないことを知ったのか百合姉のされるがままになる。

 見てはいけない二人の情事だったが、目が離せない。頬を赤く染めて声を出す愛理姉、そんな愛理姉を見てさらに手を動かす百合姉。そこだけ世界が違っていた。


 夕ご飯の時、百合姉から言われた。

「愛理とのあれ、見ていたでしょ? 愛理が『見られると興奮しちゃう』だって」

「そんなこと言ってないよお姉ちゃん!」

 理解できていない理子姉と美香姉。愛理姉は恥ずかしそうにもじもじとしながらご飯を食べていた。百合姉はそんな愛理姉を見て、満足そうに微笑んでいた。


クリスマスに備えて調節

最新話は明日から更新です(`・ω・´)

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