はかる姉 2
百合姉の後ろからメジャーを回し、「アンダーバスト」って呼ばれるらしいところを測っている。いや、測らされている。男の俺には全く理解が出来ないのだが、やはり女はスリーサイズが気になる物なのかも知れない。とか他の事を考えていると、百合姉がその事を背中で察知したらしく、文句が飛んでくる。
「ちゃんとやってるの? また私の胸にゆとりがあるわよ?」
「す、すいませんでした」
「ほら、もっと上の方……」
百合姉の胸が俺の手の甲に当たった。や、やわらけぇ。心の中にはびこる欲望をどうにかして押さえつけて、俺はメジャーで百合姉のバストを測る。が、どうも俺は測り方が分からないようだ。メジャーの読み方が全く分からない。
「百合姉、これなんて計ったら」
「ゼロの目盛と重なるところを読むのよ。全く、こんなことも知らなかったのね」
「えーっと……70くらいか?」
百合姉はそれを聞くと、急に意地悪そうな顔つきになって俺に言った。
「それじゃあ、今度は胸のてっぺんの方をお願いね?」
「お、おう」
「ちゃーんと先っぽの方も通すんだよ?」
「さ、先っぽって」
「やだぁ、将のエッチ」
という会話を、部屋のドアが開いたままで行っている。百合姉に壁に押し付けられたから閉めに行くタイミングを失ってしまっていた。俺は百合姉の胸の「トップバスト」とか呼ばれるところを測るためにメジャーを動かす。先っぽって、こ、この辺りなのか?




