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ココちゃんが叔母様!?

「アンジェリカちゃん!? どうしてデッドネットルにいるの!?」


 まさか、わたしが浄化する事を知って吉田のおじいちゃんに会いに来たとか!?


「ルゥの浄化を見に来たらしいよ?」


 ココちゃんは事情を知らないんだ……

 どうしよう。

 おばあちゃんの目の前で、アンジェリカちゃんが吉田のおじいちゃんに告白したら……

 おばあちゃんと吉田のおじいちゃんは恋人同士なのに。


「ルゥ様、お久しぶりです。その節はありがとうございました」


 アンジェリカちゃん……

 何を話したらいいのかな……?


「あ……あの時は辛かったね。今は……体調はどうかな?」


 アンジェリカちゃんは、誘拐されて命を奪われそうになったんだよね。

 そこに偶然居合わせた吉田のおじいちゃんが助けに入って……

 恩人のおじいちゃんの事を好きになっちゃったんだ。


「はい。おかげさまで、すっかり落ち着きました」


「よかった。ココちゃんとアンジェリカちゃんは友達になったの?」


 さっき会ったばかりで、こんなに息がピッタリなんてすごいよ。


「え? あの……もしココちゃんが嫌でなければ……」


「わたしも……アンジェリカちゃんといると楽しいから……」


 かわいい……

 二人ともモジモジしているよ。


「じゃあ、友達になったんだね! ココちゃんもアンジェリカちゃんも大好きだから嬉しいな」


 女子会ができたりして!

 一度やってみたかったんだよね。


「うん。そうだね。わたしもアンジェリカちゃんと友達になれて嬉しいよ。これからは会う機会も増えるだろうし、嬉しいな」


 ココちゃんが嬉しそうにアンジェリカちゃんに話しかけている。


「え? 会う機会が増える……?」


 アンジェリカちゃんが首を傾げているね。


「うん。わたしね、リコリス……」


「ココ様! こちらでしたか!」


 ココちゃんが途中まで話すと、おじいさんが走って来る。


「ココちゃん! よかったわ。はぐれた時はどうなるかと……」


 もう一人来た?

 あれ?

 今の声って……


「おばあ様……?」


「え? ルゥちゃん!?」


「おばあ様!」


 おばあ様に抱きつくと甘くて優しい匂いがする。


「あぁ……ルゥちゃんに会えるなんて……嬉しいわ」


「わたしもだよ。おばあ様……元気そうでよかった」


「そうだわ、ルゥちゃんはもうココちゃんから聞いたかしら?」


「礼儀作法を習っているって聞いたよ?」


「ふふ。それだけじゃないのよ。ココちゃんのおばあ様はね、わたくしの義理の姉上だったの」


「……? え? 義理の……?」


「ルゥちゃんのおじい様の姉上よ。それで、ココちゃんはわたくしの養女になったの」


「……? えっと……どういう事……かな?」


「わたし……ルゥの叔母さんになるみたいだね……」  


 軽くパニックになっているわたしに、ココちゃんが笑いながら話しかける。


「ええっ!?」


「シャムロックの王妹殿下……という事でしょうか!?」


 アンジェリカちゃんが恐縮しているね。


「あら……あなたは?」


 おばあ様が話しかけると、アンジェリカちゃんがローブのフードを外した。


「はじめまして、リコリス王国アルストロメリア公爵家のアンジェリカと申します」


「アルストロメリア公爵家? あぁリコリス王国の……」


「……はい」


「おじい様はお元気かしら? ずいぶん昔にお世話になったのよ?」


「はい。祖父から伺っております。その節は大変お世話になりました」


「そんな、いいのよ。わたくし達は常に正しい者の味方なの」


 今の二人の会話って……?

 どういう事?

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