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かわいいハーピーちゃん

 ハーピーちゃんの夕方のご飯までに第三地区に帰ってきた。

 夕方ギリギリだと、お腹が空いて人間を襲っちゃうかもしれないから……

 かなり早めの、お昼を少し過ぎた頃には到着できるようにした。


「いやぁ、面白かったなぁ。あははは」

「ルーの兄ちゃんはルーにそっくりだったなぁ。あははは」

「お土産をもらってきたぞ」


 第三地区の広場に着くと、皆が集まってくる。


「明日はオレ達が行く番だなぁ。楽しみだなぁ。あははは」

「このお土産は旨そうだなぁ。あははは」

「ハーピーちゃんの服を作っておいたぞ?」


 え?

 ひいおばあちゃん?

 ハーピーちゃんの服を作ってくれたの?

 

「よかった。ハーピーちゃんの服は小さくて売っていなかったの」


「ほら、かわいいだろ? くまちゃんだ。あははは」

「オレはうさぎちゃんだ。あははは」

「オレはひよこだぞ? あははは」


 こ……

 これは……

 第三地区のおばあちゃん達が作ったの!?

 くまとうさぎとひよこのフードのついた着ぐるみ風の服……

 かわいいっ!

 かわい過ぎるっ!

 あぁ……

 ハーピーちゃんがこれを着たら……

 鼻血が出るほどかわいいっ!


「あは……あははは……」


 興奮が止まらない……

 無意識に声を出して笑っている自分に気づいても止められないよっ!


「おお! ルーがおかしくなっちまったぞ」

「ルーには、堪らねぇよなぁ。あははは」

「ちょっと着てみろ。ルーが喜ぶぞ? あははは」


「るぅ、よろこぶ? きる!」


「何から着るか? くまちゃんにするか? 簡単に着られるようにしたからなぁ。おお! かわいいなぁ……」 


 おばあちゃんが、ハーピーちゃんにくまちゃんの服を着させてくれたけど……


「るぅ、おれかわいい?」


 ……!

 くまちゃんになったハーピーちゃんっ!

 かわいいっ!


「ほらほら、どんどん着替えるぞ?」


「ああっ! うさぎちゃんのハーピーちゃんっ! かわいいっ! ひよこちゃんのハーピーちゃんもかわい過ぎるっ!」


 ダメだ!

 興奮が止まらない!

 全部かわいいっ!

 クラクラしてきた……

 鼻血が出そうなくらいの大興奮だよ!

 あぁ……

 世界一かわいい弟……万歳っ!


 ひよこちゃんの服を着たハーピーちゃんが歩いてくる。

 

 ううっ……

 かわい過ぎるっ!


「るぅ、だっこ!」


 ハーピーちゃんに上目遣いでお願いされた!?


「喜んでっ!」


 あぁ……

 抱っこしたハーピーちゃんが小さくて、柔らかくてかわい過ぎる。

 いつものハーピー族の姿もかわいいけど、人間の姿もかわいいよ……

 ひよこちゃんの着ぐるみのハーピーちゃんもかわいい……

 幸せ……


「るぅ?」


 まずい……

 ヨダレを垂らしていたかな?

 

「な……何かな?」


 姉として、ちゃんとしないと!


「おれ、るぅ、だいちゅき!」


 ぐはっ!

 キラキラの瞳……

 しかも、るぅだいちゅき!?

 かわい過ぎるっ!

 

「わたしもハーピーちゃんが大好きだよ?」


 ダメだ。

 ニヤニヤが止まらない……

 今日はお兄様にも会えたし、ハーピーちゃんもかわい過ぎるし最高に幸せだよ。


「ルーは簡単に骨抜きにされるんだなぁ。あははは」

「赤ちゃんのマネが上手いなぁ! あははは」

「ハーピーちゃんは、ルーが喜ぶ事をよく知ってるなぁ。あははは」


 第三地区の皆が何か言っているけど、ハーピーちゃんのかわいさに興奮してよく聞こえない。

 あぁ……

 幸せだよ……

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