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『恋愛相談キャラ』の俺がクラス一の美少女から恋愛相談を受けていたらいつの間にか仲良くなっていた件。  作者: こうと


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第61話 後輩の勇気を思い出して

 放課後、図書室で凛と一緒にラノベの話をしていた。これまでも何度となく、俺たちはこうしてオタク趣味の話題で盛り上がってきた。凛との時間は、昔から変わらず居心地がいい。


 だけど、最近は何かが違う。俺も、凛も──。


「──先輩、私の質問、避けてますよね?」


 突然、凛が真面目な顔で言ってきた。俺は一瞬、何のことか分からず、凛の顔をじっと見つめた。


「質問?」


「そう、質問です。……あの時、私を振った理由です。」


 凛が真っ直ぐに俺を見つめている。彼女の視線が鋭くて、俺は少しドキッとした。


「あの時、先輩は『気になっている人がいる』って言ってましたよね。でも、まだ誰なのか教えてくれてませんよね?」


 そう言われて、俺は少し戸惑った。凛のことは大切に思っているし、彼女に対して誠実に向き合いたいと思っている。

 だからこそ、今ここで正直に答えなければならない。


「えっと……」


 俺は軽く息を吸い込み、意を決して答えることにした。


「その……水瀬結花っていう人なんだ。」


 その名前を口にした瞬間、凛は目を丸くして驚いた。


「水瀬結花って……あの一つ上で一番人気を争う水瀬結花さんですか!?すごく有名な……」


 俺は少し頷き、凛の反応を見守った。確かに、結花はクラスでもアイドル的存在で、誰もが認める美少女だ。凛の驚く気持ちも分かる。


「そっか、そりゃ私じゃ勝てないかぁ……」


 凛は少し寂しそうに微笑んだ。その表情を見て、俺は胸の奥が締め付けられるような感覚を覚えた。


 凛は俺に告白してくれた。振ったのは俺だ。彼女に対して申し訳ない気持ちが今でも残っている。


 でも、次の瞬間、凛は明るく声を出して言った。


「──でも!私は諦めてませんよ、先輩!」


 凛は突然、冗談交じりにそう言って、俺の方に指を突きつけてきた。その表情は明るく、笑っている。


「え?」


「だって、結花さんみたいな有名人に勝つのは簡単じゃないけど……私だってまだ可能性ゼロじゃないかもしれませんからね!」


 凛の言葉に、俺は驚きつつも笑ってしまった。冗談なのか本気なのか、彼女の明るさに救われるような気持ちになった。


「そっか……」


「そうです!だから、先輩が水瀬さんとどうなるかは分からないけど、私だって応援してるんですからね。でも、もしうまくいかなかったら……まだ私にもチャンスあるかもって思ってますから!」


 凛はにっこりと笑っていた。その姿を見て、俺は心からホッとした。彼女が明るく振る舞ってくれていることで、少しだけ肩の力が抜けた。


「ありがとう、凛。」


「うん。でも、ちゃんと水瀬さんには気持ちを伝えるんですよ?そうじゃないと、いつまで経ってもモヤモヤしてるだけですからね!」


 凛の言葉に、俺は頷いた。彼女の応援を受けて、結花に気持ちを伝える決意がさらに強くなった。


「そうだな……ちゃんと伝えるよ。今度こそ、はっきりと。」


「よし!じゃあ、成功を祈ってます!でも、もし失敗したら私が待ってますから!」


 凛は冗談っぽく言いながら、明るく笑った。その言葉に俺も笑って、彼女との会話を楽しんだ。


 凛の応援を受けたことで、俺の気持ちは固まった。水瀬に対する想いを、誠実に伝える。結果がどうなろうとも、俺は自分の気持ちを隠さずに向き合うべきだ。


 凛が振り絞った勇気を思い出し、俺はその気持ちを胸に、次の一歩を踏み出そうと決意した。

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