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『恋愛相談キャラ』の俺がクラス一の美少女から恋愛相談を受けていたらいつの間にか仲良くなっていた件。  作者: こうと


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第58話 伝えよう

 今まで、俺はずっと「恋愛相談キャラ」として友達の恋愛相談に乗ってきた。サッカー部のエース・南良哉をはじめ、何人もの友達の悩みに耳を傾け、アドバイスをしてきた。


 俺自身、恋愛経験が豊富なわけじゃなかったが、冷静に状況を分析して客観的な助言をするのは得意だった。


 それが俺の役割だったし、いつの間にかそれが俺にとって普通になっていた。友達の恋愛をサポートし、影から見守る──それが俺の「ポジション」だった。


 けれど、自分の恋愛に向き合うことは一度もなかった。


 だけど、そこに水瀬が現れた。


 水瀬──クラスのアイドル的存在で、誰もが認める美少女。最初は、彼女から恋愛相談を持ちかけられたのがきっかけだった。


 彼女の相談に乗ることで、俺は自然と彼女との距離を縮め、ありふれた日常の中で一緒に過ごす時間が増えていった。


 彼女の相談は、他の友達と同じように冷静に、客観的にアドバイスしていたはずだった。けれど、いつしか俺は彼女に惹かれていた。


 その気持ちに気づいたのは、彼女と一緒に過ごす時間が心地良く感じるようになってからだ。何でもない話をしているだけで楽しい。


 彼女が笑うと、俺も自然と笑顔になった。それが特別な感情だと気づいたのは、ずいぶん時間が経ってからだった。


「俺、いつの間にこんな風に……」


 水瀬に対する気持ちは、友達としてのそれとは明らかに違っていた。彼女と一緒にいると、心が温かくなるし、ふと彼女の笑顔が頭に浮かぶたびに胸がドキドキする。


 これまで、友達の恋愛を見守ってきた俺が、初めて自分の恋愛感情に向き合うことになった瞬間だった。


 彼女に惹かれている。これは確かな気持ちだった。


 でも、彼女には「好きな人」がいる。それが誰なのかは分からない。


 彼女が誰に恋をしているのか、俺には想像もつかない。彼女が相談を持ちかけてきた時、俺はその気持ちを応援したいと思っていたはずだ。


 ──けれど、今の俺には、そんなことはできない。彼女に好きな人がいると分かっていても、俺のこの気持ちは消えることはなかった。


 むしろ、彼女と一緒に過ごす時間が増えるたびに、俺の心の中でその想いはどんどん大きくなっていった。


 ──凛のことを思い出す。


 凛は俺に真っ直ぐな気持ちをぶつけてくれた。彼女の告白は、すごく勇気のいることだっただろう。


 それでも、彼女は自分の気持ちに誠実に向き合って、俺に伝えてくれた。

 凛の強さを見て、俺も自分の気持ちに向き合わなければならないと思った。


 水瀬に対するこの気持ちを隠しておくことは、もうできない。


「俺も……凛みたいに、誠心誠意向き合うべきだよな。」


 自分の気持ちを整理しながら、俺は心の中でそう呟いた。

 たとえ彼女が誰かを好きだとしても、俺の気持ちは俺のものだ。

 この想いを伝えなければ、俺自身が前に進めない。


 凛がしてくれたように、俺も正直に、誠実に水瀬に気持ちを伝えるべきだ。結果がどうであれ、このまま自分の気持ちを曖昧なままにしておくことはできない。


「──伝えよう、俺の気持ちを。」


 そう心に決めた。

 今はまだ、どんな結末が待っているのか分からない。

 彼女が俺の気持ちにどう応えてくれるのかも想像がつかない。


 だけど、それでもいい。結果がどうであれ、今の俺にできることは、自分の気持ちに正直に向き合い、彼女に伝えることだ。


「……よし、決めた。」


 それがどんな結末になろうとも、俺はこの気持ちを伝える。これが、俺が進むべき道だと信じて──。

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