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『恋愛相談キャラ』の俺がクラス一の美少女から恋愛相談を受けていたらいつの間にか仲良くなっていた件。  作者: こうと


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第42話 友達の彼女の言葉


泉美との会話が終わり、俺たちは雑貨屋に戻った。店の中では、良哉と結花がまだ楽しそうに会話をしていた。

二人の姿を見ると、なんとなく安心する反面、俺の心は今まで以上にざわついていた。


「よし、じゃあ戻ろうか。」


泉美が楽しそうに言いながら先に進む。俺もそれに続くが、頭の中では結花のことがぐるぐると回っていた。


『結花ちゃんも、光君のこと気にしてると思うよ』


泉美が言ったその言葉が、まだ心の奥に引っかかっていた。

彼女がそう感じたということは、俺が結花を意識しているように、結花も俺を意識してくれている可能性があるということだろうか……?


「いや、そんなこと考えても仕方ないだろ……」


俺は自分に言い聞かせるようにそう呟いた。今まで他人の恋愛相談に乗ることはあっても、自分がその対象になることはなかった。だからこそ、自分の気持ちに素直に向き合うことがこんなにも難しいのだ。


店の中に戻ると、良哉が俺たちに気づいて手を振った。


「おーい、戻ってきたか!どうだった?泉美と二人で話せてよかっただろ?」


良哉は相変わらずおどけた調子で言う。俺はそれを聞いて苦笑いを返した。


「いや、まあ……普通に話してただけだよ。」


「ほんとかな~?泉美は光君のこといろいろ聞き出してたっぽいけどね?」


良哉がニヤニヤしながら泉美の方を見た。泉美はすかさず「まあね!」と得意げに笑った。


「結構いい話できたよ。光君、意外と素直なんだから。」


「もう、勘弁してくれよ……」


俺は少し恥ずかしくなって、顔を赤らめながら答えた。良哉と泉美は楽しそうに笑っていたが、結花はそのやりとりを静かに見つめていた。


彼女の表情は少しだけ困惑しているようにも見えたが、すぐに微笑んで「それは良かったね」と言ってくれた。


「田中君、泉美ちゃんと話せて楽しそうだったね。」


結花のその言葉に、俺は少し戸惑ったが、すぐに「うん、まあね」と答えた。彼女の笑顔を見ると、ますます自分の気持ちが曖昧に感じてしまう。


「じゃあ、そろそろ別の場所でも行くか!」


良哉が提案し、4人で雑貨屋を出ることになった。モールの中を歩きながら、俺は頭の中で自分の気持ちを整理しようとしていた。


──結花のことを気にしてる……ってことは、俺は結花が好きなのか?


そんな単純なことを考えただけで、胸がドキドキしてしまう。けれど、今はまだその気持ちをはっきりと認めることができなかった。


恋愛というものに対して、今までどこか他人事のように考えていた自分にとって、この感情はあまりに新鮮で、どう扱えばいいのか分からなかったのだ。


「……どうすればいいんだろう。」


俺は心の中でそう呟きながら、結花の後ろ姿を見つめた。彼女といると安心するし、もっと一緒に話したいとも思う。


だけど、それが「好き」という気持ちなのかどうか、今の俺にはまだ答えが出せなかった。


良哉と泉美はまた何かを話しながら、二人で盛り上がっている。結花も時々その会話に加わって笑っていたが、俺は少し離れてその様子を眺めていた。結花の笑顔を見るたびに、俺の心は少しずつ揺れ動いていく。


「田中君、大丈夫?」


ふと、結花が俺の方を振り返って尋ねてきた。その優しい声に、俺は少しだけ胸が温かくなるのを感じた。


「あ、うん。大丈夫だよ。」


俺は慌てて答えると、結花は安心したように微笑んだ。


「良かった。なんか、ちょっとぼーっとしてたから気になっちゃった。」


「いや、そんなことないよ。ただ……ちょっと考え事してただけだから。」


俺がそう言うと、結花は「そうなんだ」と頷いて、また前を向いた。その後ろ姿を見つめながら、俺は自分の心の整理がつかないまま歩き続けた。


結花との会話は、自然で楽しい。けれど、それが「好き」という感情に結びつくのか、まだ俺にははっきりと分からなかった。

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