登場人物紹介(三ノ章)
読者様、お付き合い下さり誠にありがとうございます。ちょっぴりじれったい歩みであった『三ノ章』も、最後は大胆に締め括られました。
大人になってなお未熟な心。己の気持ちを名付けられない夏南汰。ときめきと切なさを感じて頂けていたら嬉しいです。
さて、ここに来て二人、新たな登場人物が加わりました。恒例のイラスト付きで紹介に参らせて頂きたいと思います。
✴︎柏原 迅(五十九〜六十歳)
かつては夏南汰の父の取引先にて取締役を務めていた男性。家族ぐるみの付き合いであった為、夏南汰も幼少の頃から度々世話になっている。元海軍所属。後に貿易の職種に就き、航海を繰り返してきた経歴を持つ。年老いてなお衰えていないかのような立派な体格をしている。
豪快な海の男である反面、物腰は柔らか。夏南汰を実の孫のように可愛がっている。目尻を垂らし手もみをする仕草などが相俟って“お茶目”と称されているが、本人は至って真面目である。ここぞというときには表情を一変させ、持ち前の指導力で引っ張っていく力があるらしい。
誕生日:十二月二十五日(山羊座)
長所:優れた決断力
短所:本音が見えない
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✴︎磐座命(二十八歳)
秋瀬家とご近所付き合いを続けてきた磐座家(分家)の次女。樹の姉。身体は女性であるが、自覚している性別は男性。現代で言うところの“性同一性障害”である。三姉妹の中で最も早く嫁いだものの自身に嘘がつけず、更にある女性との運命的な出逢いを果たしたことを機に、子をもうけることもないまま離縁している。
細かいことを気にしない大らかな性格で周囲を元気付けることが多い。中身は兄貴そのものだ。しかし皮肉なことに容姿ときたら誰もが振り返る程の美女。体型も相当女性らしく、豊かな胸はサラシをきつく巻いてもなお隠しきれてはいない。今回の旅の目的。見つめる先はどうやら夏南汰と同じ方向のようだが……?
誕生日:六月六日(双子座)
長所:潔い
短所:大雑把
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それから港にはこんな方々も訪れておりました。
✴︎『素晴らしき迅生』こと柏原迅親衛隊の皆様です。
(今でもおモテでいらっしゃる彼の異名は『白薔薇の迅』だったとのこと。由来は不明だが、名前の字面と響きをもじったのではないかという説が有力である)
度々の紹介にお付き合い頂きましたことを改めて感謝申し上げます。
共に眼差しは真っ直ぐ。なんとも頼もしげな面子と共に船はいよいよ出航致しました。
もちろん夏南汰は勿忘草と名残惜しいぬくもりを連れて、です。
……ところがどういう訳でしょう?
“再び目覚めたそこに、君は、居なかった”
何やら不穏な一言を残しております。
それでも物語は続いていくのです。時代は変われど決して揺るがない想いを抱いて、遠く遠く、彼方まで
あの夜へ
続いていく。
次回『Chapter3』へ移る前に、あの番外編を置かせて頂きます。今回は二話分です。
語り手はやはり夏呼。今度こそ冒険記となるのか……は、ちょっと怪しいところですが、二話目には著者にとって嬉しい限りの“とっておき”をご用意させて頂きます。お楽しみ頂けましたら幸いです。
では、これにて。




