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乙女な神官戦士と魔法学院教授の異世界法医学ファイル~ボク、スパダリでハーフエルフの先生と一緒に完全犯罪は見逃さないの!~  作者: GOM
第3章 王国内乱、ミアを襲う過去の怨念。

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第16話(累計 第38話) 今日もミアとフィンはイチャコラする。

「せんせー。ボク、暇で暇でしょうがないのぉ。神殿から出ちゃダメ?」


「まだダメだ。大半のテロリストは捕縛したけれど、首謀者たる扇動者はまだ捕まっていない。こいつを何とかしない限り、再びミアくんやご家族が襲われかねん。だから私も研究室を休んで、ずっとミアくんと一緒に居るだろ?」


 神殿でミアにあてがわれている部屋の中。

 ミアは、机で作業をしてるフィンに後ろからぎゅと抱きつき、暇だと文句を言う。


「でもでもでもぉ! ボク、市場のおばちゃんとかとお話したいし、皆が困っていないか心配なんだもん!」


「ミアくん、まずは自分の身を大事にしような。マリーから聞いた事をすっかり忘れていないかい?」


 ほっぺを膨らませたたまま、駄々っ子になっているミア。

 そんなミアに抱きつかれているので、フィンも気が気ではないだが今はミアを説得するのが優先と、こみ上げてくる自らの「欲望」を辛抱している。


「ボクが帝国のお姫様って話だよね。今も全然ピンと来ないんだよねー」


「帝国の皇族は、先の戦乱の直後に発生した内乱で全員亡くなっている。また、皇族の血を継ぐ傍流の高位貴族たちも同様。唯一生きているのは公爵家の血を持つミアくんだけ。帝国復興のために戦乱を望む奴らからすれば、ミアくんは『錦の御旗』。担ぎ上げる『神輿(みこし)』にされかねん。そうなれば、ミアくんが不幸になるのは間違いないからな」


 ミアに、自分の立場を考えろと滾々と説明するフィン。

 だが、元よりお嬢様な感覚が全くないミアにとっては、いきなり降って来た案件なので納得できない。


「ボク、女皇帝になんてぜーったいになりたくないもん! 祭り上げられて、何もできずにボクの好きな人達を殺されていくのを見ているなんて、ボク我慢できるはずないよ」


「そういう訳だから、今は辛抱しなさい。なに、もうすぐチャンスが来るはず。敵がこのまま完全撤退するなら、それも良し。慌てて動いて来れば、扇動者を含めて全員捕まえれば良いだけさ」


 フィンは後ろに振り返り、ミアの頭を優しく撫でながら慰める。

 ミアはフィンの優美な顔を間近に見て、頬を赤く染めた。


「うん。分かったよ、せんせー。じゃあ、暇潰しにボクとエッチな事を……」


 が、そのまま調子に乗ってしまうのが、残念なミア。

 彼女の暴走癖は止まるところを知らない。


「この馬鹿者め! 今、私がどれだけ辛抱しているのか分からんのかぁ! はぁ、マリーと相談して早急に淑女教育をしなくちゃならん。ミアくんが本当に高貴な血筋なのか、いくらなんでも疑いたくなってきたぞ」


 フィンは、容赦なくミアの頭に弱雷撃込みの平手を撃ち込む。


「痛ぁぁ! せんせー、ツッコミに魔法を使って頭を叩くのは辞めてよぉ! ボク、バカになっちゃうぅ」


「馬鹿な事を言う頭が少々悪くなっても、問題あるまい! はぁ。どうして私はこんな馬鹿娘を好きになってしまったんだろうか」


「えへへ。せんせー、ボクもせんせーの事が大好き! 隙あり―。むちゅ……」


 フィンがぼやく隙を狙い、ミアはフィンの頭を両腕でぎゅと抑え込んでキスをした。


「うーん、せんせー。もっとぉ」

「……しょうがない娘だ。もう少し付き合うか」


 しばらく唇を合わせていたフィン。

 一瞬唇を離した後に上気して薔薇色に染まるミアの顔を間近に見て、今度は自分から接吻をした。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「あら、ノックしたのに反応が無いと思いましたら。うふふ、これは困ったタイミングでお部屋に入ってしまいましたわ。あ、そのままラブシーンをお続け下さいませ。お兄様、ミアちゃん。後学のために近くで観察しても良いかしら?」


 マリーがフィンとミアのいる部屋にシレっと入ってきたのは、二人がベットの上で「行為」を本格的に始める直前。

 フィンがミアの身体を愛撫しようと、手を素肌に伸ばした瞬間だった。


「あ! マリー。こ、これは……」

「せんせー、どうしたの? 止めちゃダメェ。もっと触って……。あ! マリーお姉さまぁぁぁあ!」


 フィンは、ベットからぴょんと飛びあがってミアから離れる。

 またミアも真っ赤な顔をしたまま、着崩れた服から見える肌を隠す様にシーツを急いでかき上げた。


「えー。辞めちゃうのですか? 婚約者同士ですし、ミアちゃんも成人済み。なら、結婚前にお子様が生まれなければ何をしても問題ありませんですわ。神殿の神様にも地母神様や愛の女神様がいらっしゃいます。お互いに愛を持つ二人が神殿で結ばれるのはステキですの!」


「マリー! 私たちを(もてあそ)ぶのは辞めなさい。確かに私もミアくんの魅力に引きずられて欲情してしまったのは、大人として情けないとは思っている」


「もー、せんせー。ボクは大好きなせんせーに触ってもらうのは大好きだよ。いつも頭を撫でてもらって嬉しかったし、今も普段触ってくれないところを触ってくれて気持ちよかったんだぁ」


「はいはい。ラブラブなバカップル、御馳走様でした」


 慌てるフィン、今なお欲情しっぱなしのミアを見て、これ以上バカップルを揶揄(からか)うのが馬鹿らしくなったマリー。

 背後に控える老執事も吹き出しそうになるのを必死に我慢する。


「こほん」


 だが、マリーは真剣な表情になり、本来の訪問理由を話し出した。


「では、アタクシがワザワザ、こちらに来ました理由をお話します。敵が動きを見せましたの」

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