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Trans Lover's  作者: 霊雨
12/20

ep11

めっちゃ遅くなりましたすいません!(^_^;)

 前世だと一応高校に入れる年齢まで生きていた筈だけど、俺にはその頃の記憶は無いに等しいし、そもそも動くこともままならない俺が高校に入学出来たかと聞かれればそれもそうだと思う。つまり今回が始めての高校生活というわけだ、人生やり直して2回目とかではなく初回、テンションは上がった。

 俺は始めての高校生活に思いを馳せていた、中学生ではいけないところも高校生だと行けるような気もしないでもない、そも為にもあの面倒臭い症状を早くなんとかしたいとも思う。

 高校生という人種になっただけで視界が開けて世界が変わって見える、昔呼んだ本にそう言ったことが書いてあった事をふと思い出した、そして――


「中学とあんまり変わらないな」

「当たり前でしょ、何が変わると思ってたのよ」


 実際はそんなことはないと書かれていたことも思い出した。

 俺の正直な感想を聞いた杏子はあっけらかんといった風にジト目を向けながらそう言った。

 高校に入学して数日、まだ生徒同士でのグループ、派閥も出来上がっていない状態だけど俺はそんな感想を抱いた。

 何も変わらん、ただちょっと知らない人が増えただけだ。それでも同じクラスに俺、杏子、薫の3人が揃っていたし、ついでに井上もいる、全然変わらん。いや、でも谷坂がいないから杏子の機嫌は頗る良い、そんなに嫌いだったのか。

 ちなみに谷坂とはそれとなく連絡を取っている、高校になるということで両親から携帯を持たされるようになったのでついでに谷坂ともメアドを交換しておいた、あんまり使わないんだけどな。


「淡い希望だった……」

「え〜まだ諦めるのは早いんじゃない? 恋とかすれば変わるかも知れないよ?」


 直ぐに諦めた俺とは対照的に薫はまだ希望を抱いているようだった。

 目をキラキラ輝かせながらそういう薫を眺めると穏やかな気持ちになる、対して俺と杏子は「恋かぁ」と想像出来ない未知なる感情について考える。

 杏子のことは知らないが俺はどうなんだろうな、身体は女で思考回路も若干女になっているが未だに大部分は男であると俺は思っている、ガールズトークとか全然出来ないからな、まさにそうだろう。

 俺が男と恋愛する場面を浮かべて見ても違和感を覚える嫌な感じもして俺は顔を若干顰めるハメになった。

 杏子も想像できないのが眉を寄せて俯き考え込んでいる。


「私には無理だと思うわ」


 顔を上げた杏子はそう結論を出した。

 俺も杏子の意見と同じく「俺も」と付け加えておく、そんな俺たちを見た薫は「勿体無い」といかに素晴らしいかを力説し始めた、しかし伝わらない。


「華の女子高生なんだからもっと楽しもうよ」

「別に楽しまないとは言ってないだろ、ただ恋愛とか俺には向いてないんだよ」


 そもそも俺はまだまだ直りきってないからな、気安く触れることが出来る男子がまず少ないしな。

 接点がないから出会いも少ないし、そもそも男にあんまり近づきたくないのが本音だし、絶望的じゃないか。


「私も、そこらのナヨナヨした男になんて興味ないわ」

「杏子のお眼鏡に叶うヤツはどんなのなんだろうな」

「そこらの男子じゃ絶対無理だよね」


 杏子の希望はせめて自分と同等かそれ以上の強さを持つ人物らしいが、そんなやつこの学校にいるのかすら危うい気がする、校内どころか県内でもいるかどうかだろう。

 杏子は俺と出会うまでの少しの間は格闘技を辞めていたらしいがその後すぐに復帰、それからは毎日稽古を続けている。前にもいったと思うが俺も度々そこにお邪魔している。

 実家が道場を営んでおり、ついでに脳筋の杏子の両親も相まったのか、今では杏子は全国レベルの猛者となっている、前の全国大会では準決勝で負けたみたいでそうとう悔しがっていた。

 そんな杏子に勝てる男子なんて同じく全国レベルの猛者なんだろうと思う、筋骨隆々のマッチョしか思い浮かばないんだが……


「どんな想像してるのか知らないけど……別に強さで決める訳じゃないわよ」

「「またまた、ご冗談を」」

「冗談じゃないわよ」


 そんなくだらない雑談を繰り広げていると授業の予鈴が鳴り響いた。

 もうそんな時間なのかと思いながら、杏子の席から大分離れた場所にある自分の席に戻ろうかと思ったときに誰かとぶつかってしまった。


「あ、すいません……」

「あ、いえっ……すいません、こっちこそ……」


 ぶつかった拍子に視線が下がり、その先には男子制服が写ったのだが、しかし前から聞こえてくる声は男子のものかと疑うような不釣り合いなアルトボイスだった。

 訝しげに思った俺はそのまま視線を上げてその男子生徒の顔を確認するがそこには美少女がいた。

 何を言っているか分からないと思うが俺にも分からない、ただ状況は言った通りなんだ。確かに顔は美少女、なのだが着込んでいる制服は男子制服のものだ、女子が男子制服を着てもいいのか……? なら是非とも俺もそうしたいのだが……いや、確かダメだったはずだ、一度だけ提案したからな、流石に怒られたけども。

 いや、待てよ……? どっかで見たことあるぞ、同じ様な状況を……いつだったかな……あっ!


「おまっ、お前!」

「?」

「ドレス見てた美少女君じゃん!」


 頭上にハテナマークを浮かべる美少女君……もとい天笠に俺はそう言い放った、天笠は俺が言い放った直後にピシッと効果音が入りそうな勢いで固まった。


「天笠くんってそういえば同じクラスだったね〜」

「お前ら知ってたのか……」

「月乃、もしかして今頃気がついたの?」

「天笠くんて目立つから気がつくと思ってたけど……気がついてなかったんだね」

「そ、そうか……」


 自己紹介やったときは周囲の視線がウザくてそれどころじゃなかったからな、あんまり覚えてないんだよな。

 そして、未だに固まっている天笠をどうしようかと悩んでいるとその後ろから聞き覚えのある笑い声が聞こえてきた。


「あーヤバい、腹痛ぇ」


 その人物はやっぱり井上だった、井上は天笠の肩を叩きながら笑い転げている。

 そんな井上に肩を叩かれて意識が戻ってきたのか、天笠は顔を赤くしながら井上の手を払いのけていた。


「あれは笑えたわ」

「別に見るくらいいいじゃんか!」

「おぉ怖い怖い」

「そ、それより……えっと、そのことは忘れてくれると嬉しいです……」


 茶化す井上に対して天笠は慣れたように対応すると、こっちに振り向いてきて未だに顔を赤らめながらも割と必死な表情で懇願してきた。

 別に虐める気もないのでそのままコクコクと頷いておくが、それよりも……


「待て井上」

「ん、なんだよヒノ」

「お前もしかしてこの娘と知り合いなのか」

「ちょっと『こ』の部分が違うわね」

「絶対『子』じゃなくて『娘』だよ」


 杏子と薫の名推理は置いておいて、俺は井上にそう言い寄る。


「あぁ、そうだけど……それがどうかしたか?」


 すると井上は何を言っているか分からないというような表情で俺にそう答えた。


「じゃあ教えてくれよ!」

「いやなんでだよ」

「あの時お前いただろぉ!?」

「いや、聞かれなかったし……」

「いや、まぁ……それはそうだけども……」

「そもそもお前なんでそんなにコイツのこと知りたがるんだよ」

「いや、それは……」


 なんでだろうな、多分……俺と同じ匂いがするからなんだけど。

 今も天笠からはなんというか……女子特有の雰囲気というものが溢れ出ている、話し方も若干女っぽいしな。

 しかしそれをバカ正直にいう訳にも行かないし、それ以外で言うと……なんだろうか。


「おもしろさ半分……かな」

「酷いなお前」


 と、そこで授業の始まりを告げるチャイムが鳴ってしまった。


「おらぁ、はよ座れー」


 ガラガラとドアを開けて入ってくる先生にそう言われて俺は慌てて自分の席に戻ることになった。

 この続きは昼休みにするか、これ4時間目だしちょうどいいだろう。

お久しぶりです₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾

なんですかね、気が付いたら一週間過ぎてました。い、いや……最近忙しいんですよ……! いろいろイベントとかやってますし、ね!


それはさておき、本編です。タイトル通りになるように頑張りまする。

更新速度は……分からないですけど……昔の4日に1更新ペースに持っていきたいですね……


読了感謝です、次の更新は未定ですが近いうちに上げます!

それではまた!

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