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月を染めゆく緋色のベルベット  作者: 藍スミレ
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過去

「俺のせがれはなぁ、誰かさんが起こした戦争で命を落としたんだ。誰とは言わんがねぇ」


 ガインは言葉を続ける。


「せがれだけじゃあねぇ。若造だった頃から同じ釜の飯を食って腕を磨きあった同僚達だってそうだ。皆、まだまだやり残した事でいっぱいだったろうよ」


 紡がれていくガインの言葉に、しかしヴァルドレッドは何も言わない。

 眉一つ動かさず、目の瞬きも忘れたように、ただ何も言わずにガインの言の葉を聞いている。

 自分には何も言う資格など無い。

 全て起こった事、過ぎ去りし過去であると同時に自分が背負った重い十字架の一つなのだ。


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