表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月を染めゆく緋色のベルベット  作者: 藍スミレ
23/101

一歩前

 破城の聖剣(プルート)の紅く煌めく刀身が、レイスの首へと走る。


 飛燕の一振り。

 間合い、呼吸、角度、どれもともに申し分ない。


 だが、レイスは辛うじてこれを躱す。

 反射的に、顔を後ろへ反らして、即死を免れたのだ。

 だがそれも束の間。

 続く第二撃の聖剣が、レイスを襲う。


「くっ……おお……!!」


 今度は頭をめがけての一振り。

 頭部を狙ったこの一撃も、やはり即死は免れない。


 だが、レイスは咄嗟に横へ転がる。

 振り下ろされた聖剣は、虚しく宙を切る。


「しぶとい野郎だなぁ!」


「ぐふっ!」


 レイスの腹部に走る鈍い衝撃。

 ヴァルドレッドの蹴りが、鋭く、重く、レイスの鳩尾を抉った。


 坂を転げ落ちる樽のように、転がっていくレイス。

 やがてうつ伏せで止まり、低い呻き声が口から漏れていく。


「終いだ!」


 再び、聖剣の刃がレイスめがけて振り下ろされる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ