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寝取られ追放から始まる、最強の成り上がりハーレム~追放後、自由気ままに第二の人生を楽しむことにした~  作者: 剣竜
第七章 平和な日々…?

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第七十六話 ロゼッタ・ミレニア

 今日は珍しく、屋敷にロゼッタとリオンの二人だけがいた。

 リオンの師匠である女性、ロゼッタ・ミレニア。

 彼女の手によって、リオンは様々な技術を叩き込まれていた。

 現在は休暇中ではあるものの、彼は師匠から受けた訓練の日々を思い出しながら鍛錬を行っていた。


「ふっ…!」


 鋭い呼気と共に繰り出される斬撃に、ロゼッタは感心していた。


「(いい感じだね…)」


 その動きを見ながら心の中で呟く彼女。

 彼女の目の前にはリオンの姿があった。

 彼は今、師匠であるロゼッタに稽古をつけてもらっている最中なのだ。

 二人は木剣を使って手合わせを行っていたのだが…


「(やっぱりこの子の成長速度は凄まじいね…!)」


 そう思いつつ、さらにスピードを上げていく。

 目にも止まらぬ速さで次々と攻撃を繰り出していく彼女に、リオンも必死に食らいつくが、次第に追い詰められていく。

 そして…


「きゃっ!?」


 遂に彼女の攻撃を防ぎきれず、木剣を弾き飛ばされてしまった。

 それを見たロゼッタは動きを止めて声をかける。


「ふぅ…お疲れ様」


 するとリオンはゆっくりと息を吐きながら構えを解くと、その場に座り込んだ。

 そんな彼の額には汗が滲んでおり、息遣いも荒かった。


「はぁ…はぁ…ありがとうございましゅ…」

 最後まで言い切る前に噛んでしまったようで、恥ずかしそうに俯くリオン。

 そんな彼を見てロゼッタは思わず笑みを浮かべた。


「(ふふっ…可愛いところあるじゃない)」


 そんなことを考えつつ、彼女はタオルを手渡すと飲み物を渡した。

 彼はそれを受け取ると一気に飲み干す。

 そして大きく息を吐くと、ようやく落ち着いたようだ。


「しかし驚いたね…たったの半年でここまで成長するとは…」


 感心したように呟くロゼッタ

 そんなことを考えながら、しばらくこれまでのことに思いを馳せるロゼッタだった。

 そんな彼女が、やがて口を開いた。


「それじゃあそろそろ休憩しようか?」


 その言葉に頷くと、リオンは地面に座り込んだ。

 そんなリオンの隣に腰を下ろしたロゼッタは労いの言葉をかけるのだった。

 その優しい笑みを見たリオンは顔を赤らめて俯くことしかできなかった。

 その様子を不審に思ったのか、ロゼッタが尋ねる。


「どうしたんだい?具合でも悪いのかい?」


「(ど、どうしよう…!)」


 内心焦りながらも必死に平静を装って首を振ると、彼女は安心したように息を吐いた。


「そうか…ならいいんだ」


 その言葉にホッとしつつ、リオンは休憩することにした。

 そして少しして再び鍛錬を始める。

 数時間後、日が傾いてきた頃になってようやく今日の訓練は終わったのだった。


「疲れたぁ…!」


 疲労困憊といった様子のリオンを見て苦笑するロゼッタだった。

 彼に向かって労いの言葉をかけることにした。


「よく頑張ったね、偉いぞ」


 そう言うと、リオンは嬉しそうに笑った。

 しかしすぐにその表情を曇らせると、申し訳なさそうに頭を下げた。

 その様子を見たロゼッタは優しく微笑むと彼の頭をポンッと叩いた。

 驚きの表情を見せるリオンに向かって彼女は言った。


「いいんだよ、遠慮しないで」


 その言葉に安心したのか、リオンは笑顔を見せるのだった。

 そんな様子を見ていたロゼッタだったが、ふと何かを思いついたような表情を浮かべると、優しく語りかけた。


「そうだ、これから食事でもどうだい?私がご馳走するよ」


「本当ですか!?」


「ふふふ、料理なんて久しぶりだねぇ」


 リオンたちが屋敷に来てからは、料理はリオンたちで交代で作っていた。

 だが今回はロゼッタが作ってくれるらしい。

 楽しみだなぁ、と思いながら待っているとやがて美味しそうな匂いが漂ってきた。

 テーブルには豪勢な料理が並び始める。

 どれも美味しそうで、見ているだけでお腹が空いてきてしまった。


「さぁ、召し上がれ」


 その言葉に頷くと、早速手をつけることにした。

 まずは肉料理から頂くことにするリオンだったが食べた瞬間、衝撃が走った。


「美味いっ!!」


 そんな彼の様子を見て、ロゼッタは嬉しそうな表情を浮かべると自分も料理を食べ始めた。

 それからしばらくの間、二人は幸せそうに食事を続けるのだった…


「リオンくん」


 名前を呼ばれて振り返ると、そこにはロゼッタの姿があった。

 彼女はにっこりと笑うとこちらに近づいてきた。

 そして耳元で囁くように言った。


「(今夜、私の部屋に来るように)」


 その言葉を聞いた瞬間、リオンの顔が真っ赤になった。

 それを見た彼女は楽しそうに笑うと去って行ってしまった…

 残されたリオンは呆然と立ち尽くしていたが、やがて我に返ると慌てて自室へと戻って行くのだった。


「(ど、どうしよう…!)」


 そんなことを考えるリオンだったが、同時に期待感のようなものを感じていたのも事実であった。

 リオンは落ち着かない様子で屋敷の廊下を歩いていた。

 その表情には不安の色が浮かんでいるように見える。


「(…行くか)」


 意を決したリオンはロゼッタの部屋へと向かった。

 ドアをノックすると返事が聞こえたので部屋に入ることにする。

 部屋の中に入ると、そこには椅子に座ったロゼッタの姿があった。

 彼女はいつものように優しい笑顔で出迎えてくれる。

 そしてリオンに座るように言う。

 リオンは緊張した面持ちで椅子に腰掛けると、彼女は微笑んだ。


「急に呼び出してごめんね?」


「い、いえ…大丈夫です」


 緊張のあまりぎこちない返事をするリオンだったが、ロゼッタは特に気にした様子はなかったようだ。

 むしろニコニコしながらこちらを見ている。

 その笑顔に安心感を覚えたリオンは少し落ち着きを取り戻すことができたようだ。


「それで…お話というのは…?」


 おずおずと尋ねるリオンに対して、ロゼッタはゆっくりと話し始めた。


「実はね…君にお願いがあるんだ」


 一体どんな内容なんだろう…?

 そう思いつつも、リオンは黙って彼女の言葉を待った。

 彼女の話す内容、それは… 


「とある場所の探索をしてほしいんだよ」


 ロゼッタがそう言い、詳細を説明してくれた。

 アリスたちも連れて行っていい、とロゼッタは言った。

 報酬も弾むと言われ、 リオンは喜んだ。

 引き受けると、ロゼッタはにっこりと笑ってくれた。

 ロゼッタの依頼をうけ、リオンは

 新たな旅路に出発するのであった…


面白かったと思っていただけたら、感想、誤字指摘、ブクマなどよろしくお願いします! 作者のモチベーションが上がります! コメントなんかもいただけるととても嬉しいです! 皆様のお言葉、いつも力になっております! ありがとうございます!

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