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解放?
それから数分後、次郎は戻ってきた刑事に襟首を掴まれ部屋を出された。そして再び車に押し込まれ、どこかへと運ばれていく。
車内では誰も無言。刑事達はもう喋る必要などないと言わんばかりだ。もちろん次郎も自分から問いかけることはない。
やがて車が止まる。目的地に着いたようだ。刑事達が勤務する警察署へと。
「ご協力ありがとうございます!」
「どうぞこちらへ!」
わざとらしく声を上げ、次郎を車からおろす刑事達。そして慇懃無礼な態度で案内を開始した。
そうして次郎が連れていかれた先は……




