もふもふたちと、おやすみなさい。
「ふぁ~……ねむ~い」
大きなあくびをしながら寝室に向かっていると。
「「「「「ふぁ~……ねむ~い」」」」」
と、ぽぴゅぽぴゅと足音を鳴らしながら、私の後ろからついてくるぬいぐるみたちが私のまねっこをする。可愛い。
カチャッ。
「とうっ!わ、布団つめたっ!」
私は寝室に入ると、ベッドにダイブした。被ってなかった布団は冷たくて。触れるとぶるりと体が震えた。
「うわ~……寝室寒っ!電気代カツカツだけど、寝るまで暖房つけよ……」
と、ベッド傍の棚の上にあるエアコンのリモコンを取り、暖房を付け、ごそごそと布団にもぐる。入りたての布団の中は、もっと冷たくて寒くて。ぶるると体を震わせる。
「ぅわ~……さむうっ!早く暖まらないかな?」
と、布団の中で震えていると、ぬいぐるみたちが私にぎうっ……とくっついてきた。
「ママンは寒がりネ」
と、うさろんは可愛いお目目で私を見ながら言う。
「べ、別に、あなたが寒くて震えてるからくっついて暖めようとしてるとかでなく、布団の中が狭いからあなたにくっついてるだけです」
と、柴田さんはよく分からない言い訳をする。
「ママさんが少しでも暖まるなら……」
と、スネービーは私の腕にぎゅうっと巻きつきながら言う。
「ぐおぉ~っ……」
と、ちゃとにゃんは布団に入るなり、大きないびきをかいて寝た。
「……今日もたくさんおちゅかれしゃまでしゅ。おやしゅみなしゃい、ママ」
と、くまくまは私の胸にくっつきながら、私にそう言う。
「はぁ~……今日も君たちは可愛いな!もふもふぎゅっぎゅぅ!!!」
と、私はぬいぐるみたちをぎゅーっと抱き寄せた。
ぬいぐるみたちのおかげで、体もこころもポカポカになり、だんだん眠くなる……
「……おやすみ、みんな。また明日ね」
ぬいぐるみたちを抱きしめながら。
スウッ……と、私の意識はベッドに落ちていった。




