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モブキャラ、上位と下位

今回も読んでいただき、ありがとうございます!!


シリアスになりきれないのがこのストーリーと主人公ですね

ケルベロスは、自分より強い存在がその場に現れたことにすぐさま気づいたようで、彼らの意識はボルケーノへと一気に移った。




「「「 ガルルルルルルッ!!!! 」」」




警戒心溢れた様子で、6個の光る瞳がボルケーノを唸りながら睨みつける。



『ん?なんだ、お前は我が神殿にいたバルバロスではないか!行方が分からなくなっていたが、こんな所に繋がれていたのか!!』



「・・・・・へ?ボルケーノのとこの犬、じゃなくて魔獣だったの?」



『あぁ。だが、あの様子じゃ我のことを忘れておるな。それならまた、しつけ直すか!!』



「「「 ガルルルルルルッ!!!! 」」」



ニヤリと、まさかの元飼い主さんであったボルケーノは、拳をぼきぼきと鳴らしながら気合を入れて肩を回す。


彼が自分達に近づいてきたことに明らかにビビりながら、あのケルベロスじゃなくて、バルバロスはジリジリと後ろに下がりながら間合いを取っていた。


だが、ある程度の距離までくるとその足元につけられた鉄の鎖が彼の動きの邪魔をする。



『そんな鎖がついていては、お前も不自由で動きにくかろう!しばし待っていろ、今外してやるからな!』



「えっ?!」



は、外しちゃうんですかっ!?



『それっ!!』



ドオォォォンッ!!!



ボルケーノの手から放たれた炎の玉がバルバロスの足を封じていた鉄の鎖を破壊し、まさかの伝説の魔獣は自由を手にしてしまった。




「「「 ウガアゥゥゥッ!!!! 」」」



「ヒイイィィッ!!!」



すぐさま、バルバロスはボルケーノへと襲いかかった。


3つの頭から生えた何十本とという鋭い牙と、10本の鋭い前足の爪が一斉にボルケーノへと向かってその地を勢いよく蹴る。


そのボルケーノの何十倍の大きさの魔獣に飛びかかられて、側にいた私は思わず腰を抜かしてその場にしゃがみ込む。



『なんだ、我が主は情けないな!』



「わ、笑ってないで前!前見て!!」



今まさに空から襲いかかってきてます!!


それなのに、ボルケーノは余裕の笑みを浮かべながら両手に力を入れて構えると、バルバロスの体をつかんで砲丸投げのごとくぐるぐると回して放り投げた。



『ふんっ!!!!』



「!?!?」



ドッカァァァーーーーーーーンッ!!!



吹き飛ばされ、神殿の壁に激突したバルバロスは、なんとか態勢を整えると再びボルケーノへと勝負を挑んでかけてくる。



『いいぞ!!こいっ!!!』



「「「 ウガアゥゥゥッ!!!! 」」」



『ふんっ!!!!』




ドッカァァァーーーーーーーンッ!!!



次から次へとバルバロスの巨体が何度もぶつかることで、崩れていく闇の神殿。



「ちょ、ちょっと!ボルケーノさん、闇の神殿が壊れちゃうよっ!?」



『はっ!!どうせ最初からボロボロだったではないか!!それよりも、我が寝ている間に随分あやつもタフになったものだ。まだ立ち向かってくるぞ?』



「ヒイイィィッ!!??」



「「「 ウガアゥゥゥッ!!!! 」」」



なんですか!その、うちの子可愛いだろう?的な、ペット大好き飼い主さんの顔は!!


本気で襲いかかられてるのに、なんでそんなに嬉しそうなんですか!!



『だが、そろそろ遊んでる時間は終わりにしないとな!!』


「・・・・・お願いします」



この神殿のとんでもない破壊され具合は、さすがに元・持ち主のウンディーネ様がお怒りになるんじゃないだろうか?


ちなみに、ボルケーノからの容赦のない放り投げに、3つの頭のうちの2つはもう怯えて逃げ腰になってるよ。


ちなみに、あの3つの頭は意志の共有とかはどうなってるんだろうか?



「う、う、ウガアァァァーーーーッ!!! 」



ついに吠え声も前面の頭だけになり、もはや全身ボロボロのバルバロスはもたつきながらもボルケーノへと向かってくる。


もう、私はそのガッツにこそ拍手を送りたい!!



『そうだ!!バルバロス!!決して最後まで諦めないその心が大事なのだ!!来い!!』



そして、ボルケーノに必死な様子で襲いかかったバルバロスを、ボルケーノは満面の笑みで両手を広げて迎え討ち、力いっぱい背負い投げた。



ドッカァァァーーーーーーーンッ!!!



『はぁーーーーーーーはっはっはっはっ!!!修行がまだまだ足りないぞ、バルバロス!!』


「・・・・・・・・キャ、キャイン」



神殿の崩れた瓦礫の中で目を回したバルバロスは、その大きさが何白分の1ほどにまで体が縮み、頭が1つの普通の黒い子犬の大きさにまで縮んでいた。


この見た目はシェパード辺りだろうか?


全身黒い毛並みの、子犬というには骨格がかなりしっかりしてるが大きさ的にはたぶん子犬が、目を回してお腹をこちらに見せながら床にひっくり返っていた。



「・・・・な、なんで小さくなってるの?」


『あれは、力を解放した時の姿でな。本来は普通の犬と変わらんサイズだそ?たぶん、あいつをここに繋いだ者が魔力で姿を戻さないようにしたのだろうが』


「こ、これ、大丈夫かな?」



実は、さっきからこの子犬に触りたくて仕方がない。


昔から犬猫の、しかも子犬子猫はペットを動物嫌いの母の反対の為に家で飼えなかった分大好きなのだ!!



『なんだ、触りたいのか?』



ぶんぶんぶん!と何度も首を縦にふる。



『ならば、バルバロスの魔力はいったん封じておこう。それなら普通の犬と変わらんからな』



私の姿に苦笑したボルケーノがその炎の手をバルバロスのお腹におくと、一瞬だけ赤い文字の魔方陣が浮かび上がりすぐに消えた。



「・・・・クーーーーン?」


「か、可愛いぃぃぃーーーーーー!!!!」



つぶらな瞳がこちらを見て、思わずその愛らしさにいきなりその体を持ち上げると、驚いたバルバロスは私の指を噛んだ。



「!?」



あぁ!これはあれですね!


あの名場面の再現ですね!!



「・・・・・痛くない、痛くない」



警戒に目を鋭くさせて、バルバロスがなおも強く噛み続ける。



「痛くな・・・・・いわけないだろうがっっ!!!!」



ドッカァーーーーーーン!!!!



あまりの痛さに、私は思わずバルバロスを瓦礫の山に向かって放り投げた。



『おぉ!!さすがは我が主!!』



「しまった!?」



可愛い子犬になんてことを!!??


動物愛護団体の皆様、誓ってわざとではないんです!!


いや、思った以上に本気で痛くてつい!!


私に、あの尊きナ○シカ様のモノマネは到底無理でございました!!




大慌てで子犬の元に駆けつけその体を抱きあげると、案の定バルバロスは再び目を回していた。



「ご、ごめんね!大丈夫っ!?」


「クーーーーン・・・キャンッ!!」


ハッと目を覚ましたバルバロスが私の顔を見つめて認識すると、なんと私の口元をペロペロと舐めだす。



「へっ!?な、なに!?ハハッ!くすぐったい!!」


「クーーーーン!!」



『おぉ!それは、バルバロスが我が主を自分の主人と認めた証だ。力で自分をねじ伏せた相手、上位のものに下位の者が忠誠を誓う、モンスターによくある習性だな』



「・・・・・そ、そうなんだ」



遠慮なく投げ飛ばしたのに、それでまさか忠誠を誓われてしまうとは。


ふと、ドラゴン兵の軍団が一斉に忠誠を誓ってきた、あの光景が脳裏に蘇ってきましたよ。




いや、これは全部ボルケーノのおかげだね!


3つ首巨体のバルバロスじゃさすがに投げ飛ばすどころか、逆に踏み潰されておしまいだったと思うから。



「ボルケーノ、本当にありがとう!!」


『なんだ、我はまだ何もしてないぞ?』



確かに魔法はほとんど使わず、彼の自慢の筋肉が今回初めて有効に使われたわけだが、見た目だけでなく本当に意味のある筋肉だったのがよく分かった。



『そうよ!本番はこの奥!急ぐわよ!』



それまで黙って事態を見守っていたアイシスさんが、空を飛びながら崩れかけた神殿の奥を指差す。


そうだ!目的はこの奥のウンディーネ様だ!



「は、はい!!」


「キャン!キャン!」



私と私の肩にしがみついて乗っかったバルバロス、それに空中をアイシスさんとボルケーノが飛んで神殿の奥へと向かって急ぐ。


正直、バルバロスは少し重いんだけど地面に下ろすのは嫌だと暴れて面倒なのでそのままにした。


走っている時に振り落ちたら、さすがにその時は彼?も諦めるだろう。



ちなみにクロワッサリーは、ジークフリート様たちのところへ行ってもらっている。







あらたな仲間?を加えて、私達は神殿の最奥へと足を進めた。

どんどん強い人外の味方が増えてきて、そのうち主人公の肩口に乗るのは俺だ!的にバトルでも起きたら面白そうだと、勝手に考えてます。



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