【GAME11-8】魂パンプアップ! 唸れ天翔ゲーム拳!!
――アミューズメントパークという人工物のデュエルフィールド、そこに相対するは龍虎の如し二つの流派をぶつけんと挑むゲーム拳士達。
不気味に揺れる手刀を左手前、右後方上段に構えるサザンクロスボス・一龍。
片やコーラを飲んで元気100倍豪樹さん、右腕を手前に構えるのみの十八番構え。特に変わったところは無いと言うのが素人の感想。しかし……
「……! 豪樹さんの心臓の拍数が心なしか増えてる感じがしますね」
「あ、穂香ちゃんも気付いた? あたしもテンポが変わったって思ってたとこ!」
レミと穂香には豪樹の変化が著しく理解したようだが、もう一人みのりだけがどんなに凝視しても『?』のマークで首を傾げていた。
「ねぇ剣くん、コーラなんか渡して何か変わったの? 私全然分かんないや」
「ヘヘッ、PASのテンポをちょいちょいと上げてやったのさ!」
コーラの持つ炭酸のスパークリングと甘味、カフェインの興奮作用を利用してPASの増進を狙っていた。
ゲームプレイヤーの皆さんも、ここぞの戦いでコーラとかエナジードリンクを飲むと力がみなぎることがあるでしょう? 特に豪樹の好物であるコーラによってPASをパンプアップしていったのだ。因みに作者の慶はコーヒーでゲームに挑むんですって。いやそれはどーでも良いか!
……なんて言ってる間に構え状態の二人が動いた!!
「「ウォァタアアアアアア!!!!」」
インドアのゲームコーナーに木霊する叫びと交差する正邪の正拳!
拳を打てば交わし、交わして蹴りで反撃、この殺陣の攻防が剣達を含め観覧する者を魅了する美術と化す。だが戦う者にとっては勝利と敗北を分つ武の誇りに掛けた真剣勝負、ギャラリーをアピールする暇はない。
『カスタム・ツールカード、【武芸の手甲】!!』
◎――――――――――――――――――◎
<カスタム・ツールカード>
【武芸の手甲】EG:②
AP(攻撃力):50 PP(使用回数):30
属性:無 装備:プレイヤー
≪必殺技≫
・『手刀突き』EG:① AP:100
瞬速のハンドスピア。
クリティカルヒットが出やすい。
・『発勁』EG:④ AP:300
手の甲に放つ渾身の一撃。
10%の確率で『麻痺』状態に出来る。
◎――――――――――――――――――◎
一龍が繰り出したカスタム・ツールカードは武闘家には付き物のグローブ、しかしその手と指先で繰り出す技の連携が豪樹を苦しめていく!
「ッ……」
〔覇豪丸 HP700→650〕
その指先に恐るべき威力の覇気が迸る、一龍の指一本に触れただけでもダメージが入るという範囲の広さにかすり傷でもHPが削られる始末。これに感づいた豪樹は一旦後方宙返りで敵の間合いを広く離し、片脚を上げながら深く息を吸い込んだ。
「ゲーム拳【深奥呼吸】、呼吸により酸素を溜め、吐き出すと共に内に力がみなぎる!! カァァァアアアッッ!!!!」
「ヌォッ!?」
野生の本能を呼び覚ます獣王の咆哮を思わせる豪樹の深奥呼吸による叫びで一龍は一時怯んだ、その隙を逃さず豪樹の瞬速カードスキャン!
『アクションカード・【武術・正拳突き】!!』
◎――――――――――――――――――◎
〈アクションカード〉
【武術・正拳突き】EG:①
属性:橙
効果:①相手プレイヤー・ユニットに100ダメージ。
[武術連携]
(このカードの発動前に『武術』と付いたカードを発動していた場合①の代わりにこの効果を適応する)
・相手プレイヤー・ユニットに
100ダメージを2回行う。
◎――――――――――――――――――◎
――ドンッ!!
〔イーロン HP900→800〕
有無を言わさず速攻の正拳突きが腹部に直撃した一龍。しかし本邦初公開豪樹のカードデッキの最骨頂『武術』カードはここからが本番だ!!
『アクションカード、【武術・深呼吸】!!』
◎――――――――――――――――――◎
〈アクションカード〉
【武術・深呼吸】EG:①
属性:橙
効果:①自分はカードを1枚ドローする。
[武術連携]
(このカードの発動前に『武術』と付いたカードを発動していた場合①の代わりにこの効果を適応する)
自分はカードを2枚ドローする。
◎――――――――――――――――――◎
深奥呼吸とまではいかないが、覇気の集中を込めて一息呼吸を入れて豪樹はなんと2枚もカードをドローした。
「[武術連携]の効果や。さっきワイが《武術・正拳突き》を撃ったから連携が発動して2枚ドローさせたるで!」
「小賢しい連携だ……」と一龍がボヤいてる間に
――ガッ、ドスッッ!!!
「――!!?」
〔イーロン HP800→700→600〕
「ボヤく暇あるなら拳動かせ、奈落道!!」
「貴様ァ……!!」
二連、三連とストレートフィストを繰り出し勝ち誇る豪樹、対して逆鱗に触れた一龍とで闘いが更に激化する。豪樹のニードルクローと一龍の武芸の手甲、カスタム・ツールカードを装備することでプレイヤー自身が攻撃可能となるが、武器との交じり合いにてカードのPPは著しく減っていく。
◎――――――――――――――――――◎
・覇豪丸の《ニードルクロー》のPP0!
フィールド消滅!!
◎――――――――――――――――――◎
「あっ……!!」
これで豪樹の武器は無し、これで丸腰……と思ったが?
「豪樹さん、まだ脚が残ってるぜ! 《ブレードシューズ》!!」
「せやった、忘れてたわ!!」
今まで拳同士の競り合いで脚にもカスタム・ツールを着けてたことを忘れていた豪樹。鋭利な刃を装着した烈脚のシューズを使って、逆立ち倒立からのブレードブレイクダンスだ!!
「くぅ……!」
主に手刀を使って近距離で攻めていた一龍にとって、脚に攻撃パターンを変えた豪樹が圧倒的有利。何しろ脚は腕よりもリーチが断然上であるからして! それじゃ倒立を終えて再び太く長い脚をアピールしながら、いっちょ決めちゃって下さいよ豪樹さん!!
「ゲーム拳【旋風脚武】、その片脚に旋風の如し、天地を乱舞する恐るべき蹴りを繰り出す!!」
はい、お見事OKです!! 再び攻める豪樹、今度は相手の脚を目掛けて足払いの要領での風車蹴り。廻る回る鋭利な刃が一龍の足取りをおぼつく。からの〜!?
「必殺『サマーソルトキック』!!!」
「グフェアァ……!!」
〔イーロン HP600→400〕
見事に決まった《ブレードシューズ》の必殺コマンド《サマーソルトキック》!! 横と見せかけて縦で攻め立て風車。これぞ天翔道流の連携奥義その一環を見せつけてくれた。一方でそれに翻弄された一龍は……?
「……そうか、天翔道から伝わる108のゲーム拳武術か――!!」
「まだまだぁ……レパートリーは残っているでぇ! 何でケリ付けたろうか!!?」
次なるゲーム拳への連携を兼ねて、今度は左後方へと両腕にギュッと握り拳を作り構える豪樹。
だがしかし、一龍は30秒おきに行われるドロータイムの時間経過で溜まったカードドローで一気に2枚デッキからカードを引く。そしてデッキから取り出したカードは3枚、同時にブレスへ装填した!
「……カード3枚、まさか超越必殺技か!?」
「違います剣さん。おそらくあれはカード同士の連携――!!」
剣と穂香、互いに交錯する読みのいずれかに的中する一龍の企みや如何に。そしてその手札を混ぜ合わせてランダムに3枚引き出した一龍が繰り出すカードとは何か……!?
『アクションカード、【武術・影走り】!! 三重発動!!!』
「ならば我も見せてやろうか、奈落道流のゲーム拳・残影乱打を!!!」
――くあぁ!! いい所だったのに時間になっちゃった!!! 仕方ないかと言いつつまた皆さんお会いしましょうまた次回! ――本日のゲーム、ここまでッッ!!
▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽




