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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
TUTORIAL STAGE―ゲーム戦士・颯爽登場!!―
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【GAME1-4】プレイヤーキラーは誰だ!?

――TIPS――

【プレイヤースキル】

プレイヤーがゲームを行う際にゲームをより有利に進める為に用意された能力データ。

プレイヤーのレベルアップや報酬によってスキルを獲得出来、入手時には自動的にステータスにセットされ何時でも発動できるようになる。


またスキルの種類によってはゲームのジャンルで変化するものもあるようです……!

 

「……ん? ねぇ剣くん、何か音が聞こえない?」

「あ? 何の音や――?」


 剣は酒場の窓を見渡すと、直ぐに只ならない空気を察し顔が青ざめた。

 ザッザッと駆け足で突き進む数人……、いや数十人もいる武装したプレイヤー達が殺気立てて酒場に向かっていたのだ。


「……やべぇぞ、開始早々トンでもない事に巻き込まれそうだ!!」

 不運にも剣の予感は的中し、物騒な武器を片手に酒場のドアを乱暴にこじ開けた――!



「皆早く逃げろォォォォォッッ!!!!!」



 剣の腹底から叫んだ避難への警告も刹那、アディウルの酒場に乱入した武装プレイヤーによる銃弾の雨が降り注いだ。


 ――――ドガガガガガガガガ!!!!


 酒場に蔓延るは銃撃音と、プレイヤー達の叫び声或いはそれすらも出せずに被弾した音のみ。剣達7人は瞬時に身を伏せて狙撃主の視界から避けるように酒場を避難した。


 ……狙撃の音が止まり、任務完了と共に武装プレイヤー達は感情の介入と狙撃の跡を残さず、ゲームワールドをログアウトする形で帰還転送された。


「…………皆、無事か?」


「あぁ……どうにか助かった。君が気づいていなかったら僕ら纏めて蜂の巣になる所だったよ」

「……ねぇ酒場の方は?」


 心配になったみのりの代わりに剣が酒場の様子を伺う。武装プレイヤーは居ないが……外からの窓を覗いた途端に彼の顔色が暗くなった。


「…………今は見ない方が良いかも」


 ――それはまさに惨劇の後始末だった。

 無差別に連射した機関銃の弾に直撃したプレイヤーは、血を流す代わりにデジタル粒子のエフェクトが零れ落ち、それが溶け込むように消滅していった。


 当然これはゲームの為プレイヤー本人が死んだ訳ではない。ステータスのHPが0になり、アバター消滅で現実に強制送還される合図なのだ。だがもしこれが現実で起きていたらと思うと……恐ろしすぎる。

 剣達の輝かしい出発から一転、早々に過酷な試練が待ち受けていた――!


「……なぁ槍ちゃん、まさかこいつがチュートリアルの一環じゃねぇだろうな?」

「バカ言うな剣、初っぱなからゲリラ戦をするチュートリアルがあるか!」


 二人の会話から既に惨状で引き起こした混乱によって精神をかき乱されている様子だ。


 しかしサバイバルゲームじゃあるまいし、ゲームワールドで物騒なオープニングなんかするわけがないでしょう? 勿論ですとも! ナビゲーターの私が言うんですから。


 恐らくこれは、同じプレイヤーが引き起こした()()()。つまり『プレイヤーキラー』と呼ばれる輩が引き起こしたのだろう。しかし彼らは己の憂さ晴らしや所持物の強奪を目的に、初心者を狙い狩るのが一般的だが?


「でもそれにしては狙う相手が決まってないような撃ち方をしてましたわ……」


 穂香の推察の通り、武装したプレイヤーキラーは目先に入ったプレイヤー達を容赦なく狙撃していたのだ。


「要するに()()()()()()()()ってか? 舐めやがって!!」


 残虐行為に怒った剣は覚悟を決めた。


「よぉし決まった! 俺達の門出祝いついでに、その『プレイヤーキラー』をぶっ飛ばしてやらぁ!!!」


 一年経っても無茶振りな剣の勢いに、他の仲間は抵抗するかと思いきやそうでもなかった。寧ろ危機を二度も乗り越えた者同士にとっては、丁度良いウォーミングアップ程度のように思っていたのだから、成長ってのは恐ろしい。


「ほんじゃ、どーやってそいつらを誘き寄せるんや剣?」

 豪樹は剣に対策案を伺った。


「取り敢えずここは一旦散らばって周囲の様子を見よう。形振(なりふ)り構わないふりしながら敵が出てくる隙を利用して、この襲撃を引き起こした張本人を探すんだ」


 こうして剣達7人はこのプレイヤーバザール内を四方八方散らばって、プレイヤーキラーを探す作戦に打って出たのだった。


 ▶▶▶ NEXT▽


 ――プレイヤーバザール中心部から南東に位置するクエストやプレイヤー達の掲示板が掲載されているコミュニティエリア。一人になった倭刀は早速クエストの募集欄を確認していた。


「プレイヤーレベル1の段階で受けれるクエストが少なくて、報酬もチマチマ。チェッ! ガキの小遣いやあらへんぞ……」

 端から見ても生意気な倭刀は微少な報酬金とクエスト内容に不満タラタラ。


 すると、その背後からジャックナイフを持った怪しい男が……!? 後ろー!! 倭刀後ろーー!!!


「!!」


 カチャッ、ピキュィィィン!


 音もなく忍び寄ったプレイヤーの殺気に感づいた倭刀は即座に距離を離し、手持ちのオレンジのデッキケースを右腕の装甲具のようなブレスレットに装填、そのまま電源を起動した。


 ――このブレスレットこそが、ゲームワールドの決闘システムゲーム『アメイジング』のメインアイテム【カードスキャンブレス】。謂わばカード召喚機である。

 決闘する際に必要な板状のカードデッキを手前の装填口にセットする事でガントレット状に変形し、デッキ内のカードを使ってアメイジングに挑む事が出来る万能ブレスなのだ。


 倭刀は作動と同時に、倭刀はブレス手前に装填したカードデッキから引いた1枚のカードをブレス後方の読込口に入れる。


『カスタム・ツールカード……【轟竜刀】!!』


 ブレスの発動エフェクトが鳴り響いたその刹那、右手から光の粒子エフェクトから長身の刀へと実体化させて、ぎゅっと握りしめた。


「うぉらぁぁぁああ!!!!」


 不意打ちを仕掛けた忍者のようなプレイヤーへ振り向き様に刀を交える倭刀! ガチンと金属音と火花を散らし、忍者の鋭利な短剣を強引に力で凪ぎ払った!!

 そして丸腰状態の忍者に十文字を描くように刀で追撃を与える倭刀、相手のHPも著しく減少させる。


「不意討ちで俺を始末しようなんざ1000光年早いんだよボケェ!!」


 倭刀はデッキからまた引いた2枚目のカードをブレスに再び装填……


『アクションカード……』


 コールアナウンスと共に装填したカードは装填口の横のボタンを押すことで発動されるのだ!


 ピッ、――――ピキュゥゥゥン!!


『――――【龍突斬(りゅうとつざん)】!!』


 サラウンドの電子エフェクトとコールで発動されたカードは、倭刀の武器 《龍神刀》にエネルギーが宿り、更に長身な50メートルの巨大刀に姿を変えた!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <アクション・カード>

【龍突斬】

 EG:④ 属性:赤

 ・効果:『刀』と書かれたカードを装備している時、

 AP500の斬撃ダメージを与える。

 ◎――――――――――――――――――◎


「一撃必殺! 龍突斬ッッ!!」


 天高く降ろした巨大刀に見事に真っ二つに斬り落とされた忍者プレイヤー、断末魔も有無も言わさず粒子の如く消滅していった。

 一先ずの戦い終えて、ブレスの電源を切ると同時に倭刀の刀は消えていった。


「……さっきのとは違うタイプのプレイヤーキラーだったな。――クソッ、誰がコイツらを操ってんだ?」


 まだまだ未知なる敵の驚異は終わらない……



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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