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【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
2ndSTAGE―リアル&VR・2つの世界に揺らぐ魂!!―
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【GAME11-2】桐山剣・抹殺ゲーム!!

――TIPS――

ゲームワールド・現実世界問わず展開していくアメイジングのフィールドによってはカードやデッキの特質から有利不利は必ず出てしまう。


例えば天井の低い室内では飛行能力[フライヤー]は意味を成さない。


その場に適応したフィールド戦法で、闘いを有利にしていこう!

 

 ――神聖なるゲームの理想郷、アミューズメントパーク『ギャラクシー』の店内で苦悶と精魂尽き果てたプレイヤー達の屍散らばる地獄と化した3階・ゲームジムの間。そのジムの中で展開するは怨み辛みも蘇る執念の闘い!


 二年前の因果と絆を立たせた張本人、忍者プレイヤーの忍野龍牙が剣に決闘を申し込み、それを引き受けた剣。


 その決闘が結果的にどんな結末を呼ぶのだろうか、我々は刮目して見届けていこうではないか!!



 ▶▶▶ GAME START!!▽ 


 〔エース(剣) HP1000 手札3枚〕

 〔KUROSASUKE(龍牙) HP1300 手札4枚〕


 これが開始時の互いのステータスである。初期HPから比べてみると龍牙の方が高い上、遅れて参戦した為に剣とのアドバンテージは手札の枚数から見ても若干広がっている。

 フェアでは無いゲームだが、闘いに卑怯もラッキョウも無し。勝てば良かろうなルールにはそれを覆す為のタクティクスも必要となる。さぁ剣、どう立ち向かうであろうか……?


(あの野郎考えたな……公式の試合でない限りはハンディキャップが用意されていない乱入ルールを利用して、戦う前から劣勢に立たせようとしたんだな。ほんっとに汚ぇ奴!)


 ゲームでは冷静に対処していく剣も、憎き奴の前では嫌悪も混じって集中力は乱れる。


 更に剣を追い詰めているのは、彼がカスタムツールカードを装備しておらず()()で有ることに対し、龍牙には既に忍刀が装備されていること――!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <カスタム・ツールカード>

【シノビブレード】EG:④

 AP(攻撃力):150 PP(使用回数):20

 属性:黒 装備:プレイヤー


 ≪必殺技≫

『中秋の冥月』EG:⑥ AP:300

 ・広範囲三日月形に斬撃を与え、

 10%の確率で即死させる。

 ◎――――――――――――――――――◎


 何とも禍々しく何かに取り憑かれそうな不気味なオーラを放つ忍者刀。思えば20名以上いたしたっぱプレイヤーを一気に始末したのはこの刀の必殺技。10%の確率で即死を当てて一掃させた龍牙、只者ではない。


 早い所剣も反撃のカードを出さないとあの刀の餌食に……すると構える彼を尻目に龍牙は2枚目のカードをスキャン。


『ユニットカード、【フライ・ドローン】!!』


 なんと飛び出し召喚したのはトンボのような羽が特徴の小型飛行機械ではないか!



 ◎――――――――――――――――――◎

 <ユニットカード>

【フライ・ドローン】EG:0

 AP:0 DP:100 AS:0


 属性 無 ユニット/アーティファクト

 効果:[フライヤー]

 ◎――――――――――――――――――◎


(EG(エネルギーゲージ)が0のユニット……? 軽すぎて中身空っぽのドローン出して何するつもりや?)


 剣は困惑する。APも皆無なユニットではさしずめ攻撃の盾にしかならない。だがそれを応用してみせるのが、龍牙の展開力。


「更にこいつで手札を蓄えさせて貰うぜぇ」


『ツールカード、【邪悪への供物】!!』



 ◎――――――――――――――――――◎

<ツールカード>

【邪悪への供物】EG:②

 属性:青/黒


 ・効果:発動コストとして自分のユニットを

 1体墓地に送る。自分はデッキから

 カードを2枚ドローする。

 ◎――――――――――――――――――◎


 なんと《フライ・ドローン》はカードを補充するための生け贄に過ぎなかった! 役立たない機械を無惨に捨て去る龍牙は手札を2枚加えて不気味に笑う。


「オイオイ……何だよこの展開の速さは、忍者が張り切ってソリティアかよ!」

 忍者がソリティアとは、考えただけでもシュールですな。


「このゲームはもたついたら負け。つまりスピードが命なのは既に知ってんだろ? それに今日の俺様のデッキはやけにご機嫌なようだぜぇ」

「だからって初手でスッ飛ばして勝った気でいると、後で痛い目に会うぜ龍牙!!」


 カードも交えて減らず口も交わす煽り癖のある二人の攻防戦。初手数秒の展開は龍牙のデッキにどう影響するのだろうか。


「減らねぇ口動かすならカード動かせよ剣ぃ! お前のカードタクティクスとやらを俺に見せてみろよぉ!!」


「あぁ、お望みとならなんなりと……行くぜッッ!!!」


 桐山剣、アメイジング参加から30秒経過でデッキから1枚引けるようになっている。龍牙とは対称に思うような札が来ていなかったが、この1枚で展開なるか?


「毎回このゲームやってる癖に最近全然魅せられなかったカードドローッッ!!」

 確かにドローフェイズは久々だけどメタいよ。


「……ほんじゃ行ったるか! 俺のカードタクティクスPart1!! 『ユニット・コンビネーション』!!!」


 遂に剣が動いた。主人公さながらの猛火の如くカードスキャン!!


『ユニットカード、【スピードブレーダー】・三重召喚(トリプルサモン)!!』


 招来したるは小柄だが俊敏な動きで短剣片手に敵を斬る特攻戦士! しかもそれが3()()()()()()と来たから恐れ入った!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <ユニットカード>

【スピードブレーダー】EG:①

 AP:50 DP:50 AS:5


 属性 無 ユニット/ナイト

 効果:[スピードアタック](ASの秒数を待たずに召喚後直ぐに攻撃出来る)

 ◎――――――――――――――――――◎ 


「おっとぉ……?」


「へへっ、剣流人海戦術! さっき捨てた《フライ・ドローン》のブロッカーも居ないし、先手は俺が貰ったぜ! 《スピードブレーダー》トリプルダイレクトアタック!!」


 隼の三連刃が乱れ飛び、龍牙目掛けて突き進む!

 展開を重視した故に先手を許したかに見えた龍牙の顔は、ニヤッと笑ってその隙を物にする。


 ……カチッ


『――カウンター・レスポンス発動』


 ブレスの作動ボタン1つで闘いの時間を一時停止して応戦の機会を与える『カウンター・レスポンス』。それを作動した龍牙の1枚のカードがその状況を大きく覆す。


『ユニットカード、【瞬足の忍者】!!』


 《スピードブレーダー》の前にドロンと煙幕を立ち上げて現れたのは、本邦初公開・忍者ユニットのお出ましだ!!


 ◎――――――――――――――――――◎

 <ユニットカード>

【瞬足の忍者】EG:③

 AP:100 DP:100 AS:5

 属性 無 ユニット/シノビ/ヒューマン


 効果:[スピードサモナー](この効果を持つユニットはカウンター・レスポンス時でも召喚が出来る)

 ◎――――――――――――――――――◎ 


「チェッ、不意打ちに出て来やがって。だがこれでブロックしたとしても、俺のユニット2体でお前にダメージ――」

「おっと、俺がこのまま雑魚にダメージを通すと思ったか? 甘いんだよボケェ!!」


 憎たらしい煽りもおまけに付けて、龍牙追撃のカードスキャン!


『アクションカード、【分身の術】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

<アクションカード>

【分身の術】EG:③

 属性:青


 ・効果:自分の『忍者』と名のついたユニット

 1体を対象にする。そのユニットと同じ

 ステータスの2体のコピーユニットを出す。

 ◎――――――――――――――――――◎


「――!?」


 何だこれは、夢が幻か!? 《渇望の忍者》がカード発動した直後で3()()に増えている!


「これぞ忍者のセオリー《分身の術》! タイミングは丁度ユニット同士のダメージ計算前だから、そのままお前のユニット3体纏めて始末してやるぜ――!!」


「何ぃ!!?」


 策に溺れたのは剣の方だった! 先手で仕留めるはずのユニットが影分身された忍者によって(ことごと)く潰され、再びがら空きになった剣に忍びの刃が向けられる……!!


「……どうしたよさっきまでの威勢は、術に見惚れて飛んでっちゃったかぁ!?」


 今の剣に口の減らない龍牙の煽り文句を聞ける余裕すらない。何故なら……


(忍者3体の雑兵なら何とかユニットだけで倒せるが……何よりアイツの左手の忍刀も怖い!! それに俺の今の手札は、1()()()()……!!!)


 この起点をひっくり返さなければ、剣の首が更に締め付けられる事になる。


 龍牙の怪しくも自由自在な忍者タクティクスをどう返していくのか? あぁ〜丁度時間となってしまいました! 本日のゲーム、ここまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

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