表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【GAMEWORLD ONLINE】真・極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー ~ULTIMATE SOUL OF ACE〜  作者:
2ndSTAGE―リアル&VR・2つの世界に揺らぐ魂!!―
73/468

【GAME10-4】天翔道流・秘伝ゲーム拳!!

――TIPS――

プレイヤーの基本原則として、ゲーム内に使う『プレイヤースキル』は3回まで、魂の能力『PAS』には1回までの使用制限がある。


しかしこれらの能力には一瞬のものから、永続的なものまでバリエーションに富んでる為、決して無駄なスキルは存在しないという。


一長一短のメリットを見つけて最大限にゲームで活かそう!!

 

 ――さぁさぁ御用の無いプレイヤーの読者の皆さん、寄ってらっしゃい読んでらっしゃい!

 これよりお魅せ致しまするは、カードゲーム『アメイジング』の最先端エフェクトよりも度肝を抜く、伝統秘伝の【ゲーム拳】という世にも稀なるゲーム戦法!!


 剣道でも柔道でも或いはプロレスでもない、己の手腕・烈脚・筋骨隆々な身体を駆使して四方八方群がる100人のエネミープレイヤーをバッタバッタと成敗致す! 勿論これは小説だからして読むのはタダ、タダより安いものは無い! さぁ熱たぎる文章を熱いうちに入り込むなら今の内だよ、本日独占のエキサイトゲームバトルだよ〜〜!!



 ……よし! これだけ売りこめば読者の皆様も大いに読んでくれるでしょう。さぁ豪樹さんや、思う存分戦ってくれ!!


「オイオイ語り手が偉そうに商売上手な事してくれちゃってしかし……まぁええわな! 読者の皆が多ければやり甲斐があるってもんよ!! かかってこい!!!」


「――始末しろ!!!!」


 黒ずくめ集団の指揮官らしき者の怒号一声を引き金に、店内狭しと群がり豪樹をターゲットに襲い来る『サザンクロス』と名乗る謎のプレイヤー集団。


 ――だが侮ることなかれ。豪樹はシャッフルオールスターズのメンバーにしてゲームワールドより太古に伝わりしゲーム拳を伝承する道場『天翔道(てんしょうどう)』によって、煩悩と同じく108つの武の術を極めた免許皆伝の拳士。

 又の名を【紫煙(しえん)の格闘王】。


「シュオオオオオォォォォォ…………」


 すると深く腰を下ろす豪樹は右腕を構えながら、これまた深く腹の底まで息を吸い込み、グッと止めて酸素を身体に留める。


 群がる雑兵数えて約20名辺り、0コンマの速さで襲い来るその距離は刹那の如く縮まっていく……


「くたばれァァァ!!!」


 敵のナイフと豪樹のボディについに零距離まで迫ったその時、豪樹の構えた右腕を前に掌を相手の胸元に添えた、次の瞬間。



「――――コウウォァァアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!」


「「「うぉぉおおぉおぉお!?!?」」」



 凄まじい爆音と掌から伝わるエネルギーが波のように揺らめき放出した事によってプレイヤー達は50メートルの彼方まで吹っ飛ばされた!


 これは中国拳法に伝わる己の力を発する技術『発勁(はっけい)』にも似た技だが、その脅威なる力の源は()()。ゲーム拳108の武術の一つなり。


 ◐――――――――――――――――――◑

 [ゲーム拳・108の武 その1]

深奥呼吸(シンオウコキュー)

 深い呼吸により身体に酸素を溜めれば溜めるほど、内に力がみなぎり吐き出す際に爆発的な威力を放つ呼吸法。

 ◐――――――――――――――――――◑


 大気中の空気を思い切り吸い込んだ豪樹は、それを体内に溜め込み相手の的に腕が届くのを見切って最大のパワーを解き放った。

 例えば、皆さんが重い物を持ったときに息を溜め込んで持ち上げれば心なしか楽に持てるときがあるでしょう?


 このように呼吸によって力を溜め込み一気にパワーを吐き出す武術もゲーム拳の一環であります。


「おうどないした? 葉っぱじゃあるめぇし遠慮しないでかかってきぃや!」


 発勁によって放った右手をちょいちょいとカモンベイビー的に挑発しながら、遠方のプレイヤー達を誘い込む豪樹、完全に遊んじゃってます。


「クソぉ舐めやがって、怯むな掛かれーーー!!!」


 吹き飛ばされて倒れてもまた立ち上がるはゾンビか或いは麦か!?

 しぶといプレイヤー達はめげずに豪樹に向かう。その手にはナイフに棍棒、飛び道具に銃なんか持ち出す不届きな輩もいる中で、豪樹今度は腕の構えを解いて仁王立ちで立ち塞ぐ。


「何だ? 武器があってはロクに戦えないってか? 八つ裂きにしてやる!!」


 再び豪樹の前に向かって今度はナイフ一本がむしゃらに振り回すも、当の豪樹はそれに全く抵抗などせず、振りかざすナイフを風の向くまま受け流されるだけ。


 ◐――――――――――――――――――◑

 [ゲーム拳・108の武 その2]

護衛東風(ゴエイトンプー)

 全身の雑念・殺意・闘志を一旦脱ぎ去り、風の便りに身を任せ相手の攻撃を受け流す護身法。

 ◐――――――――――――――――――◑


 何人束になろうと取囲もうと銃まで撃っちゃっても同じ事。罵詈雑言に無駄な暴力は、皆纏めて東の空に放ってハイそれまでョ。敵もこれには殴り損。


「何やもう疲れたか、だらしないのぅ! ほんじゃま暑苦しいもんのついでにキレーなもん見せたるわ!!」


 と豪樹はもう一度カードスキャンブレスに手札1枚スキャン!


『カスタムツール・カード、【ブレードシューズ】!!』


 ◎――――――――――――――――――◎

 <カスタム・ツールカード>

【ブレードシューズ】EG:③

 AP(攻撃力):100 PP(使用回数):15

 属性:無 装備:プレイヤー


 ≪必殺技≫

『サマーソルトキック』EG:④ AP:200

 ・天空目掛けてバック転をしながら

 相手を蹴り上げるキック!

 ◎――――――――――――――――――◎


 豪樹が拳に続いて脚に装備したのは、ブーツの縁に鋭利な刃が付いた《ブレードシューズ》! 拳はトゲトゲの付いたゴリラアームに、危なっかしい刃の脚。これでやられる敵の姿は想像しただけでも残酷物語になるまいか、心配になる程だ。


「心配無用! ワイら天翔道で鍛えた拳士は無益な殺生を行わぬ事が掟、命まで取ろうとはせんから安心しな」

「ほざくな! ならばこっちから血祭りにあげるまで!!」


 拳士の情けは潔く受ける事が身の為だが、それにも省みず本気で殺しに掛かるプレイヤーに豪樹の目の色は変わる。


「……掟はもういっちょあるで。万一にワイの命を狙おうものなら、その意を変えるまで容赦はせん!!!」

 豪樹は鋭利な刃の片脚上げて、第3のゲーム拳の構えに入る!!


 ◐――――――――――――――――――◑

 [ゲーム拳・108の武 その3]

旋風脚武(センプーキャクブ)

 片脚に力を込め、旋風の如く天地を乱舞する恐るべき蹴りを繰り出す武術。

 ◐――――――――――――――――――◑


 見よ、この隼をも落とす程の旋風を吹き荒らすかの如き凄まじい烈脚!!


 上半身がゴリラならさしずめ下半身は鶴。横に振れば悪玉切り裂くかまいたち、天空に見上げた脚を上げれば華をも吹き散る雅な開脚。

 武術は時として()()の粋に達する。これには敵もこの技惚れ込んで、同胞がやられたにも関わらず、拍手している隙に自分までも斬り刻まれるバカも居る!


 〔サザンクロスしたっぱ×15 HP0 KNOCKOUT!!〕


 これで既に2/3を討伐した豪樹、後はそれなりに武に鍛えた輩を倒せばこの階の敵は一掃。

 そこでようやく話に割り込むことに成功したのが、剣と服部。主人公ようやく喋れます。



「いやホントに……俺達が口挟む暇もねぇ程すげぇ武術だぜ豪樹さん!」

「……てか、俺様必要無かったんじゃ?」


 脇役の存在意義を問いかける程に空気と化した服部のあんちゃん。しかしアンタ、せっかくの見せ所で悪いんだけど、何か忘れてやしないかい?



「あ? 俺が何を忘れてやが…………あ!!! 俺様の部下!!!!」


 そうですよ! あの騒ぎでアンタと一緒にいたA太・B次郎・C奈の3バカ子分の方がよっぽど空気のO2状態! まだ3階のビッグウェーブで伸びたまんまですよ!!


「馬鹿野郎!! お前の部下をほっとくボスがあるか!!」

「テメーが無理やり俺様を引っ張り出すからやろ!!?」


 剣と服部がギャーギャー揉めてる所で、今度は戦闘中の豪樹が割り込む。


「ちょいと二人とも!! ゴチャゴチャ言う前に行動せぇや! ここはワイ一人で大丈夫やから急いで3階に行け!!」


「……分かりました! ほらさっさと行くぞ()()!!」

「誰がエアーじゃボケェェェ!!!」


 今回ばかりはサブキャラ扱い、凸凹コンビの剣と服部は伊火様の部下を探しにビッグウェーブのある3階へ。



 …………だが、この時剣は知らなかった。



 黒ずくめのプレイヤー達とはまた違った、()()()()()()()迫っている事を――!!



 討伐プレイヤー残り84名、今回はこの辺で時間とさせて頂きます。本日のゲーム、これまでッッ!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ